若い感性でウェディングフォトの新たな可能性を探る
アンズフォトは、広告や企業広報をはじめ、ウェディング、ファミリーなどさまざまな撮影を承っています。代表の安澤剛直は、高級中判カメラメーカー・PhaseOne社のアンバサダーにウェディングフォトグラファーとして世界で初めて選出されました。また一般社団法人日本ウェディングフォトグラファーズ協会の理事長を歴任するなど、業界内において注目されています。
写真:奥山友実子
取材・文:木下恵修
アンズフォトの新戦力・奥山友実子さんインタビュー
今回は、つねに新たなウェディングフォトを模索し実践するアンズフォトの新戦力、奥山友実子さんにスポットを当てました。フリーフォトグラファーの奥山さんは、アンズフォト所属のフォトグラファーとしても活動。主にウェディングフォトを撮影し、カサ・デ・アンジェラ青山などの式場を担当しています。そんな奥山さんのお仕事について、また今後の展望について、お伺いしました。
学生時代から積極的に撮影仕事をこなす
聞き手 アンズフォトでのお仕事のきっかけについてお聞かせください。
奥山友実子さん(以降・奥山) 私はこの3月に渋谷にある日本写真芸術専門学校の3年制コースを卒業したばかりなのですが、アンズフォト代表の安澤剛直さんがゼミの講師をなさっていて、そのつながりでお仕事をいただくようになりました。学生時代に、アンズフォトのフォトグラファー育成講座の卒業生である村松美緒さんとの交わりの中でウェディング撮影のサブをさせていただくうちに、あるとき別のフォトグラファーの代打としてメインで撮影に入ることになったんです。そのうちに安澤さんから「卒業後も仕事しないか?」とお声がけいただきました。
聞き手 学生のころから現場に出ていたのですね。
奥山 はい。ウェディング以外では、アンズフォトでシネマトグラファーとしてもご活躍の天野雄士さんにご紹介いただいたクラブイベントの撮影などもあり、その仕事は現在も継続しています。その他、大手ウェディング撮影会社に登録もしましたね。平日は学校、土日は撮影やアシスタント業務で忙しくしていました。また週に1度は、学校の課題や仕事とは別にモデルさんを用意して自分の作品撮りをしていました。作品が貯まっていくと人に見せられる機会も増えますし、とにかく学生のうちにたくさんの経験をしたいと思って動いてました。
聞き手 フォトグラファーを目指したきっかけは何だったのでしょう?
奥山 高校生のときからウェディングフォトグラファーになりたいと思っていました。実は中学生のころ病気をしてずっと学校に通えない(家から出られない)時期があったんです。もともとスマホで写真を撮るのも好きでしたが、中学3年のときにミラーレス一眼カメラを手に入れてからはペットを撮ったり、また写真を撮るために少しずつ外に出られるようにもなりました。
病気のこともあり高校は通信制に進学しました。そのころ姉がバイク好きで、後ろに乗せてもらっていろいろな場所へ出かけたり、バイク仲間とのコミュニケーションも楽しく、いつしか彼らのバイクを撮るようになりました。200人分くらい撮ったと思いますが、そのうち「お金を払うから撮ってほしい」と言われるようになって、バイクはもちろん、ポートレートも撮るようになったんです。そうした中で相手の喜ぶ顔を見ていたら、もっと人を撮りたいという欲求が出てきて、一番人の幸せを残せる仕事はウェディングフォトグラファーだなと思うようになったんです。
聞き手 それで夢を叶えるため日本写真芸術専門学校に進学されたわけですね。
奥山 高校生のときに訪れたオープンキャンパスの雰囲気がすごく良かったですし、学校が主催する高校生の写真コンテストで優秀賞をいただいたのも、進学の決め手になりました。結果的に講師である安澤さんとの出会いによってアンズフォトのお仕事をいただけるようになりましたし、作家志望の同級生たちからも多くの刺激をもらいました。通って良かったと思っています。
人と人との関係を大切にできるフォトグラファーへ
聞き手 ウェディングの他に、アンズフォトの仕事ではどのような撮影をしていますか?
奥山 いま、アンズフォトでいただいている仕事とそれ以外の仕事の比率は、だいたい半分ずつくらいです。基本的にウェディングを主体に撮影させていただいていますが、先日、日枝神社さんのポスターのお仕事をしました。また神社を特集した雑誌の撮影でもお声がけしていただきました。近く発売されると思います。今後は、ファミリーやマタニティなども予定しています。
聞き手 今後、どのようなフォトグラファーになりたいとお考えですか?
奥山 病気をしていたこともありますので、やはり健康でいることを前提に、その中で出会う人を大切にしていけるフォトグラファーでありたいです。人と人との関係を大切にする中で、お客様とも長くお付き合いしていけると良いですね。たとえばウェディングを撮影すれば、マタニティ、お子様が生まれた後も。
現状は、私個人というよりも会社経由で撮影することが多いので、1からお客様と交わって、撮影や納品後もコミュニケーションすることが難しいので、しっかりと1人の独立したフォトグラファーとして発信していけるように準備をしたいと思います。
聞き手 フォトグラファーを志す若い方へ、メッセージをお願いします。
奥山 学生時代、同級生から多くの刺激を受けたことを先に述べましたが、その中で周囲を見て感じていたのは、才能やチャンスがあるのにそれを活かさせていない人が多かったということです。私は、チャンスは皆に平等にあると思っていて、それに気づいたり、実際に動いたりできるかどうかなのではないかと。失敗をしても無駄なことはありませんし、何かで「やりたい人いますか?」と言われたら1番に手を上げるような積極性を持ってほしいですね。
学校には、課題を見てくれて評価をしてくれる先生がいます。プロとして活躍されている先生もいます。積極的に動くクセをつけながら、その中で出会う人々との関係を大切にする意識を持っていれば、皆さん少なからず応援してくれると思います。
基本的なところでは、挨拶をしっかりすること、遅刻をしないこと。これ大事です!皆さん、頑張ってください。
聞き手 ありがとうございました。
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