広告運用者が成果を出すために身に着けておくべきスキルはこれだ!Web広告代理店の代表が解説
Web広告運用を軸としたWebマーケティング全般の支援会社、アノマリーマーケティング株式会社の代表をしております小田(@AnomalyM_oda)と申します。
はじめましての方もそうでない方も、よろしくお願いします!
さて、僕自身がWeb広告を5年半・Webマーケティングを9年ほど経験してきた中で、Web広告の運用者を含めた多くのプレイヤーに関わってきました。
その中で広告運用に関しては「こういった能力があれば成果が出せるよね~」って部分が明確になってきたような気がしています。
ですので、今回はタイトルにあるように「広告運用者が成果を出すために必要なスキル」のようなものについて解説しますね。
広告運用者と書きましたが、ある程度はWebマーケターとして置き換えられると考えています。
あ、そうそう。
先日人材業界歴10年以上の方と話していて、「Webマーケティングの仕事に合っている人ってどんな人?」って聞かれたんですよね。
外からのイメージだと「数字に強い人」と言っていたんですけど、皆さんは上記の質問をされたらどう答えますか?
僕がどう答えたかは割愛するんですけど、(素質的な面で)Webマーケティングに合っている人って1割もいないと思うんですよ。
誰でもできるけど誰でも成果を出せるわけではない仕事だと考えています。
ですので、「こんな人が合ってるよ!」って部分も含めて整理してみました。
賛否は受け付けますので読んでいってください!
Web広告の運用者として成果を出すために必要なスキル・能力13個
ひとまず並べてみるとこんな感じ。
ミーシーではないかもしれないけれど、多少大目にみてください。
(ミーシーって言いたいだけ)
ひとつずつ解説していきますね!
1.主要広告媒体の理解と運用経験
媒体ごとにできることや特性を理解する
それらを実際に触って、使いこなせるようになる
どういったターゲティングができるか、どういった目的の際に有効か、どういった設定が正しいか、仕組みはどうなっているのか、それらを上手く使いこなせる状態か…などなど。
ベースとしてこの辺りはしっかりと理解した上で、身に着けておく必要があるのは明確です。
さらに、ある程度正解のような運用を見られる環境であれば身に着くスピードも早いと思いますが、代理店であれば他人が運用しているアカウントを見るなどある程度正解を学べるであろう機会はありますよね。
ベストは自分で実際に色々やってみることがいいものの、クライアントのアカウントで勝手に色々やれないのが難しいところだなとは思います。
2.GTM・GA4・Lookerスタジオの知識
広告運用を行う上で必ず触るであろうツールが触れる
その他の様々なツールへの適応力も重要
エンジニアやアナリストの領域に足を突っ込みそうな部分ですが、広告運用を行う上で避けては通れないであろうこの辺りのツールの理解とある程度使いこなせる状態にしておくことは重要です。
その他、この仕事をしていれば色んなツールを使うことになるし、新しいツールやサービスもどんどん出てくるし、毛嫌いせずに適応していく力も重要かなと思います。
3.マーケティングの概念理解
なんのために行うのか?
本質は何なのか?
この辺りを理解して行うのとそうでないのとでは、成果に繋がる度がめちゃくちゃ変わってくると思っています。
というのも、理解していれば発する言葉やコミュニケーション、行動が全然変わってくるんですよね。
「マーケティングとは?」についてこの場で詳しく解説はしませんが、エンドユーザーの悩みを解決してクライアントが利益を得ることと、それを実現するためにクライアントを支援するということは頭に入れておきたいところです。
4.マーケティングの手段理解
Web広告は1つの手段でしかない
他のマーケティングの手段を理解する必要がある
上記のように、Web広告というものはマーケティングの中のWebマーケティングの中にある一つの手段でしかありません。
それだけで成果を出せればいいのですが、広告だけでできることには限界がありますよね。
ですので、他のマーケティング手段についてもある程度は理解しておく必要があると思いますし、必要であれば併せて支援を行った方がクライアントにとってメリットがあるケースは多いです。
さらに、それぞれの手段も点ではなく絡み合っていることが多いので、集客・マーケティングといった観点でクライアントにとって何が最適かを考えられるように意識しておきたいですね。
5.クリエイティブ(バナー・動画)
広告に携わる以上はマストで詳しくなっておきたい部分
制作から検証・改善までをセットで
広告運用者である以上、ディスプレイ広告やSNS広告に触れないということはなかなかないと思います。
ですので、広告バナー(静止画)はもちろん、最近ではショート動画を含めた動画まで詳しくなっておく必要があります。
どのような場所でどのような人にどのようなことを伝えるのか。
作るだけではなく、配信して検証して改善するまでをセットで考えられるように身に着けたいですね。
6.ランディングページ・サイトの改善・制作
広告運用とセットで身に着けておきたいスキル
ここまでできると運用初心者を脱するイメージ
広告を配信するとなると、ほとんどのケースでランディング先のページが必要です。
