「具体⇔抽象」トレーニング 細谷 功
「具体的な思考」「抽象的な思考」ができれば、「やわらか頭」が手に入るのではないかと思い手にした本。
ところが、具体的な思考、抽象的な思考、の説明にとどまらず、その先に及ぶ、コミュニケーションギャップの構図について話が広がる。
コミュニケーションギャップの根本原因は「私たち一人ひとりの経験や知識、
あるいは思考回路が異なることによって『違うものを見ていることに気づいていない』ことである」
という。つまり、横軸に具体の違い(知識経験の違い)、縦軸に抽象的思考の違いを示した
ピラミッド型の図表をイメージした時、立ち位置が違いすぎると、コミュニケーションが成り立たなくなる。
具体的な例として、凶悪事件が起こった時にSNS上でよく交わされる
A「加害者の人権も認めるべきだ」
B「お前は自分の家族が被害者でも同じことが言えるのか?」
が、上がっていた。
この議論のかみ合わなさは、Aでは抽象度を上げた一般的な話に対し、Bは具体的なレベルの話であり立ち位置が違いすぎるためである。
似たようなコミュニケーションギャップは、日常にあふれている。
具体と抽象と、立ち位置を知り、コミュニケーションギャップを解消していきたい。
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