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くがつのTsuiTsui日記

9月1日(金)

友人が時々してくれる親友の話を入浴中、ふと思い出す。

彼が文学部だったこと、野球をしていたこと、気遣いができる人だったこと。大学を辞めてしまったこと。
とても難しい試験に合格してほどなくして亡くなられたこと。

私はその人に会ったことはないけれど、彼がみていた景色について、想像し少しの間考えていた。

9月2日(土)

ずっと使っていたお皿や洋服、財布を買い換えてみるととても気分が変わる。愛着を持ってものを使うことは、心地よいのだけれど変化という選択肢を放棄しているということでもある。

思考や気分までずっと昔に執着してしまう。

身の回りの物を変えるということは小さなことのように見えて大きな変化を起こすきっかけになるのかもしれない。

9月3日(日)

アイスランドのシシャモを食べる。
アイスランドのというかたまたまアイスランドを通りがかってるときに獲られただけの?

と書きつつシシャモは世界中を行き来する魚だろうか?とも思う。
今日は調べずに居よう。

9月4日(月)

植物を専門に販売している店に行く。
A4サイズくらいの小さな暗室が目にとまる。
ガラスでできていて鉄で縁取られている。
真四角ではなく屋根のように開くところが斜めになっている。
私の部屋に、ちいさな暗室があったら素敵だと思う。

9月5日(火)

友達のところに遊びにいく。

友人と本屋さんで待ち合わせてお土産にお団子を買う。
アトリエのようなスタジオのような隠れ家のようなところ。

いろんなものが生まれる場所であり、その材料が沢山ある。
いろんな時代の気配がある。
その人は、遠い町でとれる木の実をはちみつに混ぜて売っている人である。
とても栄養があるけれど酸っぱい木の実。
沢山の本や、人形や、作りかけの舞台や、いろんなものに囲まれて沢山話をした。

9月6日(水)

最近、海産物が好きになった。
特に日常的に手に入る鮭をよく食べる。生のお刺身も美味しいし
ご飯と一緒に食べる、塩鮭も絶品だ。どんな時も美味しい。
皮まで食べてしまう。

9月7日(木)

最近、インテリアについて考える。
北欧家具屋さんで買ってきた照明と子供用のテーブルがあまりにも日々、私を癒してくれるからだ。

こんなに滞在時間が長い場所なのにそこに置くものや配置を等閑にしていた。

だから少しずつ、部屋のいろんなものを買い換えている。
無機質なカーテンも変えたい。
この家のカーテンを買ったときは考える余裕がなくてただただ、向かいのビルの人から見えないように、大急ぎで(それでもその時は最善の選択をしたつもり)ネットで購入したけれど、今改めてみるととてもそっけない、色、質感である。縫い目にも愛情がない。縫った人がひと時でも早く終わらせて早く帰りたい、って思ったのかなと感じる縫い目。

9月8日(金)

冷凍のエビシュウマイを食べる。
私は、餃子とか春巻きとかゴマ団子とかジャスミンティーとか飲茶の類が大好きだ。
今日は締め切りが近いのに筆が全然進まないので、手早く調理できるようにそれらを購入した。電子レンジがないのでフライパンでさし水をして蓋をして蒸し焼きにする。
柔らかくておいしい。ご飯と冷凍していたゴーヤと朝ごはんに作ったお吸い物といただく。もはや何料理かわからないけれど頬張る。

9月9日(土)

私はメモをよくする。
忘れぽいのでそれを壁に貼ることも多い。
机の上に置きっ放しにしてしまったり、何かに挟んで忘れていることも多い。
リスは木の実を見つけてきていろんなところに隠す習性があると聞いた。
でも、それを忘れてしまうらしい。
そうやって木の実は芽吹いたりするのだろう。
私のメモもそんな風に芽吹いてくれたらいいのにと思う。

でも本当に時々、書いている事を達成していたり夢がかなっている事がある。

9月10日(日)

子持ちシシャモを食べる。
お昼はお好み焼きを食べた。
でもやっぱりお魚とご飯を食べたとき、私はとても元気になる。
きっと、私は、そういうDNAなのだと思う。

9月11日(月)

薬局で一番安いメンソレータムを買って、いつもポーチに忍ばせている。
緊張したときに嗅ぐ。
すーすーする。

9月12日(火)

反省する。
夜道を歩きながら考える。
いつもは涼しい川べりも蒸し暑く感じる。

9月13日(水)

シシャモを買いに繁華街へ。
高級スーパーでスパイスや鮮魚、牛肉などをみる。
ちいさな八百屋さんで人参一本、玉ねぎ、白ネギ、じゃがいもを買う。
セレクトショップに寄って割引されたビーチサンダルを見る。沢山かごに積んであって20パーセント割引だったけれど元の値段がわからなくてそのまま帰る。明るい緑色のやわらかいビーチサンダル。また今度行った時にも、あるだろうか。

9月14日(木)

