[中国] 8D城市重慶と武隆の旅 前編 (2024-03)
階段を上がりきったと思ったら、そこはまた違う階段への入り口だった。
そんな高低差と階段の街、重慶に遊びに行ってきました。
ちなみにタイトルの8D城市は重慶が自称する呼び名で、正確には「8D魔幻城市」といいます。
重慶行きeチケットはキャセイのセールで購入したもので、香港からの往復で2,000HKDぐらい。
コロナ禍あけてから広東省(主に深圳)にはちょくちょく行ってましたが、それ以外の地域に行くのは久々です。
今回のざっくりとした旅の目的
8D魔幻城市と言われる重慶の市街地を見に行く
武隆カルストの天生三橋
で、三泊四日の旅となります。
武隆カルストは『トランスフォーマー/ロストエイジ』の映画でみてからずっと行きたいと思っていました。そう、鰂魚涌(Quarry Bay)の裏山扱いされたあそこです。
中国に行くためにいつも用意しているもの
観光ビザ
QR決済用アプリ (支付寶か微信支付)
中国の電話番号
中国で使えるSIM
交通系ICカード (支付寶か微信支付のミニアプリでも可)
中国系の地図アプリ
小紅書
観光ビザ
中国はいまや日本人はノービザでは行けない国。そのため観光ビザを取得する必要があります。
自分は香港在住のため灣仔のビザセンターで多次マルチの観光ビザ(L)を取得しました。申請用紙には5年以内の勤め先の情報を、上司の電話番号まで含めて記入せねばならないという謎仕様。前職分も書いたので、電話されると正直困る・・・。
さらに、目的地として遠いところの地名を正直に書くと交通機関のチケットやホテルの予約証明を出さないといけなくなるため、深圳に日帰りで遊びに行くと申請するのが吉。(深圳には月一ペースで北上消費しにいってるので嘘ではない)
なお灣仔のビザセンターは香港居民でなくてもビザの手続き可能ですが、二年以上の多次マルチの観光ビザを申請するのは香港IDが必要みたいです。
QR決済用アプリ
現金があまり使われなくなった中国、そのためQR決済アプリは必須です。クレジットカードはタッチ決済でさえ使えるところが限られています。
支付寶と微信支付には海外クレジットカードを紐付けて決済に利用できる機能がありますが、自分はいまよりもっと簡単に銀行口座が開設できた頃に作った口座があるため、それを紐付けています。
(これはあとで知りましたが、今はAlipayHK(香港版支付寶)をだいたいどこでも使えるようになっているらしい)
中国の電話番号
チケットを買うときなどに中国の電話番号を登録する必要があったりする場合もあり、持っていた方が何かと便利。ただしなくても大丈夫。
でも持ってたら鉄道チケットを12306というアプリで購入できたりする。
中国で使えるSIM
香港では3HKというキャリアを使っており、中国でもデータ通信(ローミング扱い)ができる月額プランに入っているのでいつもこれを利用しています。いわゆる香港SIMなのでVPN無しでGoogle系サービスやX(Twitter)も使えます。
ただし自分の契約では中国内で使えるデータ量は一ヶ月2GBまで。上限に達すればもともと持っている中國聯通のSIMをVPN経由で使うつもりです。
交通系ICカード
地下鉄やバスに乗るときは支付寶か微信支付のミニアプリでもいいのですが、改札を出るときにうまく支払えなかったという話もちょきちょく聞くので自分はICカード一択です。Apple Walletから羊城通を入れ、ApplePayに登録している銀聯でチャージしています。
いまは香港のオクトパスカードにもT-Union対応版(中国で交通ICカードとして使える)があるので、これに旅行者用のオクトパスアプリ(iOSのみ)経由でチャージするのが最適解ではないかと考えています。
※旅行者用オクトパスアプリで本当にチャージできるかは未確認なので誰か試してみてほしい。
中国系の地図アプリ
高徳地図や騰訊地図、百度地図など。
Google系サービスがブロックされているためGoogleMapの情報は正確ではないことが多々あり、中国旅行中は中国系地図アプリを入れて使っています。
自分は百度を使うことが多いです。
小紅書
中国系SNSアプリ。観光地の情報集めに使っています。
一日目 香港→重慶
香港を飛び立った飛行機は目的地の重慶江北国際空港に16時頃到着。
空港から街の中心地までは公共交通機関でも行けますが、結構時間がかかりそうなので滴滴で車を呼んでホテルまで行くことにしました。
网约车と表示されている方向へひたすら歩いていくと、配車アプリで呼んだ車と待ち合わせする地点につきます。なお、タクシー乗り場は道を挟んだ向かい側です。
車はすぐ来ました。EV車です。
ホテルは新しめのところにしました。
重庆大世界君亭酒店(解放碑店)
タタミ部屋らしいのですが畳はなく、単に寝台の部分が一段高くなっているのをそう呼ぶようです。
しかし重慶のホテル、建物の中にいくつもホテルが同居しているのが多く、このホテルもそういったビルの中の一部階層のみを利用しています。
ある意味綺麗な重慶大厦とも言える。重慶だけに。
ウェルカムおやつもついてきました。
チェックインしたらもう17時半だったので、少し早いですが食事をしに行きます。
解放碑
これが解放碑。この付近は重慶でおそらくもっとも賑わっていると思われる繁華街となっています。
めちゃくちゃ大都会です。もしや深圳より大都会なのでは?重慶すごい!
