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ともしび日記 4月22日

GW進行がなんとか終わり少しだけホッとできる。
この間に溜まっていたグッズ用のイラストやら
着物図案やらをやろうと張り切っていたら
隣の部屋からサリーちゃんに大声で呼びつけられた。

猫にはいろんな性格の子がいるけど
サリーちゃんは分類するなら穏やかなタイプだと思う。

初対面の人にもおとなしく撫でられるし
全く抵抗せずに身を任せるので獣医さんからは「仏の化身」と呼ばれている。
私が体調が悪い時は必ずそばに来てずっと添い寝をしてくれる。
そんな優しい性質のサリーちゃんだが
基本的には女王体質だ。

撫でられたい時はお気に入りの(私の)ヨガマットの上に身体を投げ出すのだが
それは甘えるというより
召使いに身体をマッサージさせるギリシャ貴族みたいな感じ。

さあ、始めなさい?
とでも言わんばかりで、しばらく手を出さずにメールの返信などをやってると
何をやってるの?早くしなさい!
みたいな鳴き声で促される。

それでも撫でないで宅配便などを取りに行ったり
用事をやっているといきなりブチ切れて
ウギャーオ!(ちょっと!!いい加減に撫でに来なさい⁉︎)
と、怒鳴ってくるのである。
一回このモードに入るとしばらく鳴き止まず
「ナーオ!!」
「ああはいはいごめんね、今行くからちょっと待って」
「ナアーオ!!」
「うん、わかったよ」
「ウニャアオオ!」
「そうだね、ホントもーしわけない」
などと
雰囲気としてはお客様クレーム処理係みたいになっていく。
なのでなるべくサリーちゃんの希望を優先して撫でてやるようにしているのだが〆切中はそうもいかなくなる。

短い合間を縫って撫でても、満足する前に離れることになるので欲求不満のご様子。
ちょっと撫でて仕事、呼び出されてまた少し撫でて仕事…
そういうことを繰り返していくと
〆切が終わる頃にはストレスがマックスになっている。
〆切が開けてしばらくボーッとしていて
ハッと気がつけば隣の部屋でサリーちゃんが
助走無しでいきなりブチ切れているのである。

ここからしばらくは呼び出されたら即参上して

うむ、満足じゃ
と言われるまで撫でる日々が続く。

さあ、お撫でなさい…

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安野モヨコ&庵野秀明夫婦のディープな日常を綴ったエッセイ漫画「監督不行届」の文章版である『還暦不行届』の、現在連載中のマンガ「後ハッピーマ…

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