どっちつかずでいる体力
夜風がこの部屋を通るたびに、窓にかかっている薄いブラインドが呼吸するみたいにふくらんだりへこんだりしている。わたしはそのゆったりした呼吸をじっと眺めている、憧れている。わたしはこの部屋で呼吸がしづらい。
社会にぶつかりながら進んだせいで自分の理想とはかけ離れた形をしている流れの跡を振り返ってみたとき、その不格好さを自分で笑えない。まっすぐ、ただ何かに向かってまっしぐらで進めたなら、きっと深く息が吸えるんだろう。
このセリフを言われて、わたしなら、なおも面と向かって話せるだ