八一路好吃街
食べ物屋が集まっている八一路好吃街へ。さっそく胃袋を思う存分満たしたいと思います。
军屯锅魁
この店のデニッシュみたいな生地の小吃を購入。10元。
五香鮮肉と麻辣牛肉の二種類ありましたが五香のにしました。熱々パリパリで美味しすぎた。
义门白家
こちらも八一路のお店。碗雜麵を注文しました。20元。
麻辣が効いててとてもうまい。黄色い丸い物体はジャガイモっぽい味がしました。
手打柠檬茶
喉が渇いてきたのでレモンのジュースを購入。
ほどよい酸味が喉を潤してくれます。
八一路でもこのあたりはこじんまりとしたお店が続いています。
一定間隔で大きなゴミ箱が設置されていて食べたあとのゴミを捨てやすい。
お腹がいっぱいになったところで移動・・・。
とある目的地に向かっています。
が、ルート選択をミスって途中で横断歩道を渡らなくてはならず・・・激混み。もう嫌だあああああ!(辛い)
ぎゃああああー!
ほかのルートからだとここまでひどくはないようです。
そして目的地は・・・。
洪崖洞
はい。洪崖洞でした。
洪崖洞に到着してからも人が多すぎて歩くのも大変なうえ、建物内の移動も階段が多くて辛すぎました。あとみんな変身写真撮りすぎ。
洪崖洞自体は商業施設なのですが、中はたくさんの変身写真屋さんがあり、こんな風に撮影のための準備をしていました。
こちらは建物内の吹き抜けになっている場所、雰囲気たっぷりです。
川にかかる橋もきれいにライトアップされています。
洪崖洞で残っていた全ての体力を使い果たしたため、疲れてヨロヨロになりつつ再度ホテル周辺へ。このあたりの地下はフードコートみたいになってて非常に良い。
二日目 重慶街歩き
この日は終日重慶の街歩きを楽しみました。
ホテルのそばにあるちょっとした高架下にも飲食店が並んでます。
街歩きの足は地下鉄というか、重慶軌道交通(以下CRT)で。
CRT出口横に階段があり、そこをのぼると・・・
レストランがずらっと並んでます。もちろんその先にも階段。
さっそく階段の洗礼を受けています。さすが8Dを自称するだけある。
两路口皇冠大扶梯
全長150mのエレベーター两路口皇冠大扶梯に乗りにきました!
エスカレーターの乗り場付近には重慶愛に溢れるお土産物屋さんがあります。
「要得」というのは重慶語でいうところの「好的」の意味らしい。
写真撮影スポットも。
このエスカレーターは無料ではなく入り口で料金2元を支払う必要があります。交通ICカードでの支払いも可。
下をみると結構怖い。香港金鐘の東鐵綫への乗り換え時に乗るエスカレーターがショボく感じるレベル。
エスカレーターを降りた先も当然のように階段が待ち受けています。
上からみた風景。
上には烈士記念碑がありました。
この付近は観光地になっているみたいで階段の両端にはずらっと食べ物屋が軒を並べています。しかし昼なので営業してる店は少なめ。
記念碑から上は行き止まりになっていて、「階段もここまでか、たいしたことないな」と思うも右側には屋根のある商店街が続き、そしてその先にはまた階段が見えました。
左側の路地へ入ると食堂が何軒かありました。
このあたりの食堂は、さきほどの烈士記念碑があった階段付近とは異なり、 観光客向けではない感じにみえます。お客さんも地元民ばかりでした(なぜなら言葉がわからない)。
その先には上に続く階段があり・・・(上から見下ろしている構図)。
またまた階段。
このエリアは住宅などもありローカル色が強いです。
見えづらいですが高架になっている道の下にマンションの一階部分が。日当たり悪そう。
お腹がすいたのでさきほど通りかかった路地の食堂の一つへ。
そう、こういうのがいいんだよ。
注文したのは包菜肉絲で、スープとご飯がついて17元でした。安い。
しょっぱ辛くてとても美味しい。
中国、まじで何食べてもおいしいよね。
再び两路口皇冠大扶梯に戻り今度は下から上へ。
山城巷
続いて次の目的地山城巷へ。
CRTを乗り継ぎ山城巷近くの駅で下車。
駅近くは普通の住宅街です。
もちろんここにも高低差はあり、前方右はいきなり急勾配の坂道に。
道を歩いているときにふと右を見るとまた階段。鳥居みたいな雰囲気です。
ようやく到着した山城巷はキラキラ古鎮でした。
キラキラ古鎮ですが雰囲気はいい。
ゲーミング路地もあるぞ!
