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【意外と知らない】高校生の学力アップ術

高校生が学力を上げる簡単な方法は、結論からいいますと、『授業中に寝ないようにする』ことです。これだけですが、簡単なようで意外と難しいことです。授業中に意欲的な態度で集中し続けられる生徒は、その時点で学力が高いはずです。

学習意欲があることが前提になりますが、授業中に眠らないためにはどうするのか…


『授業中の立ち歩きを自由にする』

眠くなったら水場に顔を洗いに行くもよし、分からない課題があれば友達のところに行って相談するもよしにするのです。

韓国の取り組みだったと思うのですが、「教室の後ろに腰高の机が常設」されていて、眠くなったら自分から席を立って腰高机に移動して学習してよいことになっていて、当時それを羨ましく思ったことを今でも覚えています。だからと言って、学校で提案する勇気は私にはありませんでした。

高校生にもなると、立ち歩きをして授業を妨害したり、友達と授業とは関係ないおしゃべりに夢中になってしまったりすることはほとんどなくなると思います。

私が高校生の頃、一応進学校と呼ばれる高校に通っていたのですが、恥ずかしいことに授業中は寝る人が相当数いました。これは私のクラスに限った話ではなかったと思います。学校は睡眠学習を推奨しているかのように、教室が寝室と化していました。とはいえ、「授業中は寝ないようにしよう!」などと正義感あふれる爽やか好青年が目標を高らかに掲げるわけでもなく、ただただぬるま湯につかるゆでガエルに変身するのでした。

部活に備えて積極的睡眠をとる人ももちろんいましたが、ほとんどの人は…

寝てはいけないと分かっていても授業がつまらないから眠気に勝てない

そして寝てしまう原因の一つとして、小中学校のように友達と話し合う機会が少ないことが考えられます。座学中心で、講義型で、机にかじりつかなければならない状況でしたので、思い返しても苦痛の日々でした。

今思えば、教師達もゆでガエルだったのでしょう。授業中に反抗的な態度を取られるよりは、大人しく眠ってもらった方が教師側は楽ですし。

当時、私達生徒に向かって「お前達は史上最低のバカ学年だ」とののしった国語教師も、催眠術をしっかりかけていました。

前向きに捉えれば、つまらない授業だとしても修行僧のように耐え抜き、精神を鍛え、悟りを開きなさいという指導方針だったのかもしれません。

教師が面白い授業をして生徒を引きつけて、眠らせない工夫をすることが一番なのですが、教師のせいにしても学力は上がりませんので、自分で環境を変える工夫が欠かせないと思います。

ゆでガエルから働きアリへ

「寝でんの、大丈夫なんだが?」(寝ている人は、授業についていけなくなっても大丈夫なのか?)と叱ってくれる先生もいましたが、起こそうとする教師は全体的にそれほど多くはなかったと思います。

あとは生徒からひどく恐れられていた英語教師の授業はみんな起きていました。笑顔1つ、隙1ミリ見せないサイボーグ、そんな教師でした。授業中寝ようもんなら、次の日から生きていけないのです。

さらに私の場合は男子校でしたので、席替えをするワクワク感など皆無で、当然席替えをした記憶はありません。

1年間ずっと、前も右も左も同じアイツで、イビキが聞こえてこようが隣から何か臭ってこようが我慢し続けなければなかったのです。

最近になって、高校の授業スタイルはこのままではいけないということになり(大雑把な解釈ですが)、普通科や理数科と差別化を図って「探究科」などが設置され、「一方的に教師の話を聞く授業」から脱却しつつあると思います。

受け身の学習(ゆでガエル)ではなく、能動的な学習(働きアリ)がしやすくなったということです。学習課題を教師から与えられて教え込まれるのではなく、自分で課題を立ち上げ、自分で課題解決に向かうのです。課題が自分事(自分はこの問題を解きたいんだ!)になっていれば、解決する意欲もわきます。結果、授業中に寝ている時間が減ります。

教師の「出」と「待ち」

教師は「教える」ことより「気付かせる」要素が重要になります。生徒に好き勝手させて、放任していればいいわけではなく、必要であれば「指導」します。気付かないのであれば教えなければなりません。これを教師の間ではよく、【「出」と「待ち」】と呼びます。

単純に、あの頃の膨大な睡眠時間を学習に変えていたら、センター試験の点数はトータル50点は違ったのではないでしょうか。

話を小学校に置き換えますと、授業中に寝る小学生はほとんどいません。

それは睡眠をたっぷりとって力がみなぎっていたり、冒険のような毎日が楽しいと目を輝かせていたり、授業中に寝ている暇がないということも理由として挙げられます。小学校の授業展開例をご紹介します。

小学校の授業展開例

小学校は基本1コマ45分ですので、5分の活動(作業)を9つ設定します。5分×9作業=45分です。

① 導入として子どもの興味関心を高めるために教具などを提示する
② そこから考えられる問題場面を理解させる
③ 問題を解決するための見通しをもたせる
④ まず自分で課題解決の方法を考える時間をとる
⑤ 友達と課題解決の方法を考える時間をとる
⑥ 全体で考えを共有する時間をとる
⑦ 活用問題(応用問題)を解かせる
⑧ 振り返り・授業をまとめる
⑨ まとめたことを発表させて次の授業につなげる

子どもの集中力は15分ももたないという前提に立ち、次々と仕掛けていくイメージです。ところが45分間ぶっ通しで話し合いをしても、手いじりはしても寝る子はほとんどいません。もしかしたら小学生の方が高校生より集中力が高いのかもしれません。寝るのは決まって「夜中までフォートナイトをしていた子」です。

高校生の息子が、やる気はあるのに授業中に寝てしまうと嘆いていたら、授業中の立ち歩きの許可を教師にもらうように助言してみてはいかがでしょうか。

志高き高校生よ、立ち上がれ!

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