複業広報のメリット&デメリット(というか難しいところ)、10個紹介します
こんにちは、たかなしです。
私の広報としての経験もなんやかんや7年超…いわゆる中堅広報となってしまいまして。とはいえ自分としてはまだまだ気持ちはひよっこです。
いつまでもひよっこではいられない…。なんとかして「知見・幅を増やしていきたい」「もっと経験を増やしていきたい」と日々模索。そんな思いから始めた複業という選択肢。
「複業広報うまくいった」・「いや、うまくいかなかった」のどちらの経験もある私が、複業やってみたメリットとデメリット(というか難しいところ)を10個でまとめてみました。
広報における複業に興味のある方に参考になればと思います!
※この記事は、#PRLT Advent Calendar 2023の12月16日の記事です。
複業広報のメリット
①広報の実務経験を倍速で経験できる
やり方にもよるかもしれないのですが、自分としてはとてもトレーニングになったので、広報経験を短時間で積みたいならぜひおすすめしたいです。これは自分の経験則ですが、リリースや広報関連の資料を作るスピードは格段に上がりました。本業に加えてとなると物理的な量は増えるので、「手を動かす経験を積む」というところで行くとすごく効率的な気がしています。
例えば「本職では採用広報メインだけど、いずれ商品広報にも携わりたい」といった場合に、複業でのチャレンジから始めてみるのもありなのではと思っています。複業もしチャレンジできるようであればそこである程度手が動かせるようになると、その分野を本業にした場合に戦略から考える際にも何も経験がないよりも、自分の力になってくれるような気がしています。
②効率性を意識した仕事がよりできるようになる
本業に加えて他の企業の案件も進めるとなると、だらだらと仕事をしていたら時間の捻出はかなり難しいです。だからこそ「効率」についてより一層意識するようになります。どうすれば効率的に、かつ効果を出せる仕事になるのか。本業よりも複業の方がクライアントワークに近い印象で動くケースが多いので、クライアントの意向にどう合うか?という視点も踏まえながら効果を最短で出していくための動きを追う必要があります。なかなか難しいですがとても良いトレーニングになるなと日々感じているところです。
この「効率」をより意識していくことは、実は本業にもいい影響が出ます。いや普段から効率的にやってるって〜と思う方もいると思うのですが、本業とは違う領域の広報を両立していると視野も広がり、「あれ?いつもやってるこの動きもっとこうした方がいいかも?」というような発見も生まれやすくなるなと実際やってみて感じています。
③フリーランス広報に必要な視点を、少し先に経験できる
今年二人目が爆誕しまして。子どもはいつも元気という訳ではなく、熱を出したり吐いたりお肌が荒れたり怪我をしたりと予想外ハプニングは多々あります。そんな時、時間的拘束がそこまで求められないフリーランスで働くのもありなのかな?と感じる時もあったりします。
とはいえまだまだ経験不足な身としては、フリーランスになる勇気が…。だからこそ、複業でトレーニング出来ることは有効だと思うのです。会社員とフリーランスって視点や求められるものが違うケースがほとんどだと思います。外部からどのように動けば円滑に進むのか、またその予算を私にかけてもらって予算以上の価値をどう生み出すのか。サブスク的に継続してもらうにはどんな価値を企業側に提供するか。そして企業側への価値提供だけでなく、自分のやりたい・極めたい業務の方向性と合致する仕事をどう選択していくか。
ものすごく勉強になっています。(まだまだうまくいかないことばかり)
④経営者と話す機会が増える
広報という職種であることも幸いして、複業を積極的に行うことで=経営者(社長や経営層)と話す機会が多くなります。経営者たちと対等にお話していくにはもっと知見を増やしていかないといけないと毎度思うのです。こういった刺激は、ずっと社内に閉じこもっているとなかなか得られないものなのかなとも感じますし、様々な経営者と動くことで本業の経営者ともさらに深く経営視点を絡めてお話できるようになる=本業広報にも良い影響が出るようになるのでは?と思います。経営戦略と広報戦略、経営者と話せる機会が多くなるのは本当に良い学びです。
⑤軽くだが、経理の知見が得られる
やっぱり何より、「対価」がもらえるのは大きいですよね。対価がダイレクトに入ってくると、自分が生み出した仕事への価値を改めて感じることもできます。
