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【東京マラソンを駆け抜けたスーパーランナー】服部勇馬(トヨタ自動車)

 ここでは東京マラソン2024を一人の選手にフォーカスして振り返ります。

 今回は前回東京五輪代表の服部勇馬選手

 レース自体は2時間14分3秒で36位と振るわなかったにも関わらず、惜しくも五輪代表を逃したトヨタ自動車の同僚・西山雄介選手のレース後の落ち込みようと比べると、実にサバサバ、というか清々しいくらいの受け答えでした。

 2つの要因から納得できます。

 1つ目は3年前の東京五輪での惨敗です。

 重い熱中症状態で最後はフラフラ。

 2時間30分08秒の73位で走り終えたあとは車椅子で運ばれるというどん底を既に味わっているのです。

 それでも完走できたのは、自分に敗れ去って東京五輪に出場出来ないランナーへの責任とプライド。

 ただそれだけ重い十字架を背負っていただけに、そこからの回復は極端に言えば、今回の東京マラソンスタートラインに立った時点でも払拭しきれていたかわかりません。

 そして2つ目は、そんな中でも今回のレースでは中間点付近まではしっかり自分の走りができていたという自負です。

 おそらく服部選手の中では、

「今回の東京マラソンでは、中間点以降の走りをコントロール出来るだけの練習期間が足りなかった。
 だからその点さえクリアすれば、次のレースではその不足分は必ずカバー出来る❢」

という確信が持てたのでしょう♪

 この経験と学びは、本人の今後の糧になるのはもちろん、現在おそらくは失意のどん底にいる西山選手へのエールにもなるはずです❢

 余談ですが、服部選手は実に飄々とした現代的な人間です。

 東京五輪前のドキュメント番組で、彼は宿泊先のホテルのエレベーターから何事もなきよう降りてきたのですが、なんとエレベーターに乗ったのはたった一つ上の階からだったのです🫢

 スタッフさんに

「オマエ、そこエレベーター使うか!?」

のような軽蔑の言葉を浴びせられていたのが印象的でした。

 僕らみたいな市民ランナーではないのですから、練習で最大限のパワーを注ぎ込めば良いのですが、たしかに笑っちゃいますよね

...かなり前の話ですから今はわかりませんが♪

 あえて誰とは言いませんが、まさに修行僧のように全生活を律するタイプの選手もいますが、彼のようなタイプであれば今回のように切り替えも早く出来るのだと思います。

 もちろんこれはどちらが良い悪いの話ではありませんので、指導者レベルの方々には様々な個性のアスリートを導ける知見を持って欲しいものです🙏
 余計なお世話でスミマセン

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