見出し画像

【寝台特急で行くアウェイ参戦記】徳島ヴォルティス戦(鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム)

執筆・撮影:yamaaaaaaaan
サムネイル:AKIRA
編集:タケゴラ

4月17日開催の明治安田生命J1リーグ第10節、徳島ヴォルティス戦に行ってきました。

徳島のJ1昇格が決まったとき、わたしの周りから聞こえてきたのは「サンライズで行けるよね!」という声。ん?サンライズ?あの?

アウェイゲームに参戦するにあたり、頭を悩ませ(でも楽しい)、こだわりが出る(譲れないものは譲れない)ものの一つが往復の移動ではないかと思います。目的地が遠ければ遠いほど、その傾向は強いのではないでしょうか。「とにかく安く!」「マイルを貯めたい!」「18きっぷフル活用!」「寄り道しながら道中も楽しみたい!」。「これじゃないと間に合わない!」実にさまざまな理由から、いろいろな手段が選ばれています。

そんなこんなで、今回は寝台特急「サンライズ瀬戸」で、徳島は鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムへ向かうことになりました。

寝台特急を予約する

サンライズの予約は、JR西日本のJRおでかけネットからできます(会員登録が必要です)

日付、乗車区間、設備(寝台の種類)を選び、予約をポチッ。あとは、乗車日までに指定のJRの駅の券売機もしくは窓口で発券します。東京駅では、JR東海の券売機・窓口で受け取りができます(JR東日本の窓口ではできません)。

徳島のおもてなし

移動手段が決まったら、次は宿泊や観光、グルメについて調べます。地図を見ながら、どこらへんに宿を取るのがいいのかな、どんな土地なのかな、グルメは何が楽しめるのかな。考えるだけでも楽しい時間です。

徳島県の観光情報は、徳島県観光情報サイト阿波ナビというサイトがとても分かりやすく、必要な情報が網羅されています。なんとこのサイトには、「徳島ヴォルディス観戦ガイド」というページがあり、観戦に役立つお得情報、便利情報が盛りだくさん!

特に反応してしまったのは、徳島県内に宿泊する徳島県外からのサポーターを対象にしたクーポン。宿泊ならリストにある宿泊施設が3,000円引きになる「アウェイサポーター限定宿泊割引クーポン」だったり、グルメや観光、お土産には2,000円分の県内のお店や施設で使える「とくしま周遊クーポン」といったように、宿泊を伴う遠征で必要となるさまざまなサービスがお得に利用できます。

徳島県からの"おもてなし"をフルに活用してホテルを手配。周遊クーポンをもらうこともスタジアムに着いたらやることリストに入れました。

寝台特急に乗る

仕事を終え、急いで荷物の準備を。準備が整ったら、東京駅に向かいます。列車は21:50発です。

画像1

画像2

サンライズは、出雲市行きのサンライズ出雲と、高松・琴平行きのサンライズ瀬戸が連結した14両の寝台列車です。東京を出発すると、横浜、熱海、沼津、富士、静岡、浜松、大阪、三ノ宮、姫路を経て、岡山で切り離され行き先が分かれます。その先、サンライズ瀬戸は、児島、坂出、高松と停車しながら琴平へ向かいます。
サンライズは現在定期運行する唯一の寝台列車で、鉄道ファンに根強い人気です。週末ということもあり、時刻表とカメラを手にした鉄道ファンや、寝台列車に乗ることがとても楽しみで興奮が隠せない小さな男の子とパパを何組も見かけました。

画像3

駅に着くともう列車はホームに到着していました。お約束の写真撮影を一通り済ませたら、寝台券に書かれた個室へ向かいます。今回、予約した寝台はB寝台シングルという、一番数が多いクラス。2階建てになった列車の通路の左右に個室があります。

画像4

画像5

個室はシングルサイズくらいのベッドに、小さめのスーツケースと靴を脱いで置いておけるくらいの広さです。毛布と枕、室内着がベッドの上に、ハンガーが壁にセットされています。歯ブラシやタオルなどのアメニティ類はないので、自身で持って行かなければいけません。ベッドの頭側には時計、照明のスイッチ、ヒーターの温度調節ツマミが一か所にまとまったパネルが、足側には鏡とテーブルになるような台、コンセントがあります。

画像6

画像7

画像8

画像9

画像10

各個室の入り口には4桁の暗証番号を入れるタイプの鍵がついています。

画像11

サンライズ出雲・瀬戸では、14両のうち2両にシャワー室があり、シャワーを使うにはテレホンカードのようなカードが必要です。発売数には限りがあり、発車時間には売り切れてしまうほどの争奪戦です。

画像12

いざ買いに行こうとすると売切れ…。思った通りの景色を見ました。シャワーカードを手に入れるには、しっかりとした準備をして臨む必要があります。

シャワーカードの販売機の隣には飲み物の自動販売機があります。サンライズでは車内販売等はないので、飲み物以外は事前に買って持ち込みます。

画像13

列車内にはラウンジもあり、ここでゆっくりごはんを食べたりもできます。

画像14

寝台特急、出発!