そして、個人で請け負う仕事となると請求書発行等の経理的な知見も必然的に備わってきます。この辺はもう少し深く学べば会社経営がもっとわかるようになるんじゃないかなとも思っていて、時間を作れたら学びたい次第です。(とはいえ数字が苦手なので、なかなか勉強進みません。笑
ただ最低限自分でお金の流れを作るという部分で行くと、日々の実務でも学びはあると感じています。
複業広報のデメリット(というか難しいところ)
⑥お金周りの管理は難しい(請求書・確定申告・経費・・・
メリットのところで出した「⑤軽くだが、経理の知見が得られる」に付随する内容ですが、やっぱり管理むずいです。簿記持ってる人とかであれば全然問題ないかとおもいますが。
初めてやる方はもしかしたら「請求書の発行?!」となるかもですし、「源泉徴収って引くの?」「税込税抜?」なんなら「インボイス??!」みたいなクエスチョンだらけだと思います。
加えて、もし青色申告で確定申告をするくらい稼ぐとすれば…経費にできるものも増えるけどその分の手間(経費管理)にはなかなか苦戦します。
ちなみに私はFreeeさんに全てを託しています(間違えてたらFreeeさんから間違ってるよとある程度教えてもらえるので助かる。。)
⑦自分の対価を自分でつけることへの難しさ
これが一番難しいです。自分の評価を自分でしないといけない上に、先方へ提示して納得してもらう必要もある。「適正な自己評価」って、めちゃくちゃ難しいなとやっていて感じます。
私は稼ぐために複業をしているのではなく、経験を積みたいというところに重きを置いているのでそこまで高くは設定していないものの、会社員給与をただ単に割るとかではない形で、自分の価値を下げすぎないように心がけています。
とはいえ気になる案件だと、安くてもやってみたくなっちゃう自分がいます。汗
⑧コミットできる時間が少ない→1人ではやりきれないところもある
当たり前ですが時間は有限。なので複業でコミットできる時間は少ない分、効率性はもちろんですが協力体制を作ることや、自分の役割を明確にすることは必要不可欠です。どこまで何をどうするか、時間的に足りない場合はどう補填するか。先回りして考えておくと楽かもしれません。
とはいえメディアさんに話に行く時に一緒に持って行くことができる点では、複業がやりやすい職種なのかもしれません。
⑨認識合わせ、ちゃんとできていないと詰む
上で書いた「自分の役割を明確にする」に近い点で、「認識合わせ」はかなり重要だと感じます。
それは初手におけるものもそうですが、実際にやり始めてからも重要です。
広報に何を求めていて、どういった結果を出すか認識を合わせないと、いくらこちらとしては動きをしっかりやったとしても「お金かけたけど効果を出せなかった」と思われてしまう場合もあるでしょう。
また、先方のニーズをちゃんとヒアリングできていないとやって行くうちに「実はそれって広報じゃなくてマーケの強化が必要なのでは?」とか、「広報というよりこれは別次元かも…(自分がやってもキャリアにプラスにならないかも)」などとなることにもなり得ます。
自分にとっても企業にとっても有益な仕事になるよう、しっかりニーズと私だ出せるベネフィットの期待調整できると良いと思っていて、ここは毎度学びがあります。
⑩転職したい時、複業(副業)NGという会社まだ多い
転職活動を久々に行っている中で、エージェントさんに言われた一言。
「副業ですか…可能な企業の方がまだまだマイナーですよ」
選択肢が減ると言われ、驚愕。実際転職活動を進めていくと、副業禁止という企業だけでなく、「申請制だけど実際やってる人はほとんど居ない」という企業もあったり、まだまだマイナーというところをひしと感じました…。
複業続ける前提で転職したいとなった時は気をつけた方が良いポイントだなと感じたところです。
個人的にはメリットがかなりあったなと思います。
個人的には複数社の広報のサポートをしてみて、それぞれの企業の広報の価値観であったり広報への理解度や求めることが非常にまちまちだったのでそのあたりの認識の再確認ができたことも大きかったかなと思っています。
複業をしてみると視野も広がりますし、自分の知見の薄さ、経験の弱さを改めて感じ、もっと頑張らないとと思える場面が多々あります。成長したい人にはおすすめ。
とはいえ、そもそも時間がないという方が無理してやったら倒れるので、その辺りは自分の状況と要相談だと思います。
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