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高校生との出会いと新型コロナウイルス

アノウラボの活動を通じて、町内のある高校生と出会いました。アノウラボの主旨にも共感してくれ、様々な活動に関わってくれています。
ある日、彼から相談があると聞き、話を聞いてみました。正直、想像をはるかに超えたものでした。
https://covid19-vaccine-info.jp/

彼をチームリーダーとする高校生有志が、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン・治療薬に関する情報を掲載したサイト『Covid-19医療情報提供サイト』を自分達で立ち上げ、今もその活動を続けています。
その内容は、官公庁や製薬会社のサイトより引用したものやメンバーが直接企業等に問い合わせて回答をいただいたもの、感染症等の専門家による助言等をいただいたものであり、全ての情報が無償で誰でも閲覧可能。サイト公開から既に半年以上が経過しています。

そのきっかけは、昨年春の緊急事態宣言下でのあるツイート。
休校期間中に暇を持て余し一日の半分をTwitterで消化していた彼は、ある日、以前から親交のある友人が「新型コロナウイルス感染症対策サイト」を立ち上げたというツイートを目にします。
「自分も何か他人の役に立てるようなことがしたい!」その思いから『新型コロナウイルス感染症ワクチン・治療薬開発状況提供サイト』の製作を決意しました。協力者を募りながら制作を進めますが、その頃は9:00~17:00まで学校のオンライン授業を受け、17:00~次の日の朝5:00ぐらいまで作業するという生活が続いていたそうです。
公開日は2020年5月19日、わずか1ヶ月の間にサイト公開を実現させたことになります。公開日時点ではそのような情報を掲載したサイトは存在しておらず、日本初のものだったそうです。 その後、リニューアル等を経て現在に至ります。

なぜワクチンや治療薬に特化したサイトにしたのか?そこにも大きな理由がありました。
ある日のニュース番組で「新型コロナウイルスのワクチン・治療薬が研究され始めた」との報道がなされ、専門家や製薬企業・研究大学の発表を公開していました。その後Twitter を見てみると、報道と全く異なるツイートが多数あり、それらが多くのいいねとリツイートを経て情報が広がっていくのを目の当たりにします。「今必要なのはこのような『デマ』による社会的混乱を未然に防ぐ存在が必要だ。」そう感じ、サイト制作に至ったそうです。

彼の行動力と成果に心から感心すると共に、彼の考える課題意識はインターネット上のことだけではないとも感じました。
報道や事実とは異なる様々なデマや噂に、一喜一憂している大人達の言動を見聞きすることがあるのは残念ながら事実です。三重県も感染防止対策だけでなく偏見や差別に対する注意喚起を発信し続けていますが、実際には様々な誹謗中傷や投石・落書きなどの被害が出てしまっています。人類として戦うべき相手は「新型コロナウイルス」であり、決して感染者本人やその同僚や家族・治療にあたる医療従事者や関係する学校・企業・店舗などではないはずです。
正確な知識や情報・事例などを共有して「正しく恐れる」こと、その情報を理解し広めるとともに一人ひとりがお互いを思いやりながら新型コロナウイルスと立ち向かうことが重要だと再認識しました。

彼らの活動の課題は「サイトの認知が十分に広がっていない」ということでした。このサイトが1日も早くなくなること、それは新型コロナウイルスの終息であり、そのためのひとつとしてこのサイトを多くの方に活用してもらえればと思います。
https://covid19-vaccine-info.jp/

多くの方にこの存在を知ってもらえますように。

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