21:50、高松に向け東京駅を出発します。1階の個室は、目線を外にやると駅のホームと同じくらいの高さで、普段なかなか見られない高さで駅を見ることができます。通過する駅はまだ多くの利用客が行き交う様子が見られ、すれ違う電車もたくさんの乗客が乗っています。

画像15

画像16

23:00になろうとする頃、「深夜の運行になるので、これから先のアナウンスはありません。次の案内は岡山到着ごろになります」と最後の案内がありました。通路側の照明も落とされ、車内は夜を迎えます。
揺れの心地よさから、わたしも夢の中へ…。

4:00過ぎ。大阪駅に着いた駅の灯りで目が覚めました。外は真っ暗。でも結構な雨が降っているということは、窓を伝う水滴から分かりました。

画像17

5:30ごろ、姫路駅を通過。少し開けていたロールスクリーンの隙間から見える景色は空が明るくなっていました。厚い雲に今日は一日雨なんだと諦めがつくほどでした。

画像18

6:00過ぎ、再びうとうとしていたところ、静寂を破るアナウンス。間もなく岡山駅に到着し、高松・琴平行きと出雲市行きに切り離し作業をするので、列車内の行き来ができなくなるという内容でした。

定刻通りに岡山駅に到着すると、多く人が切り離し作業の見学を目的にホームに出てきました。連結部が離され、それぞれの車両の扉が閉められます。作業が完了した後、高松・琴平行きが先に岡山駅を出発します。

画像19

画像20

列車は瀬戸大橋を渡り、7:30ごろに高松駅に到着しました。

画像21

画像22

四国上陸、徳島へ

高松から先、鳴門方面へ行く電車まで約1時間の待ち時間。いったん改札を出て、朝ごはんを食べに行きましょうか。
香川といえば、うどん県。こんな朝早い時間であるものの、せっかくなのでうどんが食べられるお店はないものかと調べてみると、駅から見えるくらいすぐの場所に7:00から営業しているお店が一軒ありました。
わかめがたっぷりの鳴門わかめうどんに大きなおあげをトッピングして、いっただきまーす!

画像23

画像24

再び高松駅に戻り、特急うずしお5号で乗り換えの池谷駅まで。とてものどかな田園風景を見ながら、鳴門行きの普通電車に乗り換えます。

画像25

画像26

画像27

9:52、ようやく着きました、鳴門駅!21:50に東京駅を出発したので、まるまる12時間と2分!途中、寝ていたとはいえ、長かった~!

画像28

スタジアムへ

徳島ヴォルティスの公式サイトを見ると、試合日は鳴門駅から電車の時刻に合わせたシャトルバスが出ているようです。今回は時間が合わず、鳴門駅から歩いてスタジアムへ行くことにしました。

駅前の国道28号線の沿道に植えられた木や電柱には徳島ヴォルティスのロゴとヴォルティスロードと書かれたサインがつけられています。このサインを目印に進みます。

画像29

画像30

消防署の交差点にあるホームゲームの開催を告げる看板を目印に左に折れると、歩道にチームカラーでペイントされた案内が。この先、こういったサインや歩道の案内に従って歩いて行くとスタジアムへ着きます。

画像31

画像32

画像34

画像34

スタジアムにて

スタジアムに到着すると、もうすでに徳島サポさんがいっぱい入場待ちをしていました。開場まで時間もあるので、先にスタグルを…。
と、その前に!

画像35

画像36

まずはスタジアムで配られる「とくしま周遊クーポン」を受け取りに行きます。受け取りには試合のチケット、宿泊の予約確認書、住所がわかる免許証等の3点が必要です。徳島ヴォルティスのJ1復帰を記念して発行されたこの2,000円分(500円×4枚)のクーポンは、スタジアムグルメにも使えるとのこと。さっそくクーポンを1枚使って、鳴門金時のフライドポテトをいただきました。

画像37

画像38

画像39

スタジアムでいただけたのは「とくしま周遊クーポン」だけではなく、鳴門名産品や大塚製薬の商品、鳴門市や徳島県の観光ガイドのようなものをたくさんいただきました。観光ガイドは翌日の観光プランを決めるのにとても役に立ちました。

画像40

画像41

ビジター指定席は、スタジアムグルメのキッチンカーの並ぶヴォルティス屋台村からスタジアムに沿って右に進んでいきます。検温、消毒、チケットのチェックが済んだら、階段を上りコンコースを通り、座席へ。

