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0920_虫の音

【140字小説】
一人になりたくて公園に来たのに、目も耳も騒々しくて。秋の虫の音がどこからでも私を取り囲む。トンボや蝶が飛び、じっと見ている草むらではバッタが飛んだ。ボーッとしながらも、丁寧に彼らを見ては聴く。私がここにいて、彼らもここに生きている。ただ、それだけの事実が私にはとても騒がしいのだ。

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