特許検索式構築における調査対象技術を捉え方-換気技術を例に
今日のWeekly特許検索は検索式構築における調査対象技術の捉え方について解説します。
東京や大阪中心に感染者数が再拡大している状況ではありますが、月曜日~火曜日に新規クライアント訪問で関西出張に行ってきました。
昨今の新型コロナウイルス感染症の影響で室内や車内・機内換気について、注目が集まっていますが、実は新幹線車内の換気については以下のJR東日本の資料にあるように、高速走行時であっても6~8分程度で車内の空気入れ替えを行っているとのことでした。
今日はこちらの「換気技術」を例に調査対象技術の捉え方・特許分類の仕組みについて考えてみたいと思います。
1.何を対象とした換気なのか?
特許検索式をつくる上で重要なのは調査対象技術を的確に捉えることです。
依頼主が
a. 換気技術全般について調べたい
b. 新幹線・電車の車内換気について調べたい
のような依頼をしてきた場合、調査対象技術の範囲は大きく変わります。
もしも「a. 換気技術全般について調べたい」であれば、新幹線・電車だけではなく、社内・室内や飛行機、トンネル内などあらゆる空間における換気技術を調べる必要があります。
「b. 新幹線・電車の車内換気について調べたい」のように、特定用途の換気技術について調べたいのであれば、調査対象範囲が絞られており明確ですが、「a. 換気技術全般について調べたい」のようなリクエストをもらった場合は、本当に換気技術全般について知りたいのか?それとも特定用途の換気技術だけについて知りたいのか、あらかじめ依頼主に確認する必要があります。
しかし、「a. 換気技術全般について調べたい」のような依頼をされる場合、依頼主も自分自身で調査対象範囲を決めきれていない可能性もありますので、特許検索式を構築する担当者から調査対象範囲を決められるようなサポート材料を提供すると良いでしょう。
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