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「危険なのは、だれも疑おうとしない古いアイデアだ。」

大学院入試に向けて、進化や生態学の勉強をしているライアンです。
知識を増やすだけでなく、知的好奇心のフックを広げるために教科書だけでなく一般向けの本も読むようにしています。

今読んでいるのは発見される化石の生物種が一気に増えた時期(カンブリア大爆発)に何が起きたのかを地質研究からアプローチした研究者たちの物語を紹介する「スノーボール・アース」です。(紹介用にamazonリンク張ったらめっちゃ高い 笑)

この「スノーボールアース仮説」はカンブリア大爆発が起こる約5億年前の直前に地球全体が北極から南極までにわたる氷におおわれる時期があり、それがカンブリア大爆発を促したのではないかという仮説です。

まだ本自体は読み途中なのですが、読んでいてハッとする言葉がありました。それが、記事タイトルにもした文言です。

「うまいアイデアというのは、特に発表されて間もない時、非常に攻撃を受けやすい」
「それはとても癇に障るものだからぼろぼろにしてやりたくなる。しかし危険なのは、だれも疑おうとしない古いアイデアだ。新しいアイデアを思い付いたら、手をかけて育て、どこへ向かうかを見極めることが必要だ。そうすれば、ただそれを踏みつけるよりも早く、間違っていることがわかるだろう」(スノーボールアース より引用)

これはスノーボールアース仮説の普及に大きな役割を果たしたアメリカの科学者ポールホフマンのセリフです。

今は広く信じられている地動説や、プレートテクトニクスなどの学説は提唱された直後に様々な方向から総だたきにされた過去があります。それはこのスノーボールアースも同様だったようです。その中で、ポールが本の筆者に伝えたのが上記のセリフです。

今入試勉強として、すでに広く知られた理論を勉強しているところなので、古い説を無条件に固執することへの危険性を説く上記セリフにハっとさせられたように感じました。研究を進めるうえでは、過去の理論は大切にしつつも、それに固執して目の前の現象や証拠を見逃すようなことをしないようにしたいです。とはいえ、「型破り」と「型なし」は似て全く非なるものということは常に念頭に置きます。

・・・研究のことを妄想する前に大学院入試を突破しないとですね!頑張ります。


それからこの本は地質研究の話が多いので、生物系の学部を出ている自分にとって新鮮な話が多くて非常に面白く読めてます。新しいアイデアは既存のものを組み合わせてできることがほとんどだというので、専門外の話を聞く機会も大切にしたいですね。

頂いたサポートは、南極の植物を研究するために進学する大学院の学費や生活費に使わせていただきます。