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2021年J1第9節 北海道コンサドーレ札幌戦 データプレビュー

執筆:タケゴラ
サムネイル:AKIRA

Match Data

鹿島アントラーズ

14位(2勝1分4敗8得点10失点)

直近の戦績
・3/17 リーグ 福岡戦(A) ●0-1
・3/21 リーグ 名古屋戦(H) ●0-1
・3/27 ルヴァン 福岡戦(A) ○5-1
・4/3 リーグ 浦和戦(A) ●1-2
・4/7 リーグ 柏戦(H) ○2-1

主な欠場者
山田大樹、和泉竜司、アルトゥール・カイキ、ディエゴ・ピトゥカ

柏レイソル戦のハイライト動画

北海道コンサドーレ札幌

13位(2勝1分4敗12得点11失点)

直近の戦績
・3/17 リーグ 浦和戦(A) △0-0
・3/20 リーグ 神戸戦(H) ●3-4
・3/27 ルヴァン 鳥栖戦(A) ○5-1
・4/3 リーグ 福岡戦(A) ○2-1
・4/7 リーグ FC東京戦(A) ●1-2

主な欠場者
キム・ミンテ、ガブリエル、ドウグラス・オリヴェイラ、小柏剛

FC東京戦のハイライト動画

前節の両チームスタメン

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Point1 形勢逆転阻止へ

鹿島の札幌戦戦績
※リーグ戦のみ

2008年 第1節 ○4-0(H)
2008年 第34節 ○1-0(A)
2012年 第12節 ○7-0(H)
2012年 第29節 △0-0(A)
2017年 第15節 ○3-0(H)
2017年 第31節 ○2-1(A)
2018年 第5節 △0-0(H)
2018年 第27節 ○2-0(A)
2019年 第4節 ○3-1(A)
2019年 第27節 △1-1(H)
2020年 第3節 ●0-2(H)
2020年 第23節 ●0-1(A)

鹿島にとって札幌は大のお得意様、2008年は札幌ドームで2連覇を決め、2012年にはホームで7人がゴールを奪って大勝、と良いイメージしかない相手だったが、近年は格好が変わってきている。昨季はカシマで初の黒星を喫すると、引き分けすらなかった札幌ドームでも初めて敗れ、屈辱のダブルを献上。リーグ戦ではここ3試合勝ちのない相手となっている。

加えて、札幌は今節今季3試合目の札幌ドームでのホームゲームだが、過去2試合は5得点、3得点と攻撃陣が火を吹いている。勢いに乗ったまま相手のゴールラッシュを浴びるわけにはいかない鹿島にとっては、ここで再度自分たちの優位性を取り戻す試合としなければならない。

Point2 鬼門「ミシャ式」攻略へ

鹿島のペトロヴィッチ監督との戦績
※リーグ戦のみ

広島時代
2006年 第20節 ●0-2(H)
2007年 第15節 ○5-1(H)
2007年 第27節 ○1-0(A)
2009年 第3節 ○2-1(H)
2009年 第20節 ●0-1(A)
2010年 第7節 △0-0(H)
2010年 第24節 △1-1(A)
2011年 第13節 ●1-2(A)
2011年 第22節 ○2-0(H)
浦和時代
2012年 第5節 ●1-3(H)
2012年 第22節 ●1-2(A)
2013年 第11節 ●1-3(A)
2013年 第29節 ●1-2(H)
2014年 第17節 △1-1(A)
2014年 第30節 △1-1(H)
2015年 1st第13節 ●1-2(A)
2015年 2nd第12節 ●1-2(H)
2016年 1st第15節 ○2-0(A)
2016年 2nd第5節 ●1-2(H)
2017年 第10節 ○1-0(A)
札幌時代
2018年 第5節 △0-0(H)
2018年 第27節 ○2-0(A)
2019年 第4節 ○3-1(A)
2019年 第27節 △1-1(H)
2020年 第3節 ●0-2(H)
2020年 第23節 ●0-1(A)

今季でJリーグの舞台において指揮を執って16年目になるミハイロ・ペトロヴィッチ監督。彼が用いるのはミシャ式という特異な戦術。守備時は5バックで守備を固めながら、攻撃時は5トップにもなって押し込む。このスタイルで彼はこれまでサンフレッチェ広島、浦和レッズ、北海道コンサドーレ札幌の3クラブで実績を残してきた。

そんなミシャ式が最も有効に機能するのはオーソドックスな4-4-2を用いるチームの時である。理由は攻守で数的優位が作りやすいから。鹿島もこの影響をもろに受けており、ここまでペトロヴィッチ監督との戦績は通算で8勝6分12敗と負け越している。

今季の札幌も攻撃時には両サイドが高い位置に張り、5トップとなる形を取ってくる。前からのプレッシングを仕掛けるスタイルを志向する鹿島にとっては、前からいけばその分後ろは5トップに対して数的同数ないし数的不利を覚悟しなければならない。そのリスクを冒してでも前線からプレスを仕掛けるのか、相手のボール保持を許容しつつ後ろの安定感を保つのか、今節の鹿島に求められるのはその塩梅だ。

Point3 ぶつけろ、個の力

そんなミシャが率いる札幌も昨季から変化している部分がある。それは守備面。先述した通り、5バックで守備を固めることが多かったが、昨季からは新たにオールコートマンツーマンを導入。相手の陣形に自分たちも噛み合わせて、積極的に高い位置からのボール奪取を狙うようになってきたのだ。

鹿島は当然この札幌のプレッシングを剥がすことは必須になる。だが、札幌がオールコートマンツーマンで来てくれることは必ずしも鹿島にとって悪いことばかりではない。前から仕掛ける分、当然後ろの人数はどうしても数的同数を受け入れざるを得なくなるからだ。鹿島としてはプレスを剥がしてアタッカーに預けることが出来れば、彼らの質で切り崩しを狙うのも十二分に可能になってくる。

さらに、札幌は今節キム・ミンテが出場停止となる。高い身体能力を武器に最終ラインの軸として立ちはだかっていた彼を欠くことは、上田綺世やエヴェラウドを相手にしなければならない札幌にとって大きな痛手となるし、鹿島としては狙いどころになってくる。シンプルな攻撃も使いながら、前線の選手を活かしたいところだ。特に、まだここまでリーグ戦のゴールがないエヴェラウドにはそろそろ目を覚ましてくれることを期待したい。

書いた人

タケゴラ
東京都出身。ANTLOVERS MAGAZINEの一応編集長。アントラーズとは2000年に出会って以来、20年超のお付き合い。好きが高じてアントラーズのマッチレビューを書くようになり、2020シーズンは全試合投稿。実体は丸の内OLとの一説も。フルーツサンドは正義。
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