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2023.06.16 a.m. [あめ]


最近は雨が続くからバスを使って大学に行っていたものの
今日は久々の晴れ予報

朝も、心地よい気温と晴れやかな光が窓から差し込んできて、
低気圧続きで全身に水が溜まったようなだるさから解放されたような寝起きだった。

そのため、自転車で大学に向かった

しかし、街中を走り始めて3分も経たないうちに、

腕に、ポツリ、ポツリと雨が当たった。

川沿いに出てからは、静かな環境がより雨の音を引き立たせた。

ポツリ、ポツリ

ぽつ、ぽつ、ぽつ

しまいには

さらさらと。

普段は申し訳程度の水量の小川が、

連日の雨のせいか

ざあざあと流れている。

川上から川下に向かって

身を乗り出すような勢いで流れていく

用水路のような枝分かれしたさらに小さな川と合流する地点で

ばしゃばしゃ
ごうごうと

水が狭い分岐点から溢れながら、互いを打ちつけて川下へ流れていく

久しぶりに、海沿いの地元の川を思い出した。

ここのさらさらと軽やかに流れる小川とは異なって

海につながるあの川では、

川遊びは許されないような深さで、

水の流れも深く早く、川ぎしに水が当たる音がとても心地よかった。

そんなことを考えていた

2羽のカラスが目の前を横切り

その大きな羽を

バタバタと広げ、

一度、があ、と鳴いた。

雨が、降ってきたぞ、と合図を送るようだ

自転車がなぞるその場の空気は

冷房のようにひんやり心地よく、

雨雲の隙間からこぼれ落ちたような太陽の光は

やさしく、あたたかかった。

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