ページが既に存在する場合もあれば、ない場合もあり、なければ制作する必要がありますよね。
その際に、制作者にまるっと任せるのではなくマーケターである自分自身も関わって制作することで、成果に繋がりやすいページを制作できる可能性が高まります。
また、既にページが存在する場合も改善を行うことでCVRが高められる可能性があります。
個人的には広告の設定うんぬんよりも、この辺りに注力できるかやスキルがあるかどうかが成果を出せるかに大きくかかわってくると思いますね。
広告の設定を当たり前にきちんとできていれば、LPの改善などに力を入れた方が数字に与えるインパクトは大きいですから。
7.プロジェクトマネジメント力・ディレクションの知識
それぞれ違うものですが、一緒に書いておきます
いくら知識があってもそれを管理・進行できないと活かせないですよね
ディレクションは制作周りの話をしたので入れておきました。
実際はディレクションを制作のディレクターに任せても全然問題ないとは思いますが、どのように進むかのフローや中身については理解しておく必要があります。
プロジェクトマネジメントに関しては、そこまで壮大な言い方をしなくてもいいような気はしますが、仕事である以上は計画を立ててそれを管理・遂行する能力はマストで必要ですよね。
結果を出す人はこの辺りを曖昧にせずに、自分にも相手にも明確に分かりやすくした上で進めていく印象があります。
8.クライアントの商材・ターゲット・社内の理解
商材理解・ターゲット理解は当たり前だけどめちゃくちゃ大事
クライアントの社内の理解・担当者の理解も大事
これは当社としてもこだわっている部分です。
商材やサービスの理解・ターゲット理解・競合理解といった3Cの領域に関しては言うまでもないような気はしますが、ここをクリアしてやっとスタートラインに立てるといっても過言ではないほど重要だと認識しています。
如何に早いスピードで理解してクライアントと共通言語で話せるようになるかによって、成果の出るスピードも変わってくると考えているので強く意識したいポイントですね。
余談ですが商材理解に関しては実際に体験してしまうのが一番早いと思います。
ものによっては難しいですが、商品だったら買ってみる、サービスだったら利用してみる、などですね!
この辺りに関しては下記のnoteにも書いたのであわせてご覧ください。
また、あまり意識されないことが多いですが、クライアントの社内についてや担当者に関しても理解することが重要だと考えます。
クライアントの社内の文化やフローなど、知ったうえで仕事をした方が色々と円滑に進みますからね。
また、担当者に関しても人と人である以上は相互の理解が重要だと考えています。
難しい部分であるものの、理解できるように努めたいですね。
9.セールス力
営業的な側面と提案的な側面を両軸で
コミュニケーションとかぶるけれど少し違う
提案というものは何かを受注するために行うものではなく、クライアントにとって必要なものを分かりやすく伝えて、理解していただいた上で依頼していただくといった部分が本質だと考えています。
自分の力量次第でクライアントにとって本当に必要なものでも、実施に至らない可能性があるんですよね。
ですので提案といった側面のセールス力は身に着けておきたい部分です。
また、営業的な側面の話に関しては、例えば自分でインバウンドの営業対応ができるようになるに越したことはないのですが、大前提どのように進むかは理解しておいた方がいいですね。
※テレアポや訪販などプッシュの営業はベクトルが違うので置いておきましょう
特にリード系の集客に携わっている場合、営業を知らないとリード獲得したあとの話ができません。
そこにボトルネックがある場合も多いので、頭に入れておきたいですね。
10.コミュニケーション能力
意志疎通的なニュアンスで問題がない状態にする
関係値を築ける状態までいけると最高
コミュニケーションって書いちゃうと幅が広すぎるんですけど、まずはベースとして問題なく意志疎通できるようになること。
これって当たり前のようでできていないケースが多いと思うんですよね。
相互でその状態にもっていく必要があるのが難しいところ。
さらに、信頼してもらって仕事を進めていけるような関係値を築けている状態までもっていけると、仕事がうまく進みます。
支援という仕事である以上は成果が重要ですが、人の部分も欠かせないと思うので同じように重視したいですね。
また、テキストコミュニケーションって特殊だと思うのでここに慣れておくと良いと思います。
「テキストでできないことは会話でもできないと思うものの、話していると違和感がないのにテキストになると違和感が生まれてしまう人が少なくないのは何でだろう…」とよく考えるのですが、それくらいテキストのコミュニケーションって難しいんだと思います。
基本的には言語(テキスト)でしか伝えられないので、メラビアンの法則と併せて考えると「そりゃ伝わらないし、齟齬が生まれますわ。」と思うんですよね。
これだけで1記事書けるようなボリュームだと思うので、どこかで改めて揉んでみたい内容です。
11.基礎ビジネス力
これはどのような仕事においても重要ですが…
社会人基礎力とはまたちょっと違うニュアンス
基礎ビジネス力ってなんやねんって話ですが、レス早いとか一次回答ができるとかスピーディーにやるとかそういった部分です!
