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与太話

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他愛もない話
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2022年11月の記事一覧

Tarou……。

 タロー7歳ゴールデンレトリバー雄。また肥満細胞腫が見つかったので切除手術を受ける。今朝動物病院にタローを送り届けて職場に来たものの何も手につかない。でも腹は減ったのでカップ焼きそばを食べた。一平ちゃんの明太子味だ。タローは手術にそなえて朝ごはん抜きだったのだが、「おかしいな~ごはんくれないな~」という顔をしながらも出発直前までおとなしくソファーに収まっていた。あんなに食い意地がはっているのに。な

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昔の出会い

今年の3月ごろだったか。マッサージ屋の店員と顔馴染みになって、その人が配偶者の転勤に伴い退社するというので「今までありがとうございました」というメッセージカードを渡した話をnoteに書いた。したところ、今月に入って彼女から手紙が届いた。再就職するまではあまり人と連絡を取らないようにしていたこと、新しい土地でもマッサージの仕事を見つけたこと(本当にマッサージが上手い人だったのでよかったと思う)、イ

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ダメな日の後書き日記

無気力でずっと寝ていた。帰宅した夫に今日は何してたの?と訊かれ、寝ていたとだけ答えるのがなんか悔しかったので「基本的にはまぁ布団の中に居たわけだが、うつ伏せのまま過ごしているとやがて体に熱がこもり不快になってくるのでそうなったら仰向けになり、または左右いずれかの横向きにもなり……」と無理矢理かさ増しして伝えたところ「寝返りを大仕事ととらえているのは君か赤児ぐらいだろ」と呆れられた。私が大仕事だと

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日曜日の幻想



上記の夢に補足すると、舞台は氷山に囲まれた寒い海と森林であった。また、海中に漂う黒髪の女の子の死体(目が皿のように大きい)がこっちを見てきてじわじわと墨汁のように拡散していく場面などもあった。たぶん、朝見たアニメで女の子が河童に溺れさせられるシーンがあってそれが頭に残ってたんだと思う。昔はずいぶん幻想的でおもしろい夢を見たものだが、歳をとるとありふれた日常生活のワンシーンをなぞるようなさほど

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ずるずるべったり

 通勤時に車で通る交差点では、選挙前に政治演説をしている人たちがいる。田舎の街と街をつなぐ中継地のような場所であり付近に心ひかれるような施設もなく、交通量はそこそこ多いものの歩行者はほとんどいない。みんながただ通り過ぎるだけの場所だ。そんなところで演説をして効果があがるのだろうか。渋滞で信号待ちの車列がちょっとずつしか進まないような時間帯であればドライバーの耳に多少届くかもしれないが。土曜の朝、動

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寝たきりの人も月蝕を見ていた

 2022年11月8日は皆既月蝕だった。それで昼間は月蝕だ月蝕だと騒いでいたのだが、いざ月蝕の時刻が近づくと興味が失せて部屋でバナナシェイクとかを飲んでいた。私はそういう人間だ。ちなみにドラマ『相棒』新シーズンも、亀山が復帰するだの私が忘れていたらみなさん教えてくださいねだの騒いでおきながら第1話開始20分で飽きてもう観ていない。メンタルの調子が悪くてほぼ寝たきりで生活する人が書き込むネット掲示板

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自他の境界が

ウチでやった下鼻甲介手術が不満なら顧問弁護士を通して話をしてこい!こっちは画像診断でちゃんと問題ないと確認してるんだ!と医師に怒られた気持ちになって凹んでいたが、よくよく考えたらこれは自分の体験ではなくさっき5ch慢性鼻炎スレで見た他人の体験談であった。
いつも散歩に行く公園ではこのところ落葉がおびただしく、飼い犬は落ち葉の積もったところで転げ回るのを楽しみにしている。昼間に公園の入り口を通り

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特殊な精神状態

自死してしまった芸能人がわずか数ヶ月前にバラエティ番組に出演しお笑い芸人のネタを見て笑い転げる画像を見てなんとも言えない気持ちになった、という誰かの投稿に対し「ザコシのネタは正常な時に見てもなんとも思わないけど、鬱とかで精神が病んでる時に見るとめちゃくちゃおもしろく感じるからつまりそういうことだ」という返信がついていてなんてことを言うんだと思った。私はザコシが好きなのだが、いったんネタを見始めて

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例文の妙

今受けているペン習字講座の課題文はどことなく気品がある。入道雲の形が綿菓子に見えるとか、庭にいると鈴虫の音が聞こえるとか、和服を着てオペラを聴きに行くとか。ずっと前に市販の美文字練習帳を買ってきたら例文が「孫を抱くのを楽しみにしています」「就活の次は婚活だ」とか、価値観があまりにも合わなくて書き写しがストレスだったので字を練習するにあたって課題文の内容は重要だと思う。11月の課題文が郵送されてき

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すごい羊羹

 数年前はネット掲示板に投稿されたSF色の強いSS(ショートショート)を読み漁っていました。匿名掲示板であっても話がおもしろいと自然と見に来る人が増えるし、「前に投稿されてたこういう話がおもしろくて覚えてるんだけどもしかしてあれも君が書いたのか?文体が似ている気がする」「そうだよ、読んでくれてありがとう」みたいなやりとりも微笑ましくて好きでした。いまは匿名掲示板に自作の小説などを投下する人は少なく

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