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【日々のアレコレ #4】なぜ「何かあったら言ってね」がダメか

Anzaki です。

ベトナムのお正月は旧正月なので、今日から仕事初めです。

現在僕は、ベトナムで10名くらいの Sales チームの Leader で、
日々進捗管理等々をしているのですが、
気遣いのつもりで言っていたある言葉が、
めちゃくちゃイケてないな、と思ったのでそれについてお話します。

僕が新入社員の時、直属の上司がちかくにいて、
「何かわからないことがあればいつでも言ってね」と言われていました。
当時、「優しい上司だな」と思っていました。

自分が紛いなりにも上司となり、
同じセリフを気遣いのつもりで使っていました。

それで関係性が悪くなることはないし、
平和なやりとりだと思います。

でも、特に今の(僕自身を含めた)若手は、
それだとダメだな、、、と思いましいた。

いわゆる「ミレニアル世代」、
『モチベーション革命』でいうところの「乾けない世代」にとっては、
なかなか酷なことをしてしまっているのだな、と感じました。

この理由を説明するには、
時代背景と、Leader の役割をどう位置付けるか、というお話からはじまります。

今の時代の Leader の役割

特に20〜30代前半と、それ以上の世代とでは価値観が大きく異なります。

上の世代は、稼ぐことに価値があり、
お金をたくさん得ることで、高級車、高級店に行くことに価値があった。

その背景は、バブルの前、
つまり、今よりずっとものがなかった時代を知っていて、
それを得ることに価値のある時代を生きてきていることです。

一方、それ以下の世代は、
生まれた時からある程度ものが揃っているので、
ものを得る価値が、それ以前と比較すると低くなってしまった。

そうすると、稼ぐことの価値も薄くなってしまう。
ではどこに価値を感じるのか・・・

そんな話は、先にも登場させた、

『モチベーション革命』尾原和啓

にて詳しくお話しされています。

そしてそんな時代なので、
「指示に対してやればやるだけ報酬を得られる」という人参🥕には価値があまりなくなってしまい、
「自分が何を考え、何を成し遂げたか」というものの価値が大きくなってきているのだと思います。

そこで、Leader がやるべきことは、部下が考えられるようにすること。
これは、ちょうどキンコンの西野さんが Voicy の中でもお話しされていました

https://voicy.jp/channel/941/66111

※最近、ほぼ毎日聞いてます。

自分が考えたことが形になることに、喜びを感じる人が比較的多くなっている。
考えるためには、問いが必要であり、その問いを投げかける必要がある。
西野さんは、「解きたくなるような問題」という感じの表現をされていたと思います。

まさにこれだなと思いました。

そんな中、「何かあったら言ってね」は、「あなたが問いを用意してね」と言っているようなもので、
気を遣っているようで、根本から全部投げ出しているのだと思います。

やるべきことは、「今こんな課題がある、これを一緒に解決してくれないかな?」と、
協力を仰ぎ、しっかりと考えてもらうこと。

重要なのは、
Question は用意して、
how to をしっかり投げるということ。

「何かあったら言ってね」は逆で、
問いを出してもらって、解決策を自分が考えることになりますよね。

そうではなく、

問いで導いて、一緒に歩いてもらうことなんだと、
気づかされました。

まとめ

「何かあったら言ってね」は、一見優しそうに見えて、実は、
相手が活躍する場面を奪っています

Leader が示すべきは、
やり方(how to)ではなく、
問い(question)であり、
もっと言えば、指針、理念、ミッションに基づいた、
課題の設定なんだと思います。

「考える隙間をしっかりとデザインする」ということが、
Leader をはじめ、今のあらゆる組織、コミュニティに必要なのかもしれません。

もしかしたら、
「ベトナムはまだ上の世代が多いんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。


今伸び盛りで、いわゆるバブルの状態に近いのは確かです。

しかし、意外とそうでもない・・・

そのお話はまた次回以降に続けていきたいと思います。

ではまた。


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