ちゃんとした敬語・言葉を使うといったビジネスマナー的な部分から、チャットやメールの返信についてといった会社ごとにルールがありそうな部分まで。
その他について細かくは解説しませんが、基礎ができていない優秀なプレイヤーっていないと思うのであえて書きました。
コミュニケーションも含めてこの辺りが丁寧にしっかりとできている人って信頼できるんですよね。
このあたりはWeb特有のものもあると思うので、そこを意識して考えるとよりよくなるかと!
12.知的好奇心
マーケターである以上はめっちゃ重要
後天的にも身に着けられると思っています
マーケターである以上、様々なことに興味を持ってその対象に対しての知識を深めたり実際に行動してみたりといったことを幅広い内容において行うべきだと思います。
そこからくる経験や知識って、思いもよらないところで活きてくるんですよね。
点を作りまくったら線でつながりまくるイメージ。
ジョブズもビックリ。
この知的好奇心って、後天的に身に着けることは難しいってよく言われる印象ですがどうなんですかね?
ここは誰かと議論したいところです。
自分の例を出すと、少しでも興味をもったら一生調べていますし、新しいことを経験するのが好きですし、もともとの性質によって得している部分は大きいと思います。
自分に限らず、知的好奇心の強い人は気づいたら色んなことを経験しているし、知らない間に行動しているし、それを頑張ってやっているわけではないので強いですよね。
少しでもいいので、仕事においては考えてでもできた方がいいかと思います。
13.思考力
多面的に考えられるといった意味での思考力
様々な思考方法を組み合わせて活用していきたい
Webマーケティングという答えがないものの中で答えのようなものを探している以上、様々な思考ができると成果に繋げられる可能性が高まります。
よく聞く、論理的思考(ロジカルシンキング)だとか、批判的思考(クリティカルシンキング)だとか、水平思考、仮説思考などなど、どれができればいいというわけではなく様々な思考を組み合わせて活用していきたいですね。
また、重要なのは思考停止になっていないかということ。
しっかりと考えた上で実行に繋げられているかで、結果や再現性が変わってきます。
ここに一つ前で挙げた知的好奇心からくる経験などが活きてくるので、その二つをあわせて考えたいですね。
以上、思いのほか長くなってしまいましたが、広告運用者に必要であろうスキルを13個挙げてみました。
おまけ:素直さと実行力がある人は最強
言い方は悪いけれど、下記の形ってあると思うんですよ。
いくら頭が良くてもやらなければ成長しない
バカでも素直に受け止めて行動すれば成長する
どのような能力が必要かをなんぼ頭で理解していても、やらなければ成長しませんよね。
そこに「素直に受け止めた上で」っていうことはセットで考えていいと思います。
めちゃくちゃ成長してるなって人はだいたい素直なので。
ということは「アドバイスを貰える人」にならないといけないですよね、そもそも。
そうやって考えると色々と見えてくるような気がします。
これらって「主体性があるから生まれるものなのかな?」って考えるんですけど、皆さんはどう思いますか?
ベースとしてこの辺りがあると、広告運用者としてに限らず成長スピードは早いなって思います。
まとめ:正直、これらを全部できたら余裕で独立できる
独立が全員にとってのゴールではないと思いますが、これらを全部できればプレイヤーとして色んな選択肢が取れますよね。
市場価値はめちゃくちゃ高いと思います。
ベースとして持っておきたいスキルもあれば掛け合わせることで強いスキルもあるとは思いますが、仕事をしていれば嫌でも身に着くものとそうでないものがあるので、プラスオンの部分は自ら能動的に学んでいきたいところです。
ということで、Web広告の運用者が成果を出すために必要な能力・スキルを13個挙げてみました。
みなさんの「これも必要でしょ!」といったスキルや経験があれば教えてください!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!!