こちらは全体マップ。
山の断面にへばりつくようにぎっしり建物が建っているのがわかります。
とても坂道が激しそう。この先生いきのこれるのか。
お土産屋さんも多く、これは重慶モチーフの商品を売っている店。
そして、坂道を登り切ったところにあったのは・・・
西洋風の建物が・・・。
ここは何かというと・・・
昔の病院跡でした。
上の建物はなくなってますが、当時は地下もあったようです。
洞窟かな?と思ったらこの先は別の道につながる階段でした。
この場所は結構高い場所にあるので街が見渡せます。夜景も綺麗かもしれません。
昔の重慶の地形マップ。ぐるっと城壁が囲んでいます。
山城巷は猫様もいっぱいいるぞ!
イッヌを狙う子猫ハンター。
こちらは昔の建物を利用した「山城故事館」です。
もちろん中にも入れます。
昔は学校だったのか。教室風の展示。
二階にも上がれます・・・が、有料で5元。
二階は図書館みたいな雰囲気のショップになっていました。(ショップなのになぜ入場料を・・)
座れるようにところどころに椅子が置いてあり、休憩もできます。
非売品です。ここに住んでるのか常連なのか、設置されている猫ベッドで熟睡してました。
こちらは一階に入っていた服屋。昔風デザインの服がテーマなようで、上着を一枚ぐらい買えばよかったなあと今にして思う。
服屋の中にも子猫。
向かいの建物もとても良い雰囲気。
キラキラ古鎮の横には普通のアパートが建っています。緑のタイルが非常に良きです。
山城巷のメイン通りから路地裏に入ると、そこはまだ生活感のある場所が残っていました。
ここにも猫ちゃん。
ついていきたい。
李子垻
次はモノレールがマンションに吸い込まれるあの駅へ・・・。
来たぜあこがれのあの駅へ。そうみんな大好き李子垻。もちろんマンションに吸い込まれるCRT2号線に乗って到着しました。
ここは写真をとるためだけの広場が向かい側に作られていて、ものすごい人です。
富士山が見える例のローソンもこうすれば・・・。
というわけで・・・
すいこまれていくー。
しばし堪能したあと、またCRT2号線に乗って李子垻駅をあとにしました。
長江索道
次はの目的は長江を渡るケーブルカー長江索道です。
このケーブルカーは1986年に建設され、重慶の文物保護単位にも登録されているそうな。
北駅から乗ります。
チケットはQRコードををスキャンし、支付寶か微信支付のミニプログラムから購入する仕組みなのですが身分証の入力が必須で外国人未対応(よくある)。そのため外国人は遊客中心に行き、パスポートを提示して購入する必要があります。ここの係の人は日本語を少し話せ、一生懸命に説明してくれました。
しかし購入してもすぐ乗れるわけではなく、順番が来るまでは外で待たなくてはいけません。電光掲示板に番号が表示されると駅の中に入れるシステムです。
待ち時間は長いと口コミにありましたが、このときは一時間弱ぐらいでした。チケットに入場可能な時間の目安が印刷されているので、その時間まで別の場所に行くこともできます。
建物内も行列。
乗るぞお!!
テンションあがってきた。
時間にして4分ほど。
あっと言う間に対面の南駅に到着。
この時点ですでに夕方近かったためそろそろホテルに戻ります。しかし帰りのケーブルカーに乗るにはまた順番待ちをしなくてはいけないためCRT駅へ。
駅に向かう途中の風景。
中心部だけ見ていると高層ビルとマンションとイルミネーションによる未来異世界重慶な印象を受けますが、こういう下町っぽいところも多く残っていてとてもよい。
ここにももちろん階段があります。
ホテルに到着後少し休憩したのち、お楽しみの時間だ!
そう、今晩もまた八一路好吃街へ・・・・。
二日目夜の部
拇指生煎包
一口サイズの生煎。18元うまい。
真味烧烤(解放碑店)
高山羊肉串。5本入って35元。
「辣椒いるか」と聞かれて調子乗って「いる!」と答えたがめちゃくちゃ辛い。美味しいけど辛い。飲み物無しではこれは無理である。
一只酸奶牛
口を癒やすためにヨーグルト投入を。17元。店員さんお勧めのイチゴ味にしました。
このお店はチェーン店のようであちこちで見掛けました。すごく美味しい。
鬼酥肉
何かわからないけど行列が出来ている店があったので並んでみた。
サクサクに揚げた豚肉でした!45元。
美味しすぎて一瞬でなくなりました。しかし胃袋は限界へ。もうこれ以上食べられないよ・・・。
ただしデザートは別腹です。糖葫蘆はあちこで売ってました。
ほかにも食べたいと思えど、もうお腹いっぱいで諦めた店。
これとか・・・
これとか・・・
解放牌近くに泊まると歩いて八一路好吃街に行けるのがとても良いですね。
力尽きたので前半はここまでで。
後編では3日目の武隆カルスト観光と4日の帰国までを記事にしました。