新規事業の壁〜鶏と卵の問題をどのように乗り越えるか〜

気がつけば5年近くプラットフォームビジネスの立ち上げに関わっている私が得たプラットフォームビジネスの失敗禄を残していこうと思います。
本日は新規事業やマーケティングに関わる人なら誰しもが経験のある「鶏と卵の問題」です

「鶏と卵の問題」とは


AIによる解説ですと、
「鶏と卵の問題」とは、どちらが先に必要なのかということです。「卵から鶏が生まれる」ということを考えると、卵が先に必要ですが、逆に「鶏が卵を産まなければ卵もできない」ということも言えます。つまり、どちらも必要不可欠で、どちらから始めるかは状況によって異なります。


まず私は何を失敗したのか

鶏の卵の問題を理解していましたが、実際に渦中にいると見えなくなるもので、何から手をつけて良いのかわからず暗中模索の状態に陥りました。
プラットフォームビジネスでは、ユーザーから如何にして使ってもらえるかが重要です。しかし、何が使ってもらえないファクターになっているのか要素が複雑になりすぎ見つけることができませんでした。
事業の立ち上げ期はできるだけシンプルに受給のバランスを自分の手の中でコントロールできる状態が理想であると学びました。
また、順序を誤ったことも暗中模索の状態に陥ってしまった原因にあると思います。問題を整理できていない状態です。
何から手をつけるべきか順番を誤っては複雑な問題に取り組むことはできません。ユーザーには使う順番や利用シーンが存在します。そのような状態の解像度が低いことが結果としてプロダクトのUXの設計ミスに繋がることを理解しました。これはファネルの構造やカスタマージャーニーを使うことで整理することができる。
私としてはとても重要な学びととなりました。


セルサイドVSバイサイド どこから始めるか

プラットフォームでは大きく2つのプレイヤーが存在しますが、「売り手(セルサイド)」と「買い手(バイサイド)」や「Demand」と「Supply」なんて言われることがあります。例えばハイキャリア転職サイトのビズリーチであれば、求職者と求人掲載会社、クラウドファンディングのマクアケであれば、資金調達事業者と出資者という具合に分かれます。他にもNintendoSwitchも1つのプラットフォームとするとゲームのプレイヤーとゲームのソフトウェア提供会社がプラットフォームの利用者(ユーザー)として捉えることができると思います。
では鶏と卵の問題を解消するためにこのユーザーのどのように攻略すればいいのか頭を悩ませますよね。
セルサイドとバイサイドの獲得順としては、交渉力を意識した方が良いと思います。

ビズリーチであれば、如何に年収の高い転職人材を獲得することにありますし、クラウドファンディングであれば資金を投下してもらうことができる出資者を集めることができるか。逆を言えば年収の高い転職人材は他のプラットフォームでも転職できてしまいますし、お金に余裕のある出資者はクラウドファンディングサイト以外も出資の選択肢を持っているケースがあります。そのため、交渉力の強いユーザーを如何にして自社のプラットフォームに囲い込むかできるだけシンプルに考える必要があります。

プラットフォームを因数分解し、KPIを設計する

ビジネスの因数分解が必ず必要になります。これはテコ入れをする順序を決める際に極めて重要になります。
例えばプラットフォーム内の転職者の数は、例えば「求人のPV数」×「ブックマークの確率」×「ブックマークのうち応募する確率」×「選考を通過する数」×「内定応諾率」
のように分解することができるかと思います。
この因数のうち最も重要なのはどれでしょうか。私は、求人のPV数だと思います。つまり、転職希望者が関心の高い求人がどれほど見られるかが、転職プラットフォームを構築していく上での出発点になると思います。
そのため、ビズリーチでは他の転職サービスにはない魅力的な求人を持っておく必要があることが1つKPIとして掲げることができると思います。

イノベーターをどのように獲得する

ファーストユーザー(イノベーター)をどのように獲得するかということですが、本質的なニーズを様々なチャネルで展開し、データを積み重ねることが一番の近道かと私は考えています。
そのためにメールやWebコンテンツやPDFの資料などユーザーに情報を提供しながらユーザーとの信頼関係を深めることができるかがプラットフォーマーとして成立するかの分かれ目だと考えられます。Web3.0でのプラットフォーマーを狙うなら信頼関係の構築は最重要事項になると確信しています。


このように鶏と卵の問題として、「どこから取り組むのか」「何に取り組むのか」について記載させていただきました。


時間を見つけながら上記は更新をしていきます。
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