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2022年に読んだ、面白かった本10選

常日頃よく本を読む方ではあるのですが、2022年は特に沢山の面白い本に出会えたので、備忘録の意味を込めて、記録を残しておきたいと思います。 1,佐藤究『テスカトリポカ』 ここ20年で読んだ小説の中で一番好き。設定の癖というかアクがすごい反面、文章に癖が無くすっと入ってくる。読んでいて辛くなるようなベタベタした距離感を詰めてくる感じが一切無いのに、いつの間にか本の中に入り込んで気がつくと目の前でとんでもないことが行われている。この人ならこう行動するだろうな…という動機や展開

    • 「ネオ・家事手伝い」の発生

      最近、「実家で暮らしていて定職についていない20代」を見かけることが増えてきた。 私自身の身の回りだけではなく、周りから「こういう知り合いがいて〜」という話題にもよく登場するので、局地的なブームではなさそう…というのが私の印象だ。 彼らが、いわゆる「引きこもり」と違う印象を与える理由は、仕事を辞めて家にいる理由が、母親からの助言や、明確に言葉にされていなくても「無理する位なら、辞めて家にいたらいいんじゃない?」という雰囲気の下、現在の在宅状況があるところ。 自室に閉じこ

      • 婚姻は戦争の始まりなのか

        「性と婚姻の民俗学」(和田正平著)という本が面白い。 この本は1988年に発行された。 この中に出てくる風習は、本が書かれた頃ですら珍しくなっているし、現在この中に出てくるような生活スタイルは、本を書かれた当時よりも更に珍しく、あるいは消滅している可能性が高い。 しかし、それを差し引いても(私達から見ると)奇異な生活様式を営んでいたという事実がとても興味深い。 ものすごくざっくりまとめると、この本は 「一妻多夫婚」 「冥婚(亡くなった人との婚姻)」 「女性婚(女性

        • 私の中のネトウヨ

          私は自他ともに認める「左側」である。 国政選挙は、ほぼれいわか日本共産党に投票し、外国人参政権は賛成の立場、同性婚と夫婦別姓は早く認めるべきだと考えているし、高校無償化には朝鮮学校を含めるべきと思っている。 もちろん中絶禁止に反対派(プロチョイス)。 好きな言葉は「選択の自由」。 愛国心という言葉にしっくりこず、基本みんな好きにしたらいいんじゃない?というリベラル左派の私が、猛烈に反応してしまうトピックがある。 それが「親子関係」である。 機能不全家庭に育ち、親か

        2022年に読んだ、面白かった本10選

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          2本

        記事

          おうし座月の欠損と私

          マドモアゼル愛先生が大好きです。 35歳の私は、MyBirthday世代ですし、占い師といえば、マドモアゼル愛先生や、ルネヴァンダール渡辺先生、新しい所で鏡リュウジ先生。 そしてマドモアゼル愛先生のyou tubeは本当に素晴らしく、マイナスイオン的なものでも出ているのか?気がつくと一日中流しっぱなしにしてしまう良さがあります。 そしてマドモアゼル愛先生といえば「月の欠損」! 今まで占星術界では幼少期の自分、感情、性格みたいな感じで、わりかしポジティブに捉えられていた

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          slowlyその後

          先日、「slowlyというアプリがいいよ!」 という話を書きました。 https://note.com/asae0_0/n/n4698749ff61d 今回はその後日談です。 英語学習スランプ スランプってほどでもないんですけど、 英語の先生(天使)が入院してしまい、 週2回行っていたマンツーマンレッスンが、 二週間休みになってしまいました。 次行ったときにこいつサボってたな...と 思われたくない一心で勉強してたので、 尻を叩かれないとあっという間に腑

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          「Slowly」というアプリで夢がかなった話

          Slowlyというアプリがあります。世界中の人とメールを交換できる、 ペンパル(懐かしい...)になれる! というアプリなのですが、 送信ボタンを押してもすぐに届かないので (どれくらいかかるかは実際の距離による)、 このスピーディーな時代に、 のんびりと メッセージの交換を楽しむことができる。 というアプリです。 私はこのアプリを半年ほど使っていますが、 頻繁にメッセージのやり取りをするようになったのは、 ここ2ヶ月ほどです。 トランプ支持の友人の話

          「Slowly」というアプリで夢がかなった話

          好きな本見つけた

          「うちの奥さんは、息を吸って吐くように、本を読む」 これはうちの旦那さんが、私を評して、職場の人に言った言葉です。 実家が本屋だったからなのか? 幼少期、寝る前に必ず一冊好きな本を読んでもらうのが習慣だったからか? 小学生時代に友達がいなくて、いつも学級文庫を貪り読んでいたからか? とにかく私はずっと本を読んでいます。 シンプルに暮らそうと思い立ち、手持ちの本をどんどん処分し、カラーボックス一段に収まる程度の量まで減らした昨今、読んでいる本はもっぱら図書館の本です

          好きな本見つけた

          私がnoteを好きな理由

          noteの記事が好きだ。 文章を読むこと自体が好きなので、気がつくといろんなブログや記事を一日中読んでいることもよくある。 (ものすごい独断と偏見だと思うが) はてなブログは論文とか描き慣れてる頭の良い人が多い感じがするし、 アメブロは成り上がりたい主婦が多い気がする。(ひどい偏見だ...) noteは、なんだか雰囲気が緩くて、日常の小さい出来事を繊細な目で観察したり、 自分を静観してる人が多い気がして、 圧を感じずに読むことができる。 特に私が読んでいてホッ

          私がnoteを好きな理由

          好きな服を一枚だけ

          ミニマリストのブログが好きで、よく漁って読んでいる。 ほとんどの人が言っているのが 「ミニマリストには二種類ある。 ものに興味がなさすぎて、ずっとスッキリした空間で生きていたのに、後から名前がついたパターン。 ものが好きすぎて汚部屋一歩手前まで行ったパターン。」 私はどう考えても後者の方で、今でこそ割りかし見えるところはスッキリしているが、過去は6畳一間にこれでもかというほどものを詰め込み、友人に 「この空間にこれだけのものが詰まっていることが奇跡」 と言わしめ

          好きな服を一枚だけ

          カテゴライズという暴力

          先日やすとみ歩さんとお会いし、本を読んでから立場主義ツッコミが止まらない。 この世のほとんどの不具合は立場主義から発生しているような気さえしてくる。 課長だから係長より偉い。 父だから子より偉い。 そんな個人ではなく立場を重視する傾向は、世の中にあふれている。 世の中を見れば見るほど、立場主義は 「私は課長です。だから私は偉い。」という自分立場主義と 「あなたは課長でしょ?だったら課長らしくしなさい」 という相手立場主義で充満していると感じる。 「LBGTなんてない。

          カテゴライズという暴力

          顔が大きいと言うこと

          「コンプレックスは魅力である」 このような言論が幅を効かせるようになって随分になる。 アシュリーグラハムや渡辺直美の登場により、太っていることは欠点ではなく魅力になった。 バネッサバラディやジェシカハートのようにすきっ歯でも、逆にオシャレと言われるようになった。 足が大きいと言う呪いは、かなり前になるが、深田恭子の出現により、かなりの人が解放されたように思う。 でも「顔がでかい」と言うことは? 以前美術系の番組で、「ヴィーナスの誕生」について研究すると言う特集があった、結

          顔が大きいと言うこと