見出し画像

最終話 朝の連続短編小説「ひこぼしくん」⑩

 本日は、七夕ですね✨
 1年に1回、彦星と織姫が会える日ですね。

 駆け足になってしまいましたが、小説ひこぼしくんが終わることに達成感と寂しさを覚えています理生です😭おはようございます!!

#挨拶文を楽しもう
#蒼広樹

◁前回のお話「ひこぼしくん」⑨

朝の連続短編小説「ひこぼしくん」最終話

前回から最終話までのあらすじ

Wデートでマイトンスタジオジャパンに行った2人と2匹は、様々な事件もありつつ、最終的に大助と花子はMSJハリーポッターのマスコットキャラクターに任命されて、無事楽しくデートを終えることができた。

そんな矢先に、ひこぼしとおりひめは、天帝の爺さんから、思わぬことを告げられる。
天帝の爺さんは、アメリカに住む友人が経営している「Galaxy Tanabata Limited」から多額の借金をしていたのだ。
おりひめが経営している「天の川コーポレート合同会社」は、借金をかたに吸収合併され、おりひめさんはアメリカ本社で働かなければならないことになった。

ひこぼしは、心の闇に住むカラスのメフィストに「アメリカなんかに行かせず、駆け落ちして自分の女にすればいい。天帝の爺さんなんか放っておけ」という誘惑に揺れながらも、優柔不断なひこぼしは、旅立ちの日まで答えを見出せないでいた。

そうして、おりひめがアメリカへ出発する前日の夜。
「私、行きたくない」そう言って、土砂降りの雨の中、白いワンピースを着て、ひこぼしの家の前に立つ、おりひめ。2人は、ひこぼしの家で、甘いホットココアを飲み、「あなたとの思い出を作りたい」とおりひめは甘いキスをひこぼしにするのであった。

そして、2人は一夜を共にした。雨はさらに勢いを増し、2人の引き離される想いもさらに熱量マシマシ、家系ラーメンもビックリの濃密な5回戦のエクスタシーを蒼いベッドのリング上で繰り広げられる。ひこぼしよ、立ち上がれ、命の炎燃やせ~、ライラライラライラライラライ…
しかし、ひこぼしの健闘虚しくおりひめに5回裏コールド負けを喫するのであった。

翌日の7月8日、真っ白に燃え尽きた「ひこぼし」は、愛と満足で満たされた「おりひめ」と大阪国際空港で涙の別れをする。感動の涙の別れだからね。ちゃんと書いてね、わ・た・し。

そして、月日は流れた・・・

あらすじというか作っていた「プロット」をそのまま貼り付けております…

”Ladies and gentlemen, ABC Airlines flight 6789 to New York City will begin boarding. Passengers with small children and those requiring・・・”

「大助さん、着きましたよ」
 オレは、手のひらに収まる小さなベッドを持って、中にいるハムスターの大助さんに声を掛けた。

「そうか、もう着いたんか。おりひめは元気にしとるかな」
 大助さんは、小さなベッドに横たわりながら、つぶやいた。


 七夕の日。オレたちは、ロサンゼルス国際空港に降り立った。到着した時には辺りはもう暗くなっていた。
 空港内でのアナウンスが聞こえる。入管手続きも終わらせた。

 おりひめが、迎えに来ているはずだ。
オレは、おりひめの姿を探した。あちらこちらで、抱き合っている姿を見かける。さすが、アメリカだとオレは思った。


 遠くに、着物を着た女性の姿がみえた。分かりやすいように、着物で迎えに来ると前もって、連絡してくれていたので、すぐに発見することができた。
 オレは、着物の女性、おりひめの元へ足早に向かった。

***

 おりひめは、とても綺麗だった。出逢った頃と一切変わっていない。
「お帰りなさい、あなた」
「ああ、ただいま。着物、似合ってるよ」
 少し照れながら、オレは答えた。

「パパ!私も、ママとおそろいで、着物きてるんだよー」
 おりひめの後ろから、パッと出てきた女の子が笑っている。
「紗織(さおり)も、着物似合ってるなー。かわいいじゃないか」
 そう言って、オレは紗織を片腕で抱きかかえた。


「花子さんは、幸せそうだったかしら」
 おりひめは、悲しそうにつぶやく。
「花子は幸せだったよ。最期まで大助さんが看てくれたんだから」
 そう言って、オレはベッドの中にいる大助さんを見た。

