成熟とか恋愛とか 〜マッチングアプリde婚活もどき日記40〜
小林秀雄『Xへの手紙』に、こんな一節があるらしい。
女は俺の成熟する場所だった。書物に傍点をほどこしてはこの世を理解して行こうとした俺の小癪な夢を一挙に破ってくれた。と言っても何も人よりましな恋愛をしたとは思っていない。
——「らしい」というのは、とある記事で知っただけの孫引きで、原典を読んだことはないからなのだが。
「中原中也宛ての手紙ではないかとも言われている、語りかけるエッセイのような作品」ということ自体は知っていた。
「ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん」で有名な中也の恋人女性が小林に惚れて、三角関係になったという話とか、出版社で働いているとそういう知識ばかりはつくが、実際に読んだことはない本も沢山ある……。
まあ、その知識をきっかけに「手に取ってみよう」と思えるのもいいことではある。そのうち読んでみよう。
一方、「これを反転したらどうなるだろうか?」とも思った。
男は私の成熟する場所だった。
うむ、なんかかっちょいい気もするが……どうなんだろうな。
人と深く関わるという経験は、確実に「成熟」につながるとは思うが。
話はスライドしますが、昨日会い、さっそく「来週、紅葉見に行きましょう」ということになっているNさん(仮)とLINEでやりとりしつつ、
私はこの男子と恋愛するのだろうか?
と自問しておりますね。
双方マッチングアプリの利用目的は「恋活もしくは婚活」なので、今後も何度か会って、その中で大きな問題がなければ関係が続いていくのかもしれないが。
ちなみにNさんの第一印象は「大学時代の、特に好きでも嫌いでもなかった先輩に似てるな」でございました。
数時間を一緒に過ごしての感想は「とりあえずまともなコミュニケーションが成立してよかった。とりわけ好みのルックスや声というわけではないが、多趣味で話はそこそこ面白いし、安心して付き合えるかな」でした。
まあ、今後の人生を共にするつもりなら「安心できる」のが一番大切でしょうな。
燃えるような恋愛の末に結婚、とかいうのは現実にはそう無いことであろうし、菅原孝標女※の『更級日記』ではないが、変な夢は見ずに「こいつなら大丈夫か」という人で手を打つ、まさに昔のお見合いみたいな感じ、それがベストなのだと思います。
(※…一部で「千年前の限界オタク」と名高い女性作家。少女時代は『源氏物語』にハマり、イケメンに取り合いされる妄想などしてろくに勉強もせずに過ごすが、後に厳しい現実を知ってフツーの結婚をする)
「恋愛の末に結婚」「相手が好きだから結婚」というのは、あくまで最近になって作られたイメージでしかない。
そういえば、そんな話は過去記事にも書いた気がする。
「だったら、恋愛とかいう面倒なステージを飛ばして人生パートナー契約結ぶ方がいいよな」
とか
「でも私は、ここ10年ほとんどやってこなかった『恋愛っぽいこと』がもっとしたいんじゃなかろうか。たとえばNさんとで、それが叶うか?」
とか
「当たり前だけど、一度『結婚』ってことになったら、新たな恋愛はしにくいよなー」
とか、一貫性のないことをもやもや考えております。
そしてそんな折、我が心の歌姫・鬼束ちひろの逮捕報道が……
まあクレイジーな彼女も好きなのでいいんですけど。
そういえば、コロナワクチンのレポートもまとめると言ってまとめていませんね。2回目より1回目の方がずっと大変やった。
忘れる前に投稿しようと思います。
読んでくださり、ありがとうございます。 実家の保護猫用リスト https://www.amazon.jp/hz/wishlist/ls/25SP0BSNG5UMP?ref_=wl_share