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【前編:日本特許検索編】特許が切れた手術支援ロボット「ダヴィンチ」関連の特許について調べて分析してみる

先日の日経ビジネスオンラインで、手術用ロボットに関する記事が掲載されました。

手術用ロボットといえば外科手術システム「da Vinci(ダヴィンチ)」で有名なインテュイティヴ・サージカル(Intuitive Surgical)が市場を寡占してきましたが、このダヴィンチの特許が切れるということで、競争が激化するという内容です。

今回のWeekly特許検索では

①日本特許検索編
②海外特許検索編
③出願動向分析

の3回に分けてお届けしていきます。

今回は前編として日本特許検索編です。

1. 調査対象範囲を確認する

検索式を作成する前に、本来であれば手術用ロボットとはどういうものか、学術文献やダヴィンチのウェブサイトなどを確認して技術的な内容を確認・定義しますが、今回は詳細はスキップして、ダヴィンチのような外科手術だけではなく、眼科手術なども含めた様々な手術に用いられるロボットを抽出するような検索式を作成していきます。

ただし、注意しなければいけないのは手術用ロボットの上位概念として医療用ロボットまで拡張してしまうと、医療目的のロボットも含まれてしまいます。例えば歩行困難な方向けの歩行補助ロボットも広義に言えば医療用ロボット(または介護用ロボット)になります。

今回はここまでは拡張せず、あくまでも人のある部位に対して何らかの手術を行うロボットを対象とします。

2. 手術用ロボット関連特許の予備検索

まず手術用ロボットに関する検索式を作成するにあたって、キーワードや特許分類を特定するために、キーワードを用いた予備検索を行います。

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発明の名称のAND演算で

手術 AND ロボット

と検索します。ヒット件数があまりにも少ないようであればキーワード範囲を要約に拡張しても良いですが、この単純な検索式で301件ヒットしますので、今回は発明の名称のみとします。

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