最近の記事

わたしのふるさとシリーズ 3

わたしのふるさと。 このお題を、先生からいただいたとき。 3秒考えてこう思った。 「私ふるさとなくね?」 家が心休まる場所ではないのか?? と心配してくださった方、ありがとうございます。私の家は最高です。 ふるさとというのは、ふるさとの外に出なければ感じることはできない場所。 私の場合は、ふるさとであろう場所を一度も出たことがない。出る気もあまりない。だから、ふるさとはまだ無い。 と3秒で結論づけたのである。 そんな詭弁を述べても話が進まない。 今は失ってしまっ

    • わたしのふるさとシリーズ 2

      わたしのふるさと わたしのアイス わたしのいのち わたしのため わたしの所為 私は "わたしの"という言葉を使うことが、なんとなく恥ずかしい。 言葉を扱う勉強を最近し始めたが、 言葉一つ一つの色、雰囲気とかイメージを吟味するようになった。 今まで何気なく使っていた言葉たち。 彼らの裏の顔というか、こいつは意外と腹黒かったのね、という新事実を突きつけられているような気分である。 言葉の持つ力に驚く一方で、その言葉を"ポジティブ"にするか"ネガティブ"にするか、言葉を操る

      • わたしのふるさとシリーズ 1

        私は奮起した。 必ずや、邪智暴虐の我が怠惰を除かなければならぬと決意した。私は、"タマゴ1パック200円"が高いのかわからぬ。"洗濯機の使い方"もわからぬ。私は、一人っ子である。ポケモンを全クリし、夏祭りのカブトムシを育ては死なせてきた。けれども私の自意識は、社会の目に人一倍敏感であった。 この春めでたく社会人の仲間入りを果たした私は、研修を終え配属先の部署への本勤務に入った。そこは缶詰を売るいたって普通の営業部であったが、なぜが3年連続で新入社員が辞めているという"いわく

        • キナリ杯 参加中 退屈の国

          退屈の国 むかしむかし、この世の為政者たちは ぼーっと退屈そうにしている者たちに腹を立て、この世の退屈をぜんぶひとつに詰め込んだ。 そして生まれたのが、退屈の国。 退屈の国の国民は、選ばれし退屈者たち。 選ばれし退屈者は、 やることを探したり、 何もしないことに焦ったり、 廊下を走ったり、 赤信号を無視したり、 しないのです。 だって、選ばれし退屈者は知っているの。 今は何かをやるための準備期間。 出番がなかったら?それでもいいのよ。 だって退屈の国には時間が

        わたしのふるさとシリーズ 3