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スペイン

2024/02/09〜02/15

【出発】

・羽田発。ラウンジって豪華な漫画喫茶だなと気づく。席があって充電できて食事できてシャワーも浴びられる。ここにどのくらい滞在してたら怒られるんだろう。二日間くらいなら従業員をやり過ごせないだろうか。

・事前準備として、iPadにメイドインアビスと隔たる世界の2人と雨を告げる漂流団地をダウンロードした。また文庫本(八つ墓村)と、ニンテンドースイッチを鞄に詰めた。フライトタイムを有意義に活用したい。なお中途半端に手をつけてどれも最後までいかない未来が見える。

・フライト。22時台発のターキッシュエアライン。席が広いが、隣席とのパーテーションはない。機内食が過去一でおいしい。レモネードやスムージー、シリアルといった、ちょっとした一品が絶品。使ってる蜂蜜に秘密があると思う。

・行きは夜を追いかけて、帰りは太陽を追いかける。

【トランジット】

・イスタンブール空港に着陸。滑走路が広大。空港内も広大。出発口を尋ねたら、B3Bに行けと言われてウケた。どんだけ細分化するんだ。

・イスタンブールはアジアの終わり、ヨーロッパの始まり。

・トルコの目玉模様は良いデザインだと思う。手のひらの中心に目が配置してあるやつが好き。

【1日目】

・マラガ空港に着陸。なんか荒涼としてる。砂っぽくて土地が広いのかな。

・駅に併設されたショッピングモールで昼食。フードコートで勉強するのは世界共通らしい。大学生くらいの人が隣の席で課題をやっている。

・電車に揺られ、セビリアへ。車体に油性マジックで号車番号が書かれていた。

・セビリアの拠点はPalacio Pinelloホテル。内装が近代的な神殿のよう。朝食会場でもある中庭が神の居城ヴァルハラだ。部屋も天井が高く、十分な広さだ。

Palacio Pinelloの朝食会場

・シャワーの角度と勢いのせいで部屋が水浸しに。

・歯ブラシのヘッドが靴磨きのブラシくらいでかい。

・街の色彩が洒落てる。陽が落ちても寂しい雰囲気はない。石畳が暖灯に照らされ、人々は機嫌良さげに往来する。

セビリアの路地

・スペイン人はそんなに背が高くない。さすがに日本人よりは大きいが、俺よりちょいデカいくらいの人が多い。平均は体感175cmくらいかな?

・海外旅行にはシャンプーと洗顔料を持っていくべき。あとコンセントの変換器。

・なんてことない路面店の窓には情熱的なフラメンコに合わせて踊る影。観光客向けではなく、地元の若者にも根付いているのだろうか。だとしたらなんて希望に満ちた話なんだろう。

・チュロスが俺の知ってるチュロスじゃない。中身が疎で歯応えがない。そして溶かしたチョコにつけて食べる。

・フラメンコを観た。とんでもねえな。一生弾ける気がしない。速すぎる。踊り手のステップも凄まじい。16分を靴で鳴らすのってどうやるんだろう。太ももが痙攣しそうだ。

Los Gallosのフラメンコ

【2日目】

・スペインの朝は遅い。8時に朝食会場に行ったら、ウェイターに「マジかよ?」みたいな目で見られた。8時の空模様は深い青で、日本の6時台を思わせる。

・その代わり夜が遅い。ディナーが21時"から"始まったりする。

・街に鐘が響く。機械式の縦回転する鐘。

・食べ物がうまい。朝食のチュロス、オムレツ、ハムにマフィン、フルーツまで全部うまい。旅行で障壁になりがちな食事問題については完全にクリアしている。

・みんなオレンジ食わないのかな。その辺に生えてるんだから、もいで食えばいいのに。

街路樹のオレンジ

・けん玉を齧ってる子供がいると思ったら林檎だった。

・窓から花を垂らす文化を日本にも持ち込みたい。

・特急列車に乗っている。車内に挙動がおかしい奴がちらほらいる。やたら周りの目を気にして、時折席を移動している。多分、チケットを買ってないんじゃないかな。チェックが甘いから、乗ろうと思えば指定席に乗れちゃうのだろう。

・フラメンコ二軒目。こっちは音がタイトだ。相変わらずギターの動きが分からない。しなやかで、速い。右手のパターンだけでも覚えたいな。ていうかフラメンコって何拍子?

