My Tinder History #9
◆生まれて初めての彼氏が出来たのですが、「異性」として見ることができませんでした。
彼は私を子猫のように、赤ん坊のように溺愛し、たくさんの愛を言葉やプレゼントで与えてくれました。しかし私はなぜ彼がそこまでするのか分かりませんでした。
彼は私を「優しい人」だと言いましたが、なぜそう思うのか分からずに、本当の自分を見てもらえていない気がして不満だったのです。今思えば死ぬほど我が儘で、愚かな考えだと思います。
違和感があればすぐに別れてあげるべきだったのに、推しの強さに負けたのと、その人を好きになれる希望をどこかに抱いていました。
私は彼と付き合って三ヶ月後、別の男性の家に行ったことが2回あります。
1人は、付き合っていた彼氏の雰囲気に似た男性。眼鏡をかけたお笑い芸人にいそうな好青年といった印象でした。美大を卒業した後、CGかなんかのクリエイター系のお仕事をしていました。
冬だったので冷えていた私の足に、北極に行った時に買った分厚い靴下を履かせてくれた気がします。
部屋にはプロジェクターがありました。Uberで韓国料理を注文し、『Cabin』というB級のホラー映画を私のチョイスで見ることにしました。誰が生き残り、誰が次に死ぬのか予想して見たのは楽しかったです。
それまでベッドの上にテーブルを置きそこでご飯を食べながら、2人で映画を見ていたのですが、エンドロールに入った頃にはお酒が回り、眠たくなったのでそのまま横になりました。
気づいた時には私だけ身ぐるみ剥がされ、彼は🐱を舐めていました。
私の裸を綺麗だと褒め、私の写真を撮りたいと言いました。
また、笑った時にできる目のシワが可愛いと言ってくれました。
座っている彼に裸のまま猫のようにまとわりついてるいると、「これ以上いたら好きになっちゃうから帰って」と言われ、帰されました。
帰り際に、私の壊れたイヤリングをペンチで器用に直してくれたことを覚えています。
男の人が細かい作業をしている姿に弱いのです。そこには色気が感じられるからです。
◆もう1人は家の近くに住んでいました。徒歩で彼の近所の中華料理屋さんで夕食をとった後、彼の家へお邪魔しました。
彼もまた写真を撮る仕事をしている人でした。
お酒を飲みながらベッドの上で、海外ドラマの好きなシーンを再生したのを覚えています。私のお気に入りのギルモアガールズシーズン1の最終話とか。
彼は、Newgirlとフレンズを紹介してくれました。
その日私は家には帰りませんでした。しかし、生理中だったのでそのような行為はしていません。ただ、胸を愛撫されました
もうお気付きかもしれませんが、私は「相手が何をしてくれるか」ということだけが重要でした。
どこまで受け入れてくれるか、
どこまで付き合ってくれるか、
どこまで構ってくれるか、
そのための手段は選ばなかったのです。
それは他の人には出来ない、自分にしか出来ない強みだとさえ考えてもいました。
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