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メイド・イン・イタリーはなぜ強いのか?

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最新著書『「メイド・イン・イタリー」はなぜ強いのか?:世界を魅了する<意味>の戦略的デザイン』に関するさまざまなメモを書いていきます。
運営しているクリエイター

#イタリア

『世界中から人が押し寄せる小さな村 ー 新時代の観光の哲学』を読む。

「あの人は哲学があるね」とか「あの会社の経営には哲学を感じる」という言い方をよく耳にしま…

時代を追うのは楽しいー振り回されない追い方を探る。

およそ3週間の日本滞在を終え、ミラノに戻ってきました。日本では多くの方たちとお会いしまし…

都市と農村をつなぐ食 ー 農業が社会を変えるとは?

新・ラグジュアリーのオンライン講座でガストロノミーを取り上げたことがあります。ボローニャ…

ガストロノミーとしての「ラザニア」の楽しみ方

ガストロノミーが注目を集めつつあります。ガストロノミーは料理を中心として文化や歴史などあ…

伊仏の料理から新旧ラグジュアリーを考える場。

「ラグジュアリー」と呼ばれる、あるいは認知されることを多くの視点と長い時間からみることに…

「イタリアデザインを語る場」をつくるー新しい文化のプロセスをリサーチする。

「イタリアデザインを語る場。」というnote内のメンバーシップをつくることにした。昨年末、デ…

国外における「日本らしさ」の意味ーアートキュレーターとの対話。

今週、ある家電メーカーがもつ場所で小さなイベントをやりました。場所は大聖堂近くのミラノらしい雰囲気のある建物内にある「普通の自宅」を模したスペースです。ここで、京都の「次世代の陶芸家」3人の作品を置いた長テーブルを囲み、イタリアのアートキュレーターの批評を聞き、20人ほどで雑談しました。 アートキュレーターはコンテポラリーアート、デザイン、クラフトの3つのポイントからセラミックを語れるエキスパートにお願いしました。彼女が上の写真にある作品について批評するわけです。ご覧いただ

「発信」を目標におく- 日本の文化への関わり方の議論から思うこと。

今日、10日間の日本滞在を終えてミラノに戻ってきました。 この10日間、それなりの数の人から…

復刻版をビジネスのコアにおく企業の存在感が増している - 「デザインプロダクト」を…

先週、「デザインプロダクト」を巡るためにイタリア各地を旅をしました。もう25年以上、毎年、…

日常生活で流通するロジックに「美」を持ち込んでいるか?

山縣さん 往復書簡の復活、大歓迎です。 美学と詩学とアントレプレナーシップの関係を探求し…

フェラーリのデザインはやさしい?ー意味を探る。

フェラーリの経営に触れた記事があります。 かつてF1に出ている英国のスポーツカーメーカーと…

街を歩きながら、窓の装飾を観察するわけー小文字のデザインを身近にしておく。

最近、ミラノの街を歩きながら建物の窓や外壁の装飾を観察しています。そして、気になる窓や配…

「文化的景観」に生きるー再生されたイタリア・オルチャ渓谷のテリトーリオ。

イタリアの憲法第9条に以下のことが書かれています。1947年のものです。 イタリアは歴史的・…

欧州の伝統製法チーズと米国の工業的チーズの争いー気候変動の問題はどう絡む?

読書会ノート。ポール・キンステッド『チーズと文明』第9章 新旧両世界のあいだ 原産地名称保護と安全性をめぐって 1994年、関税及び貿易に関する一般協定(GATT)のもと、ウルグアイ・ラウンドの議定書に米国と160か国が調印。そして世界貿易機構(WTO)の設置が規定に強制力を与えた。これによって参加国は貿易上、平等な立場にたった。 しかし、知的財産権や製品の安全基準を巡る問題に合意は難しく、その代表例として米国と欧州の間にあるチーズに関する摩擦がある。EUが地理的表示(G