雷と雨音で目が覚める。

大人になっても雷の音は怖い。
そして雨の日は小雨でも憂鬱になる。雨音が好きな友人がいるけれど、私はまだそんな情緒ある感性になれない。外出の時にどうしてもバッグや服が濡れる。
天然パーマの髪がくるんとなる。
どこかで蛙は喜んでいるだろうか? でも、子供の時以来アマガエルをみていない。

きっといるはずのアマガエルの歓喜を想像して一日を過ごすことにする。

9月15日(金)

ドーナツを作った。有名な料理家のレシピを見ながら。
小麦粉の量を半分にして茹でたさつまいもを入れる。
冷蔵庫で三時間寝かせて型で抜くと書かれていたので、そうしてみたが水分が多くてちっともまとまる様子がない。小麦粉を足すがとろとろとしている。

結局スプーンを二つ使って熱した油の中に落として丸いドーナツにする。
いろんな形になる。魂のようなしっぽがつく。
お菓子というのは、食べているときよりも作っている時が楽しくて嬉しい。
ほくほくのさつまいもドーナツが山盛りできる。
甘さ控えめ、不揃いのほくほくのドーナツ。

また、きっと作ってしまう、オリジナルのドーナツ。

9月16日(土)

別れも出会いも、何もかもが、何が正しいのかわからない。
選択するということに疲れてしまう。

9月17日(日)

日曜日に歯が痛くなる。


9月18日(月)

深海の生き物を調べていると、チョウチンアンコウやクラゲなど自ら発光している生き物の存在を知る。
深海だから皆、光を必要としない生き物として進化を遂げていると思っていた。不思議だ。


9月19日(火)

最近、以前よりお化粧をするようになった。
昔は眉を描いてマスカラを時々するだけでファンデーションは使ったことがなかった。最近アイラインも引くようになった。

でも、昔から敏感肌だったせいで、皮膚に不必要なものをのせるのが怖くて化粧水や乳液などは、今でも塗ったことがない。

最近目の下のクマが気になるようになって化粧品売り場でいろいろ試してクマの周辺だけクリーム状のものを塗っている。おそらくBBクリームだろうと思っていたらクリームファンデーションだった。そんなものがあるのか、と思った。

化粧品は種類が沢山ある。


9月20日(水)

マスタード色のカーテンが欲しい。

私は好きな色と嫌いな色がある。
水色と薄い桃色の組み合わせも好きだし、青みが強い紫も好きだ。
少しくすんだ黄色も。
多くの人にとって程度の差こそあれ色の好みはあると思う。

人が色を好きになるプロセスが知りたい。
もうみんな忘れてしまったのかもしれないし、自分でもわからないかもしれない。文化的な背景の他に色の波長が及ぼす人体への影響みたいなのもあるのだろうか。

9月21日(木)

考え中。

9月22日(金)

攻撃は最大の防御と思う。
人生の選択について考えたときにそう思うけれど、一歩踏み出すことはとても勇気がいる。一歩踏み出すには体力も知恵も希望も必要だ。

9月23日(土)

人生での選択が正しかったかどうかは、その人生を終えたときでもわからないような気がする。だけどよりよく生きるために人は選択しようとするし毎日のようにいろんなことを選ばなければならない、それがどうしても重荷に感じる。

9月24日(日)

美味しいものを食べて沢山寝て温かいお風呂に入ると幸せだ。
でも、どんな時でもそのように感じられるわけではないことも知っている。
今日、美味しいと感じられたり、ぐっすり眠れたり、お風呂を心地よく思える状態であることを享受しよう。

9月25日(月)

どようあたりから歯が痛い。歯医者さんに朝一番に電話するも、営業時間内におかけくださいとのアナウンス。夕方かけても同じだった。
結局、痛み止めを飲む。

9月26日(火)

仕事の息抜きに海沿いのショッピングモールへ。
平日の真昼間、人影もまばらで長閑である。

観覧車がゆっくりと回る。クレープ屋さん、子供用の遊具が並ぶ。
海を窓越しに除く。どこからか風が吹く。遠くに大きな船が見える、ゆっくりと動いている。薄い空、自由に雲が浮かんでいる。

雑貨屋さんでピンクとミントブルーの丼をみつけ購入した。
私に子供がいたら子供に着せたいような配色だ。

9月27日(水)

久しぶりにガムを買う。キシリトールのガム。

9月28日(木)

冷蔵庫に自分の写真を張っている。
美味しいサラダを食べて満面の笑みの自分。
冷蔵庫を開けるたびに嬉しそうな自分を見て、ほっとする。

9月29日(金)

東京の人とのzoomミーティングでついつい博多弁がでる。
敬語を使っているつもりが少し打ち解けてきたらつい…
「~しとったっちゃん」など…


9月30日(土)

人はどういうときに嘘をつくのだろうか。
私は最近、嘘をついただろうか。
思い出せない。
どこかのお店を歩いていて、カード加入の勧誘を受けたので
「もう、もってます」と言ったり。
自分には嘘ばっかりついていてもうわからなくなってる気がする。

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