・スペイン人は気さく。カメラに気づくと反応してくれる。お、ごめんよみたいな顔で避けてくれる人も多い。イェー!! みたいなアッパー系の距離の近さというより、互助の精神を感じる。

・雨に濡れた石畳に街灯の橙色が反射する。異国情緒に溢れる夜だ。革靴はよれてしまったけどね。

雨のセビリア

【3日目】

・オレンジをドリブルしてる子供がいる。分かるよ、俺もやりたい。

・馬車がその辺を走ってる。人力車みたいなもので、流石に観光用だとは思うが、やはり迫力がある。

・コロンブスの棺桶がある。四角を背負っているのは歴代の王らしい。そんなに偉大なのか。

コロンブスの棺桶

・見事なまでに食事にハズレがない。今の所全部うまい。

・セビリア、良い街だったな。活気があって、人々が親切で。大きな川が流れていて、オレンジの木がそこらに生えている。

・そういやコンビニがない。歯医者も病院もない。

・駅のエスカレーターが階段状ではなく坂状になっており、これは不便だ。特にスーツケースを持っている場合、手を離したら下まで滑っていってしまう。

・セビリアを離れ、マドリードへ。renfeという特急に2時間半揺られる。

・ソフィア美術館にゲルニカを見に。マジでゲルニカ見ただけ。美術館のフリーwifiにたかる学生みたいな奴らがたくさんいた。今更ながら、有名な作品の本物を見た時の正しい感情の動きが分からない。知ってる知ってるゥー!見たことあるゥ!!でいいのか?

【4日目】

・マドリードは都会ね。新宿みたい。電飾でビカビカしていて、人がごった返していて、ゴミが多い。あと薬局がやたらある印象。あ、そういやサッカーショップが多いな。

・マドリードでのホテルはエディション。白を基調とした現代的なクラブみたいな空間。フロントにビリヤードとバーカウンターがあり、重低音の四つ打ちが流れている。シャワーの勢いが強くていい。

王の部屋?

・朝7時でも暗い。8時に空が白み始める。

・路上で普通に煙草吸ってる。金髪の美人が吸ってると絵になるね。

・トレドに来た。城壁に囲まれた旧首都。街全体が歴史的な建造物で溢れており、かと思えばスターバックスやマクドナルドなども点在している。生活と史跡、宗教が同時に成立している面白い場所だ。

・教会って評価軸が分からん。どこも金ピカで精巧でデカい。デスノートの表紙みたい。もしくはダークソウル。つまり荘厳だ。ステンドグラスは綺麗だと思う。宗教画を自動生成したらやっぱ怒られるのかな。

・キジバトの鳴き声のパターンが日本と違う。流派があるのかしら。

・ボンドルドみたいなのがその辺にいっぱい置いてある。なんでもトレドは刀剣の街らしい。

トレドの雑貨屋

・スペイン料理がうまいのって、味の基礎が出汁に近いからなんじゃないかな。表面上の刺激ではなく、根本の部分で親しみを感じる。

・プラド美術館。相変わらず宗教画は素養が無さすぎてよく分からない。我が子を食らうサルトゥヌスを生で見られた。ゴヤの他の絵と比べると、確かに異質だ。

【最終日】

・やっぱり日の出は8時くらい。

・エレベーターに閉ボタンがついてない。

・スペイン語マジで何言ってるか分からん。早口だし。そして英語話せない奴の話せなさが日本とレベチ。tomorrowとかnextとかが通じない。

・飛行機に乗って帰る。というか帰ってきた。行きよりも所用時間が短かった気がする。風の影響なのかな。着陸の瞬間は心から祈っている。そして着陸後はパイロットに心からの感謝を送っている。

・総括。スペインは料理が美味しく、街の色が明るい。

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