「畜犬談」、生真面目アンチ人間の特効薬説

どうも、自称アンチなのだ。今回も、駄目オタクの感性が自称アンチのアンチをするモチベーションを削った話をするのだ。

今回の作品は、タイトルにもある通り太宰治の「畜犬談」なのだ。この話は、犬嫌いの主人公が、犬の多い町で暮らすにあたり、犬に噛まれまいと努力し、無害そうに振る舞った結果犬に好かれてしまい、最終的に犬に情が湧く話なのだ。

この話のアンチに効く部分として、「犬に噛まれると、発熱した後に顔が犬に似て、四つん這いになり、わんわん吠えるようになる」という「恐水病」についての描写があるのだ。実際の恐水病というのは狂犬病のことだから、犬のような容姿になったり行動をするようになったりはしないのだが、主人公は(時代柄医学的な知識を一般人が身につけることが難しいというのもあるけれど)犬憎しの思いから勘違いしているのだ。

この部分、おそらく一般の方は「狂牛病のコピペみたいな認識してるな……」くらいの感想を抱くのだろうが、やめたイさんは、アンチ対象に対して合理的か怪しい恐怖を持っているからか、狂牛病のコピペとの感想のほかに、「自分のアンチ感情も側から見たらこんな感じに滑稽に見えるのではないか」という気づきを得たのだ。

この手の視点の移動は、自分の悩みのちっぽけさを実感するうえで大変大切なのだ。筆者の描きたかったこととは多分大分違うが、読み物は筆者の思う通りに読まねばならぬというルールはないので許されるのだ。これで今回のやめたイさんが救われた話はおしまいなのだ。

余談なのだが、「畜犬談」は現在青空文庫で無料で読めるのだ!この記事の内容以外にも見所がたくさんあるから、興味があったら読むといいのだ!URLはこちらなのだ!

https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/246_34649.html

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