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2021年J1第20節 北海道コンサドーレ札幌戦 データプレビュー

執筆:おぐち
サムネイル:AKIRA
編集:タケゴラ

Match Data

鹿島アントラーズ

7位(8勝5分6敗29得点21失点)

直近の戦績
・6/2 ルヴァン 清水戦(A) ○1-0
・6/6 ルヴァン 清水戦(H) ○2-1
・6/16 天皇杯 YS横浜戦 ○8-1
・6/20 リーグ 仙台戦(H) △1-1
・6/23 リーグ 大分戦(A) △0-0

主な欠場者
山田大樹、遠藤康

大分トリニータ戦のハイライト動画

北海道コンサドーレ札幌

11位(7勝4分6敗25得点21失点)

直近の戦績
・5/29 リーグ 柏戦(A) ○2-1
・6/6 ルヴァン 横浜FM戦(H) △1-1
・6/9 天皇杯 ソニー仙台戦 ○5-3
・6/13 ルヴァン 横浜FM戦(A) ○3-1
・6/19 リーグ 大分戦(H) ○2-0

主な欠場者
アンデルソン・ロペス、小柏剛

大分トリニータ戦のハイライト動画

前節の両チームスタメン

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今季対戦時のハイライト動画

Point1 金子拓郎を止めろ!

6月18日、札幌サポーターだけではなくJリーグ全体に衝撃が走った。得点ランキングトップ(リリース当時)を走っていたアンデルソン・ロペスが移籍を前提としてチームを離脱したのだ。当然チーム内得点王であり、絶対的な得点源を失った札幌は大きな痛手を負っている。

そんな今の札幌攻撃陣で警戒すべき選手を挙げるとすれば金子拓郎だろう。大卒2年目の今季はスタメンに定着し、ここまで17試合に出場して5ゴール。得点数だけを見ると物足りなく感じるかもしれないが、最も怖いのはドリブルである。

Football LABが独自に算出している指標によると、ドリブルからのチャンスメイクにおいてはリーグトップの成績を誇っている。この指標の特徴を簡単にまとめるとこうだ。

・相手を抜こうとする、もしくはかわそうとするプレーをドリブルと定義。
 相手と対峙していない状況下でボールを運ぶプレーは含まない。
・シュートに繋がった一連のプレーに関与したプレー内容を評価。
・さらにエリア別の難易度も掛け合わせてスコアを算出。

つまり、金子はドリブルでDFを抜くもしくは剥がし、シュートチャンスを創出する点において、リーグトップレベルの選手だということだ。右サイドに流れるプレーが多い彼と対峙するのは永戸勝也や町田浩樹になるだろう。金子に仕事をさせないことが勝利への近道だ。

Point2 キム・ミンテ不在の影響

前回対戦時はエヴェラウドと上田綺世の2トップで臨んだ鹿島。シンプルなロングボールを放り込み、個の質で押し込んだ前半に2得点を挙げている。この戦術が実現できたのはFW2枚の能力が高いことも当然だが、札幌にキム・ミンテが不在だった影響も大きい。

空中戦での強さはデータにも現れており、自陣での空中戦においては、名古屋の木本恭生や広島の荒木隼人と並んでリーグトップの勝利数となっている。しかし今季は第10節の横浜FM戦を最後に先発出場はなく、前節はベンチ外。ペトロヴィッチ監督が彼を起用するかどうかは、この試合のキーになりそうだ。

Point3 FWの最適解

五輪代表に選出された上田綺世と昨季のチーム内得点王であるエヴェラウド。リーグでも屈指の2トップであることは間違いないのだが、頼りがいがある故にサイドからのクロス爆撃という単調な攻撃になりがちでもある。また、崩しのキーマンである荒木遼太郎との共存という点でも、まだ最適解は見つかっていない。

今節の相手である札幌は、前回のリーグ戦での対戦時に鹿島のプレッシングを無効化する修正を試合中に施してきた。結局試合中に札幌の修正を上回る解決策を見出すことができず、途中から一方的に殴られ続ける展開となってしまった。札幌でカギを握っていたのは3バックの左に入る福森晃斗とボランチの高嶺朋樹。彼らから出る高精度のサイドチェンジに苦しめられた。

組織的なプレッシングを重視するのであればストライカー2枚を並べるよりも、1トップ+トップ下のような形のほうが効果的かもしれない。このあたりは相馬監督にとっても悩みどころだろう。交代で変化をつけるなど90分トータルのマネジメントを含めて、FWの起用には注目だ。

書いた人

おぐち
茨城県つくば市出身。叔母に連れられて観た、2007年の最終節清水戦でハートを掴まれて鹿島サポに。父方の実家の関係で松本山雅もアマチュア時代から追い掛けているが、気付いたら鹿島と同じカテゴリーになっていたりで焦る。松本山雅の戦術ブログ執筆中。
新井場徹は永遠のアイドル。ジャイールが7番を受け継いだ時には結構怒った。
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