画像42

画像43

画像44

座席は背もたれのないベンチ席で、一席ずつを仕切るテープが貼られています。前後左右は1席ずつを空けた配置です。

画像45

ポカリスエットスタジアムは再入場が可能で、出るときはゲートにいる係の方から再入場券をもらいます。

画像46

画像47

いったんスタジアムに入ったらあまり再入場しない方も、このスタジアムでは再入場することになりそうです。というのも、ビジター指定席からアクセスできる一番近いトイレが、スタジアムの1階(ゲートの外)なので、トイレに行くたびに再入場しなければならないというわけです。少し遠くはなりますがバックスタンドにもトイレがあり、こちらはビジター指定席に戻るときにチケットチェックがあります。入場してからスタジアムグルメを買いに行くときも、売店はメイン側広場(ヴォルティス屋台村)にたくさん並んでいるので、再入場券をもらってからスタジアムの外に出ます。

試合後

鳴門のグルメを調べていると、どのサイトを見ても「鳴門わかめ」と並んで「鳴門鯛」の文字を見かけます。ちょうど今は桜鯛と呼ばれ、旬の時期のようです。美味しそう!これはぜひいただきたい!

鳴門駅から少し離れた海鮮料理のお店で、鳴門鯛をツマミに祝勝会。カンパーイ!

画像48

画像49

鳴門を観光する

明けて4月18日の朝方、突然の雨音に目を覚ましました。晴れの予報だったのに…とがっかりしていると、みるみるうちに晴れ間がさし、気持ちよさそうな青空が広がっていました。ホテルをチェックアウトし、観光に出かけます。

駅には観光案内所もあり、観光地に向かうバスや電車の相談もできます。今日の渦の見頃時間も表示されているので、参考になります。

画像55

画像56

まずは、阿波国一宮の大麻比古神社に参拝に。電車に揺られ約25分、板東駅で下車。大麻比古神社は歩いて25分くらいです。大麻比古神社は方除け、厄除け、交通安全、安産にご利益があるとされます。勝利の御礼と今後の躍進を祈念します。

画像57

画像58

画像59

画像60

この板東駅は、四国八十八ヶ所霊場巡り(お遍路)の一番札所である霊山寺、二番札所の極楽寺の最寄り駅でもあります。この付近を歩いていると、お遍路さんをたくさん見かけました。

画像61

鳴門駅に戻り、午後の観光は渦潮を見に!見頃時間の1時間半前ごろから渦が巻きますよ、と聞いていたので、それに合わせて向かいます。鳴門駅から徳島バスに乗り、鳴門公園へ。

画像62

大鳴門橋の下を歩く遊歩道、渦の道は鳴門観光では必ず押さえておきたいスポット。鳴門公園内にある観光施設では、渦の道との組み合わせで割引になるお得なセット券が発売されています。

画像63

まずは、大鳴門橋と渦潮の眺望が楽しめるパノラマ展望台、エスカヒル・鳴門へ。ここは、「すっごい長いエスカレーター」と言うだけあって、ながーいエスカレーターに乗って上に上がります。その長さ68mとのこと。展望台からは鳴門公園はもちろん鳴門海峡や淡路島が一望できます。1階のカフェでは鳴門金時ソフトが美味しそう!

画像64

画像65

画像66

続いて、いよいよ渦の道へ。

画像67

画像68

画像69

遊歩道は両側はガラスではなくフェンスのような壁(というか仕切り)なので、海風が当たります。天気は良いけど風の強かったこの日は、とっても寒かったです…。歩道のところどころがガラス張りになっていて海面を見ることができます。高いところが苦手な方にはちょっと辛いかもしれません。

画像70

画像71

画像72

遊歩道の突き当りの展望室では、見頃の時間を待つたくさんの人が。ややしばらく眺めていると…。あちこちに白い渦が。どんどんできてきます!

画像73

画像74

画像75

渦潮に迫る観光船も運航しています。遠くからでも見入ってしまいましたが、こんなにも間近で見たらもっと興奮しそうです。

画像76

帰りのバスを待つ間、バス停近くの展望台、お茶園展望台に行ってみました。こちらからは異なる角度で大鳴門橋が眺められます。

画像77

徳島阿波おどり空港へ

鳴門駅へ戻り、最後は徳島ラーメンで徳島グルメを締めくくります。

画像78

画像79

お腹がいっぱいになったところで、徳島遠征もいよいよ終わりが近づいてきました。バスに乗って空港へ。

画像80

画像81

空港には、鹿島アントラーズのアパレルやグッズを身につけたサポーターがたくさん。観光しているときも、行く先々で鹿サポさんをお見かけしました。お疲れさまでした。また次の試合でともに闘いましょう。

書いた人

yamaaaaaaaan
愛知県出身。
鹿嶋市とも茨城県ともまったく接点のない人生だったのに、どういうわけか気づいたときにはアントラーズにずっぽりハマっていた。サポ歴は長くないが、アントラーズを中心に、ホームタウン、スタジアム、グルメをまるごと楽しんでいる。
車の運転が超苦手がゆえ、どこまでも歩いて行ってしまう。思い立ったときにはもう行動している。食べるの大好き。
Twitter note

ANTLOVERSのTwitter


ここから先は

0字

¥ 300

この記事が参加している募集

スポーツ観戦記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?