「おりひめ、久しぶりやな。元気にしとったか」
 大助さんは、ベッドの中からおりひめに声をかけた。
「大ちゃん、久しぶり。私は元気だったわよ。大ちゃんも元気で良かったわ」
 おりひめは、オレの手から、小さなベッドをそっと両手でつかんだ。

「大ちゃんだー!ハムスターの大ちゃんだー」
 紗織は大ちゃんを覗き込んだ。
「おりひめに、よう似てかわいい子やな」
「えへへ~」紗織は、はにかんだ。

「ようやく、親子3人で暮らせることができるんやな。すまんかったな、ひこぼし」
「こちらこそ、最期まで花子に付き添ってくれて感謝していますよ」
「花子はほんまにええ女やったわ。これから、おりひめのことを頼むわな」
「何言ってるんですか、大助さん。家族みんなでのアメリカの生活が待っているんですから」
 オレは、努めて明るく言った。


「おりひめ。幸せか?」
 大助は、おりひめの目を見た。
「はい。ひこぼしさんと出逢えて、とても幸せです」
 おりひめも、大助の瞳を見つめて言った。

「そうか。すまんけど、ちょっと長旅で疲れてしもたから、眠るわな」
 そう言ってから、大助はそっと目を閉じた。

「ありがとう、大ちゃん。私は今、とっても幸せです」
「ありがとう、大助さん」



「あれ?これから、家族みんなで暮らせるの楽しみにしてたのに、どうしてパパもママも泣いてるの?おかしいね。ねぇ、大ちゃん」


 満面の銀河が、乾いたロサンゼルスの夜空に広がっていた。



最後まで、連続小説ひこぼしくんをお読みくださり、誠にありがとうございました。


あとがき

 最終話までのプロットは書いていたのですが、各プロットを1話ずつ物語にする余裕も時間も全く無く、七夕に間に合わず、「ええい!そのままプロットを貼り付けてしまえ!」という、とても斬新な終わり方となりました😅

 プロットを読んで、皆様の頭の中で想像してもらう。なんと、他人任せの小説なんでしょうか。こんな終わり方でしたが、私はとても満足しております🤭

 皆様の記事に助けられ、皆様の想像に助けられた作品となりましたこと、心より御礼申し上げます✨


 今日は七夕ですね。
夜は愛する人とゆっくりとお過ごし頂けましたら幸いでございます。

 たいせつな夜を、たいせつな人と、楽しくお過ごしくださいませ💖

 さて、今宵は愛してくれる人がいない私は一体どうすればいいのか、皆様、教えてください🙇

#なんのはなしですか

なんのはなしですか?は、いつも急です!

Special Thanks

プロットで内で作成した物語のアイデアを頂いた方の記事です。
物語にしたかったのですが、私の怠惰でプロットになりました💦
すみません…

きくちしんいちさんの連続小説から
カラスのメフィストさんを引用させて頂きました。
メフィストって誘惑者らしいです🤭(知らなかった💦)
とても面白い作品です!!

昨日のましゃこさんの詩を見て、おりひめさんがひこぼしの家に行った時の服装は、白いワンピースにしようと思いました。
清廉潔白な感じと爽やかな感じがする白いワンピース。
雨に濡れた白いワンピースが、おりひめさんの気持ちを表しているのでは
そう思ってしまいました。

プロットには書かれていないのですが、アメリカの「Galaxy Tanabata Limited」から日本にスパイが送られてきます。
そして、借金を一切、返していないのに「天の川コーポレート合同会社」が「ワールドブルー社」から大量受注していることが発覚し、買収されてしまうというお話(の予定でした)
羽根宮さんが、美味しいオムライスで買収されて、うっかり情報を漏らしてしまいました🤭(笑)ということにしたかったんだけどなー…

本日、私は人生初のYoutubeライブ参加します

 昨日、GAMIさんと打ち合わせしました。
全部、GAMIさんが用意してくれており、私は一切何もしておりません😉✨

👆のYoutube URLで、ただお酒を飲んで話すだけというフリートークライブです。
本日、7/7(日) 21時からの予定です。
大河ドラマの後に、チラッとお越しいただけると嬉しいです🥰


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?