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#29 特技は電話応対です【お題企画】

今年は、noteのお題企画にも挑戦しようと思います。

“転職体験記”、と言えるほどのものではないかもしれませんが、悩んで迷って走り続けたのは事実。

私なりに書いてみようと思います。

今日はそんなお話。



私は今、小学校で特別支援級の介助員をしていますが、その前は9年間ほど保育士をしていました。
(保育士と介助員のダブルワークをしていた期間もあり→過去記事#19)

保育士の前は、3年ほど、某損害保険会社のコールセンターで自動車保険の手続きを取り扱う仕事をしていました。

職場は楽しくて人間関係も良く、何か大きな不満があったかと言えば、無いような気もします。

人間関係に恵まれてるんだから、仕事内容に不満を言うのは贅沢!なんて意識もあったかもしれません。

ただ1つ、日々仕事をしながら引っ掛かり続けていくのは、“顔が見えない相手だからって、なんでこんな言い方をされなきゃいけないんだろう。”
という気持ち。

電話越しにぶつけられるイライラや、心無い言葉、横柄な態度。

社会で働くってこんなもんか、と自分を納得させながらも、応対後に涙をしたり凹んでいる同僚の姿を見て、これでいいのか?なんてモヤモヤした気持ちも湧き上がってきます。

そんな日々の中で次第に、相手が見える仕事がしたい!!と思うようになりました。

良い反応も悪い反応も、全部ストレートに感じられる、もっと一緒に喜んだり悩んだりしながら寄り添えるような...今とはもっと違う、なんかこう、正面からぶつかれる仕事....



そうだ!子どもだ!!

と、なったのです。(笑)

安易ですねぇ。(笑)
書きながら過去の自分にビックリしています。

でも、なんだか、正面からぶつかりたくなりました。

顔が見えないからって、電話越しに心無いことを言われるくらいなら、いっそ真正面から怒られたい!とさえ思えたのです。←ちょっと危ない

とにかく、動き出したくなりました。

そしてすぐに勉強を始めました。

何を?
保育士資格取得のための勉強です。



決意を固めてすぐに転職!とはいかず、私は保育士資格をもっていなかったのです。

ここから独学で学ぶ日々がスタートします。

本屋さんとネットで、保育士試験の参考書と問題集を買い漁り、過去問もたくさん入手しました。

早番の日は、帰宅後に勉強。
遅番の日は、出勤前に勉強。

勉強時間はまちまちで、30分だけだったり、調子よく2時間できたり、机に座っているけど2時間寝てたり。。。

働きながら勉強するって大変。

私が受験した頃は、現在の保育士試験制度の改訂前だったので、試験は年に1回。

1次の筆記試験に合格すると2次の実技に進めます。

筆記は2日間にわたり9科目。合格科目は3年間有効で、3年経過すると、1年目に合格した科目から失効になっていきます。

タイムリミットを決めることなく挑戦する気満々でしたが、合格科目の失効も影響してくるので、タイムリミットは3年!と設定しました。



そして実際、3年目に合格したのです。

本当に、本当に、心の折れそうな日々。

確か、1年目に筆記の半分の科目を合格し、2年目は2科目セットで合格点を取らなければいけない問題のみを落とし、3年目にようやく全科目合格。

2年目には筆記をパスする意気込みでいたので、2年目の春に、実技試験対策のピアノの練習のため、ピアノ教室にも通い始めていました。

私はピアノも初心者。

全く上達しないピアノ!(涙)
しかも、弾くだけでなく弾きながら歌わなければならない!大きな声で!
癖の強すぎる先生と地獄のようなレッスン!

ネタがありすぎます。
私のピアノ奮闘記は別の機会に。(笑)



不慣れなピアノと、筆記試験のタイムリミットへのプレッシャーと闘いながら勉強を続け、3年目にようやく試験の合格と資格取得に到達しました。

日々のモヤモヤから、保育士資格取得に繋がるとは、自分でも驚きでしたが、自分のモヤモヤの中身を知って対処する、その大切さを知りました。

モヤモヤって、モヤモヤのままでも案外日々は過ぎるものです。

でも、モヤモヤのままでは嫌だ!って思う気持ちが少しでもあるなら、私は動き出したい。

動き出して良かったと思います。



実際に保育士として働き始めた時、1つ大きな強みに気付きました。

それは、電話応対が上手いこと。

自分で言っちゃいますが、これはちょっと評判でした。自分で言っちゃいますが。(笑)

やはり、これは間違いなく、3年間働いたコールセンターでの頑張りの賜物です。

私だって、応対後に悔しくて泣いたり、家で凹んだり、悩んだり、色々ありました。

そう、言うならば、モヤモヤの賜物です。

声色や間合いで、相手の表情や気持ちが感じ取れる。伝わってないな、説明の仕方を変えよう、とすぐに分かる。

これは、転職後に私の最大の武器になりました。


仕事内容に疑問を覚えたり、理不尽さを感じたり、職を変えようと決意したり、、、、
“転職”って、その前後には色んなエネルギーがあります。

でも、負のエネルギーさえもいつかは力に変わる。

知らずに自分を鍛えて強さに変えてくれました。

今はそう思えています。

園で仕事中に電話をしている時、その様子を見ていた他の先生に、「話しながらお辞儀してるよー笑」と言われました。

恥ずかしいような、ちょっと嬉しいような。

今でも癖になって残っています。


電話応対が得意です、そう言えます。
そう言える自分を気に入っています。

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