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価格を決める前に読むNote

このNoteでは新規事業を応援する事業支援家が事業創出で得た自分の体験談や事業に役立つアイディアを提供しています。

音声でもNoteの内容を配信しようかなと思い始めている今日この頃です。

「値下げをしようとしているあなたに」という記事を4年前にNoteで書いていて、その内容を見返してみると少し今と事情や私の考え方が変わってきていると感じたのでリマスタリング版として今日は記載したいと思います。
実は上記の記事は当時一番みなさまから興味を集めていた記事でしたので、今回も楽しんでもらえると嬉しいです。

値決めについてお悩みの方に読んでいただきたい記事です。
スライドは以下参照。
https://gamma.app/docs/Untitled-runf16jorpcz1vl

結論、値段を決めは慎重かつ大胆に実施すべし。

私の失敗談

事業計画通りに進めることを意識、ランニングコストを回収できるようなコストベースの価格設定を実施していました。
ソフトウェアの稼働するサーバーの費用や、運用に関わる手数料などを積み上げ想定のユーザー数で割っていくような料金の決め方です。
SaaSのビジネスにおいては、従来の製造業のような材料や設備投資をベースとした料金設定はユーザーの意向と合わないことが進めているうちにわかってきました。
ではどのように価格設定をしたら良いのでしょうか。

プライシングの方法

ではどのような価格の決め方があるのか見ていきましょう。

コスト分配型

一番オーソドックスな方法で、製品や商品を開発するに用したコストに利益を乗せて顧客にお支払いいただくモデルです。
詳しい説明は割愛します。

コスト転嫁型

この発想は私の好きなモデルです。
顧客ではなく、顧客のステークホルダー(関係者)に支払いをしてもらうモデルです。例えばGoogleであれば消費者が検索するページに広告を掲載する企業が費用を支払うことで、消費者は無料でGoogleを利用することができる。つまり消費者が支払うべきサービスの利用料は企業の広告費用で賄われているという点が面白いですよね。


インセンティブ型

これから私たちが学んで行かなければならないモデルはこちらです。
顧客は利用シーンや課題感によって、同じものでも支払う料金は異なることがポイントです。
例えばコカコーラは同じ製品でも、飲む場所ごとに料金が違いますよね。
スーパー、自動販売機、ホテルのレストランで10倍近く値段が変わると思います。

顧客が支払える適正価格とは何か

需要と供給が適切にマッチしている状態で、どのような需要(ニーズ)を狙うかで同じ機能、同じ商品でも適正価格は異なってしまいます。
ではどのように適正価格を見つけたらいいのでしょうか。

インセンティブ型を目指すためには


これからの時代において、インセンティブ型の価格設定が必要であるとJは考えます。インセンティブ型を目指すために、私たちは機能で勝負をしてはいけない。機能での勝負は差別化が難しくなった時代であるから。

自分の売っている製品や商品が機能として顧客のニーズを満たしていることは自身を持って頷ける方が多いと思います。新規事業をやっている方であれば機能としてみたいしているアイディアはなんだかチープなものとフィードバックを受けていることが多いと思います。
そのような状況から抜け出すために、目線を変える必要があります。

Point1「顧客のどの財布を開けるか」

BtoBの仕事をしている方であればよく意識されるていることかと思いますが、顧客のどの予算を狙いにいくか。顧客のどの財布を狙いにいくかという点です。SaaSだからDXの予算というような安直な考え方ではなく、SaaSが何の価値を提供しているか、どのような人を巻き込んでいるか、コスト構造を変えているか注目します。

例えば、結婚式などはわかりやすいですね。
数百万という金額はご祝儀がありきで設計されていることが多いと思いますが、これは結婚式を行う本人ではなくゲストからのお金が流入するすることを見越した費用の設計になっているかと思います。
他にもToBであれば予算の費目としてどれを狙いにいくかも重要かと思います。今何にどのくらいお金を支払っていて、スイッチしたときにどのくらいのROIが得られるか示すことができれば費用の決定はできるでしょう。

あなたの製品の価値が決まります。

Point2「プロセスを含めた最大公約数で売れるか」


次に価値を最大化するための視点についてです。
取りこぼしがないように顧客へ価値提供ができるようにビジネス設計できていますでしょうか。顧客の求めている範囲を理解し、取りこぼしの内容に提供できることが望ましいです。
最近ではプロセスエコノミーという言葉もあるように、完成品だけではなく、開発の過程や提供後含めたビジネス化を考えることができるか疑ってみると新しいアイディアが生まれる可能性があります。


Point3「瞬間的な支払いは少なくてもいい」


最後に顧客の支払う金額は瞬間的には少なくてもいいと割りきってもいいと私は考えています。そもそも短期で大きな収益を上げられるようなビジネスって数が限られていると思います。そのようなレッドオーシャンで戦えないからお悩みかと思います。
(1年で黒字化させなければいけない人は私の別の記事を読んでください)
そのため、瞬間的な1回の支払い費用は少なくて良い。顧客のLifeTimeValue、つまり顧客から得られるキャッシュを長い時間軸で捉えて総数でマネタイズするという発想です。
そのため、初めは無料で提供することや、需要に合わせて安くするなどの手法を思い切って取ってみると適正な価値が見えてくるでしょう。

価値のプライシングの検証方法

コストベースのプライシングではなく、
提供価値をベースとした適正価格をどのように見極めたらいいのか知りたい方が多いと思います。

Step1:無料で価値提供を進める
Step2:何かしらの不具合についてFBを求める
Step3:顧客(〜10人)とROIについて認識を合わせ価格を決定(仮)する

例えば上記の流れを辿るとプロダクトは改善しながらも、マネタイズの方針を探ることができると思いますが如何でしょうか。


以上です。
本日はプライシングについて考えてみました。

少しでもお役に立てたら嬉しいです。

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