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離れ離れの靴下たち

「はぁ、、、今日も会えなかった、、、。」

我が家の靴下の片割れボックスからため息が聞こえる。

離れ離れになった靴下たち。

その片割れ。

彼らは期限付きで再利用され捨てられるのだ。

再会の期限は約一ヶ月。

その間に再会できなかった者たちは、有無を言わさず窓のサッシなどの拭き掃除に使われ、ボロボロのまま捨てられる。

そもそもなぜこんなにも離れ離れになるのだろうか。

靴下をまとめたまま洗濯機に入れる作戦も失敗に終わり、

洗濯ネットに入れる作戦も

皆がバラバラに出すからそれをまとめるのが手間で、

それならと思いついた靴下専用カゴに皆が入れるわけもなく、

とうとう諦めた私は

洗濯物を畳む際にできた片割れだけを入れるカゴを作り、

それを「片割れボックス」と呼んでいる。

いわば待合い所だ。

片割れボックスの住人たちはいつも片割れを待ち侘びている。

運よく再会できた者は大喜びで束ねられ自分の居場所に収納されるが、

再会できなかった者の末路は悲惨である。

一方の片割れさんはどこから見つかるのかというと、

息子くんの部屋から出てきたり、

ある日突然洗濯物に入ってきて合流したり、

はたまた布団の下から出てきたりするのだから不思議である。

再会は運としか言いようがない。

片割れさんが見つかると無性に嬉しくなって良かったねと言いたくなるが、

一方で片割れボックスに置き去りの者たちを見ると、

その末路を知っているだけに、なんだかしのびなくなる。


片割れが見つかり、浮かれた気分でそれをまとめると、

その下の片割れボックスの住人たちが

「おー良かったね!」
「いってらっしゃい」
「いいなぁ早く僕も見つかってほしいよ」
「おめでとう」

さまざまな声をかけてくる。

私は祈ることしかできない。

どうか期限内に、まためぐり会えますように。


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