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「格好良い」ってなんだろう

体温を超える暑さが日々続いていますが、私たちの業界は8月に入ると一気に秋冬へと意識が移行していきます。
まもなくデリバリーが始まる秋冬物商品たちは昨年からずっと取り掛かってきた訳ですが、ここで一つの節目になることは間違いありません。

そんな節目に毎回思うことがある、
「何が格好良いということなのだろう?」と。

漠然としていてわかりづらいかもしれませんね。
つまりは、長くこの業界で生きてきた自分が今の今に何を格好良いと思っているのか?ひいてはどんな人間が格好良いのか?
そして、世間では今何を格好良いとしているのか?

それは、ファッションというものを通じて僅かながら発信をしている者にとってはとても大切なことなのです。

単に何が流行るかなんてことは「格好良い」とは程遠いところにあることで、ファッションというのは薄っぺらい物を纏えば全て見透かされてしまうもの。
ファッションとは着飾るのではなく、どう日々を生きているかが現れたものだと思うのです。
そんな研ぎ澄ませていった中で自分が本当に良いと感じて選択したもの、それを周りが格好良いと呼ぶんだと思っています。

人と同じ価値観に寄せて見たり、皆と同じものを選んでみたり、そんな表面的な部分が皮肉にも格好良さから遠ざけてしまう。
「格好良い」ってことはもちろんビジュアル的なものも重要ですが、そのチョイスやバランス感覚も俯瞰で自分というものが見えていなければ成り立たないのです。

何を格好良いと感じるかは人それぞれですし、世代によっても大きく変わるところかと思います。若い世代に合わせることでもないし、我々世代が正しいなんてこともありません。
ただ一つ言えることは、何かを経験すること、またその数というのは侮れないということ。
何十年という生きてきた経験での気づきもそうだし、単にシャツ1枚に袖を通した経験だってそう、積み重ねてきたことは大きな差になる。

まずは人としてどうありたいか、どう生きたいか。
そんな日々の追求を繰り返していくことで、自分というものが出来上がってくる。
そして、選択するすべてのことが必然となる。
人はそれをセンスと呼び、格好良いとされるのだと今は思っている。

さて、次の節目には何か新たな気づきがあるのでしょうか・・。
それも生きる楽しみ、洋服を着る楽しみ。

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