見出し画像

診療や仕事に便利なデジタルツールを知りたいときに読むべきスライド3選

医学の進歩にともない、医師に必要とされる知識や、課せられる業務は増える一方です。そのため医師は、これまで以上に効率のよい勉強や業務がもとめられます。しかし、いつも「今日の治療薬」や「診療ガイドライン」を持ち歩きながら仕事するわけにもいきません。ここで救世主となるのが、スマホやパソコンのデジタル機器です。特にアプリの便利さには目を見張るものがあります。

「どんなアプリをダウンロードしたらいいかわからない」「もういくつかアプリをダウンロードしているけど、ほかにもどんなものがあるか知りたい」という方におすすめのスライドをAntaa Slideより3つ紹介します。

ぜひ、便利なアプリを使いこなして効率よく仕事をしましょう!

1度使ったらもう手放せない?診療に便利なスマホアプリ

優秀なアプリをスマホにダウンロードしてあるかどうかで、同じ仕事でも効率が断然ちがいます。

岡山大学病院の原田洸先生による「医療者のためのスマホアプリ活用術」がおすすめです。医療現場で使えるアプリはもちろん、睡眠の質をあげる、絶対に朝に目が覚めるなど、思わず使ってみたくなるアプリが紹介されています。閲覧数やお気に入り登録が多いスライドであるのも、納得です。まだ見られていない方は、早速チェックしましょう。

私はスライドで紹介されている、「ABGAnalyzer」を使っています。循環器内科なので、カテコラミンのγ計算にとても便利です。使い勝手も非常によく、操作に困りません。日常臨床でよく使うクレアチニンクリアランスの計算も便利です。無料なのも助かりますね。

ないともう診療ができない?医師のためのスマホアプリ

再び、原田洸先生からのスライドです。「医療現場で使えるスマホアプリ7選」は、医療現場で便利なアプリに特化しています。スライドを読むと、きっと新たなアプリの発見があるでしょう。最初に紹介したスライドと同じアプリはありません。アプリは無料のものもあれば、有料のものもあります。私は「Anticoagulation tool kit」「脂質管理目標値設定ツール」をダウンロードしました。2つのアプリは操作性がよく、結果も直感的ですごくわかりやすいです。スライドでは比較的最近リリースされたアプリも紹介されているので、ぜひチェックしてみてください。

スライドの中で紹介されている「MDCalc」は、臨床のあらゆるスコアリングが収載されており、私も毎日お世話になっています。まずアプリを試してみたい方はこれがおすすめです。

胆嚢炎、胆管炎のガイドラインアプリが紹介されていました。そこで私も循環器内科のガイドラインアプリを調べてみましたが、残念ながらありませんでした。米国と西欧の循環器ガイドラインはアプリがあるので、日本循環器学会もぜひ作ってほしいですね。

人生を変えてくれる?医師がすすめるライフハックアイテム

ライフハックという言葉をご存じでしょうか?私は聞いたことはありましたが、意味は知りませんでした。ライフハックとは2004年に米国のライターが考案した言葉で、主にプログラマーの間で使用されている言葉です。デジタル機器を効率よく使うためのテクニックから派生して、今はデジタルにとどまらず、仕事や生活全般における仕事術、生活術をさします。

藤田医科大学の近藤先生のスライドでは、さまざまなライフハックアイテムが紹介されています。「藤田総診 ライフハックスキル 藤田プライマリケアスキルズ」では、Antaaが提供している「Antaa QA」も紹介されていますね。「エンタメ編」や「Macユーザー編」など、医学以外のライフハックアイテムの紹介にも力をいれています。

近藤先生のスライドで紹介されているアイテムのうち、私は「grammary」をよく使います。有料版は、踏み込んだ文法や言い回しを提案してくれる優れものです。しかし無料版でも、日本人が苦手な冠詞や自制の一致などを適切に指摘し、私は満足しています。英語の抄録や論文を書くときに、非常に重宝しているライフハックアイテムです。

自分にあったアプリやアイテムを使いこなしてスマートに仕事をしよう!

日々の診察で有用なアプリを紹介しているスライド3つを紹介しました。ますます増える医学知識や治療薬から、適切な医療を素早く提供することは、今まで以上に大変となります。医師はプライベートの時間が少なくなりがちです。オフの時間を上手に確保するためにも、スライドで紹介されているアイテムを活用しましょう。よいと思ったアプリやアイテムがあれば、明日からの診療や生活に役立ててください。

執筆:きりん@循環器内科