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やさしい企業を求めて

 我々現代人は地球生命時間軸のどこにいるのでしょう? 正確なことは分かりませんが、通説では地球は誕生して大凡45億年、地球の寿命は大凡100億年、その中で霊長類の起源は大凡6500万年前、霊長類のなかで、「ヒトと現生の類人猿の系統が分岐したのは鮮新世初頭(約500万年前)と考えられていますが、まだはっきりしたことはわかりません。・・・中略・・・現生のヒトの系統であるホモ属が出現したのは約200万年前と考えられています。・・・以下略」(京都大学霊長類研究所ウェブサイトの該当ページから)だそうです。つまり、大凡45億年という現在の地球年齢に対して、人類の起源は僅か200万年前ということでつい最近地上に現れた生物であるということになります。

 では、人類は一体今後どのくらい地球上に生息できるのでしょう。 それは、大規模な環境変化、核戦争などの大規模紛争、疫病やパンデミック、科学・技術の悪用の可能性など負の側面や生命科学・技術の進歩による延命技術の可能性等多くの要素が絡み合うために、現代においては未だ予測不可能であると思われます。 ただ一つだけ言えることは、現代人が自ら地球上での生息領域をどんどん狭めているとは言えそうです。 地球資源のあくなき採掘と自然環境破壊、人類が作り出したと言われる最近の激しい気候変動と自然災害などは、我々人類がこの地球上で生息可能な場所を狭め時間をも短くしつつあるということでしょう。 僅かここ数百年の間に我々人間の手によってなされた自然環境破壊は甚大でした。

 今は亡きスティ―ヴン・ホーキング博士はその著書”BRIEF ANSWERS TO THE BIG QUESTIONS”の一節で、「私たちは地球上で生き残れるのだろうか?」と問いかけ、次のように述べています。

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「地球は非常に多くの分野から脅威にさらされており、前向きに考えるのは難しい。脅威はあまりにも大きく、多すぎる。 第一に、地球は私たちにとって小さすぎる存在になりつつある。私たちの物理的資源は驚くべき速さで枯渇している。私たちはこの惑星に気候変動という悲惨な贈り物を与えてしまった。気温の上昇、極地の氷冠の減少、森林伐採、人口過剰、病気、戦争、飢饉、水不足、動物種の減少など、これらはすべて解決可能なことだが、今のところ解決されていない。 地球温暖化の原因は、私たち全員にある。私たちは車や旅行、より良い生活水準を望んでいる。問題は、人々が、何が起こっているかに気づいたときには、もう手遅れかもしれないということだ。第二の核時代と前例のない気候変動の瀬戸際に立っている今、科学者には、国民に情報を提供し、指導者たちに人類が直面しているこれらの重大な危機に関して助言をする特別な責任がある。」 (以上DeepLによる翻訳)

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包括的ではありますが、我々人類が直面している危機が上述の文章によく表れていると思います。 この様々な危機をこのまま手をこまねいているだけでは我々人類が地球上で生息できる期間は、あと100年なのか200年なのかわかりませんが、カウントダウンできる範囲に入りつつあると認識せざるを得なくなっていることは確かなことでしょう。

 では我々は今何をすればよいのか。 国連をはじめ世界各国、それぞれの社会の様々なレベルで、現代社会を持続可能な社会に変えていく試みがなされ始めており個人レベルでもできることから始めてみようという意識が芽生えてきました。 昨年4月にご紹介したように、筆者を含む私達のグループでは予てより、「やさしい」をキーワードとした中小規模の企業や法人の活動をインターネット上で紹介してきました。その過程で、個々人が、自分たちとその家族、あるいはもう少し大きくとらえてコミュニティという視点で考えたときに、出来ることは沢山あるのではないかとの思いを強くしています。 そこで、今後は、従来通り「やさしい」という言葉を鍵に中小規模(*注)の企業活動やNPOなどを紹介しつつ、「やさしい」活動を基にさらに新たなものやサービスを生み出すことが出来そうな気づきがあればそれをフィードバックすることをも試みていきたいと考えています。 併せて、「やさしい」企業や法人の様々な活動が積み重なり、時には協調することにより大きなうねりにとなれば素晴らしいことです。 このブログのタイトルを、「明日もよい日に」と名付けてみたのもそのような思いからです。 限られた時間の中のささやかな試みですが今後とも継続して行こう考えています。

*注:中小規模の企業や法人活動としたのは、個人、家族、コミュニティで直ぐ活用できるスケールのものやサービスを対象領域としているためです。 換言すれば、大規模組織や法人の活動はほぼ必然的に大規模な”市場”や大規模なシステムを対象とする傾向があり資金・時間の面でもスケール感が大きくなるため、個人やコミュニティのレベルで直ぐ役に立つような動きに繋がりにくいと考えました。


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