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「最終回」Antaa Academia supported by MEDIVA第4期DAY10開催レポート

2021年7月から始まったAntaa Academia第4期。4月23日で最終回を迎えました。最終回では、参加された先生方よりAntaa Academiaの学びを通して実践されてきたこと、また未来の夢を発表して頂きました。

本記事では、すべての会に参加され見事『皆勤賞』を受賞した5名の発表をご紹介します。

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たった1人の救急医が病院に変革を起こすまで。「断らない救急」を目指して

生田 武蔵先生
近畿中央病院/救急科医/医師12年目

遡ること2年前、生田先生はたった1人で救急科の運営を任されます。どう運営すべきか途方にくれる中、たまたまAntaa Academiaの宣伝を目にします。「今の自分にまさに必要なことが学べそうだ」そう思い参加を決意されました。初回は緊張した面持ちで参加したものの、雰囲気が温かく打ち解けやすかったことから、自然と馴染んでいけたといいます。

学びの実践としては、研修医の評価項目の作成やKJ法を用いた看護師との話し合い、センターの開設病院の組織改革等に積極的に着手します。他にも科を超えてみんなでオリジナルユニフォームを作るなど団結力を高めるためのユニークな活動も。2025年には他院との合併計画があるため、病床を更に拡大してより多くの患者さんを受け入れる体制を現在構築中です。

今後は「断らない救急」をポリシーに、賛同してくれる院内の仲間を募りたいと語って下さいました。将来的には、現在の経験を元に、療養型病院や施設での経験を積みクリニックの開業なども検討しているそうです。

激動の1年をAntaaと乗り越えた実感。横のつながりを通して生まれた確かなきずな

坂井 雄貴先生
軽井沢町 ほっちのロッヂの診療所 院長/家庭医・総合診療医/医師9年目

坂井先生は、総合病院やクリニックでの勤務を経て、2020年長野県軽井沢町ほっちのロッヂの診療所に勤務されます。Antaa Academiaに参加された2021年は、坂井先生にとってまさに激動の1年でした。この年から院長に就任されますが、役職に対する重圧や組織の問題などで、様々な困難を経験されたそうです。

講義では、普段交わりのない外部の医師らと横でつながることで、より客観的な視点で情報を整理できるようになったそうです。また気軽に相談できるコミュニティがあることは、何か困ったことがあった時に頼れる心の拠り所となったようです。そのためどんなに困難な状況の中でも、毎月欠かさず出席されました。

今後は「全ての人がその人らしく健康に暮らすことができる社会」のビジョン実践に向けて、線を引かない本質的な医療の実践、そして職場スタッフが楽しく働けるような環境づくりに努めたいとのことでした。

毎回違った角度で学びがある。世代を超えたつながりは心地よい刺激に

成島 仁人先生
津ファミリークリニック 院長/家庭医療専門医・指導医/医師20年目

第3期よりご参加、今期は運営にも携わる成島先生は、「ビジネス」「医療」を両軸で捉える視点を養いたいと思い、参加されました。参加者はビジネス感度が高く世代を超えて多種多様な医師がおり、彼らと触れ合うことで多くの気づきや刺激があったといいます。

成島先生が自身の課題感として捉えていたのは、院内におけるリーダーシップの発揮方法でした。リーダーシップに関する講義もありますが、それぞれのセッションを通して、リーダーのあるべき姿自分自身を見つめ直すきっかけとなったそうです。他にも、看護師の採用面談やSNSを駆使した広報戦略の実行など、今期の学びが直接あるいは間接的に日々の業務に活かされているようです。

今後も、Antaa Academiaをはじめとする学びを通して自身のアップデートを図り、人材育成・人材確保等の目に見える成果につなげていきたいとのことでした。

夢は大きく!いつしか国際医療の舞台で活躍できるリーダーシップを発揮したい

樋口 友哉先生
沖縄県立中部病院/総合診療科専攻/卒後4年

沖縄で離島医療に向けて研修中の樋口先生。Antaa Academiaに参加した理由は、離島医療ひいては国際医療の舞台で活躍できるようなリーダーシップの習得と、独立思考の強い医師が集う環境に身を投じて自らの成長も促したいという想いがあったためです。

参加して以来、定期的に勉強会や研修振り返り会を開催することで、メンバーの知識向上コミュニケーションの活性化を行いました。また、人材の活かし方や成果を明確化することの意識が高まったそうです。臨床現場においても、習得したノウハウや用語を積極的に用いることで、共有方法の刷新を行ったそうです。

そんな樋口先生の夢は、途上国の医療に携わることです。今回得た知識を元手に、ゆくゆくは国際医療の舞台で活躍できる人材に成長したいと語ってくれました。

漢方治療をもっと広めたい。Antaaで出会った仲間とコラボできる日を夢見て

来村 昌紀先生
「らいむらクリニック」院長/内科・外科・脳神経外科・漢方内科/千葉大学臨床教授

来村先生は、”西洋医学と東洋医学を融合した総合医療で、患者さんたちを元気にハッピーに”という理念のもと、クリニックを経営されています。先生自身がいずれ医師向けに漢方の勉強会を開催したいというお考えのもと、今回のAntaa Academiaの講義を一部参考にしたいという思いもあったそうです。

いざ参加してみると、各回の講義から新たなインプットが増えただけでなく、若い世代からベテラン世代までさまざまな医師が集う中で、初心を思い出させてくれる良いきっかけになったといいます。参加以降、来村先生は冒頭の理念を広げる活動をより積極的に行っていきます。具体的には、書籍の出版や、オンラインセミナーへの登壇などです。4月19日に開催した日経BP・㈱ツムラとの漢方治療を題材としたイベントでは、なんと11,200名以上の視聴者が集まったそうです。

今年5月にはついに漢方に関する勉強会「春桜会竹林庵」を立ち上げており、今回のつながりを機に、アンタ―に参加されているすべての先生方ともコラボレーションしたいとお話して下さいました。

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以上、皆勤賞5名の発表のご紹介でした。

全国の医師の皆さんが横でつながり、共に学び共に成長する『AntaaAcademia』。本講義を通して学ばれたことが、先生方一人一人の課題解決やより良い未来へとつながっていければ幸いです。

なお、Antaa Academiaはこの度第5期を開催する運びとなりました。詳細は下記URLをご参照ください。どうぞお楽しみに!