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【透明人間だった私から、YouTubeチャンネル登録1000人のお礼を】

本日、お陰様でYouTubeチャンネルのご登録が1000人を超えました。これもひとえにご覧くださる皆さん、ご登録者お一人お一人のお陰と心からお礼申し上げます。どうもありがとうございます。これからも楽しんで頂けるオンラインコンテンツの発信を続けていく所存です。今回の記事はその感謝と同時に、この一年あまり絶望的に仕事がなくて動画をアップして見て頂く事、チャンネル登録者が増える事が、文字通り私の生きる支えだった事を記しておこうと思って書きました。ちゃっかりアレですが、チャンネル登録まだの方はどうぞご登録の上、お知らせが行きますように通知をオンにして頂きますようご案内申し上げます。これからも引き続きどうぞよろしくお願いします。

そもそも私のYouTubeチャンネルは、8年ほど前にアカウント開設したものの、お客様に撮って頂いたライブ動画数本を上げた以外は基本的に「見る専」チャンネルでした。投稿・発信するチャンネルに方向転換したのは2020年3月、コロナ禍でいよいよ緊急事態宣言が出ようかという頃でした。

幸いにして私はまだ罹患しておりませんが、その当時はあまり恐怖心こそないものの、どこかで「この状況ではいつ何の拍子にかかって死ぬか分からない」とは思っておりました。そうしたら、この無名音楽家はキレイさっぱり跡形もなくこの世とおさらばですね。それも悪くないのですが、それじゃちょっと寂しいな…と欲と執着が出ました。そこで動画を投稿することで誰かが楽しんでくれたり。場合によっては誰かの役に立ったりできたら音楽家として生きてた意味があると思ったんです。幸い?仕事は全部キャンセルになりましたので、時間はたくさんありました。否、今もたくさんあります。


【なぜ「透明人間」になっていたのか】

人前に出る仕事をしていながら、なぜ私が「透明人間」だったのかお話ししましょう。30年近いアコーディオン人生の中で一番長くお仕事させて頂いて来たのは、2005年夏から2017年秋までレギュラーで弾かせて頂いた大手テーマパークです。ここは本格的なアコーディオン奏者としてのキャリアの始まりの思い出の場所ですし、お客様や共演者、スタッフさん、今に続くとてもたくさんの出会いを頂きました。色々な経験をさせてもらって、数え切れないお勉強もさせてもらいました。ところが、契約上「そこ」で弾いていることを公言してはいけないんですね。いわゆる守秘義務があるのです。十数年弾いて来ましたが「名前」はどこにも残っていません。その事にハタと気付き向き合った時、私は一体誰なのか、何者なのかと呆然としました。2015年頃のことだったと思います。これじゃまるで透明人間。残ったのは豊富なステージ経験値と、公に見せられないお客様から頂いた多くの思い出と写真やお手紙。そして、十数年の透明人間歴。いやな汗がザーッと湧いて出たのを覚えています。音楽家としての私はこの世に存在しないのです。数千回のステージを何万人もの前で行って来たのに!

私は「そこ」での就業モラルを守って来たので後ろ暗いことはありませんが、それがばかりに、世間では検索にも引っかからない透明人間。そしてふり返ればその他の演奏先もブライダルや企業パーティー、ホテル・レストラン様、各地各社のワイン会やプライベートパーティー…私が主な生演奏のフィールドにしているところは同じく名前がクレジットされないことが殆どです。気付けばキャリアはそれなりに長くなりましたし、嬉しい事に高い評価をしてくださるクライアント様もいらっしゃいますが、キャリアがクレジットされないということは、私が何をして来たのかが客観的に分かる公開資料はこの世に殆ど残っていないということです(テーマパークのお客様が撮ってくれた写真や動画なんかはちょっと検索すればたくさんネット上に転がってますけれど)うっかり死んじゃったらすぐに「元からいなかった」も同然になります。これは一大事。音楽家としても、個人としても。

【自分の手で記録していこう】

そんな訳で、自分が「生きていた証」として何らかの形を残したいと思ってカメラを回し始め、2020年3月心機一転の1本目を投稿して以来、試行錯誤を繰り返し続けているところです。今のところ約150本ほど上がっています。もちろんこれからもどんどん増えて行きます。

制作上困ったのは何より今まで長く「お客様の前での生演奏」にこだわっておりましたので、まず部屋で一人撮影して編集をするという一連の初めての作業に戸惑いました。お客様やお店の雰囲気を瞬時に察知して演奏を合わせていくというスタイルで20年以上過ごして来ましたから、それはそれは難しいです。第一どこを見れば良いのか今でも迷子です。無対象に向けて笑うのもぎこちないです。モチベーションが落ちても完全には立ち止まらないよう、投稿の間隔を2週間以上は開けないようにと心がけて投稿し続けています。

その作業が2ヶ月ほど続いた頃(当時チャンネル登録者は190名ほど)スロヴェニアのメディアに一本の動画が取り上げられ、オンラインでインタビューもして頂いて幾つもの媒体に紹介されました。それが起爆剤となり期せずしてスロヴェニアやオーストリアのフォロワーさんが突然増えました。今では7割の登録者が海外の方になりましたので、バイリンガルもしくは外国語(主に英語。将来的にはフランス語やドイツ語、スロヴェニア語や中国語での発信も検討中です)のチャンネルとして続投していく所存です。今まで混在させて来たワンポイントレッスンや、新旧日本の曲などを含む日本語での発信はサブチャンネル「テクはないけど味がある」で開始しております。こちらの登録もぜひよろしくお願いします。

最近「YouTubeいつも見てますよ!朝のBGMにしてます」とか「参考にしたい曲が上がっている事が多いので助かってます」などと直接声を聞かせてくれる方が増えて、YouTubeを見て連絡をくれて新しく生徒になった人たちもありますし、中には海外在住のオンラインの生徒さんもあります。そのような事がある度、また新しいご縁にお目にかかる度、また登録人数が増える毎に「ああ、オレは透明人間なんかじゃなかったのかもしれないなあ」と少しずつ思えるようになりつつあります。

【むすびに】

最後までお読み頂きありがとうございます。YouTubeのアカウントが、自己満足ではありますが、私の生きている証ともいうべきものだという事が伝わりましたでしょうか。繰り返しになりますが、それを支えてくださる皆さんには本当に感謝しています。どうぞこれからもよろしくお願い申し上げます。チャンネル登録まだの方はぜひどちらのチャンネルもご登録お願いいたします。そうしてくださると。少し生きる元気が湧いて来ます。

YouTubeの収益化はとても条件が厳しいので、収入を得る見込みはまだ立っておりません。お仕事の依頼、レッスンの申込(新規生徒随時募集中)、またサポートの投げ銭はいつでも大歓迎です。これからもどうぞ宜しくお願いします。

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いつか皆さんに直接生演奏をお届けできる日が戻ってくるのを楽しみにしています。

ボタンアコーディオン安西はぢめ

いつも温かいサポートをどうもありがとうございます。お陰様で音楽活動を続けられます!