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図書館で借りた本の記録

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2021年8月の記事一覧

くだらなさの良さ

土屋賢二は1990年代〜2000年代ごろに週刊文春に滑稽なエッセイを連載していた人で、当時お茶の水女子大学の教授として哲学を教えていたことでも知られる。彼のエッセイは持って回ったようなとぼけた語り口、威張ってると見せかけて結局は自分の足りなさを自嘲してみせるような文章を持ち味としていて、個人的には町田康のエッセイと共通する部分があると思う。

著者紹介のところから既にふざけている。
エッセイ本文は

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仏像の背中

仏教のことを調べようと思っていたのに気がついたらGANTZという漫画の仏像編を読み耽っていた、みたいなことがあった。正確には「あばれんぼう星人・おこりんぼう星人編」だ。GANTZのなかで最高に盛り上がるところだと思うのだが、ここで満足してしまいそれ以降の話はなんとなく追うのをやめてしまった。味方側のキャラクターが立っているのと(個人的にチンピラとラッパーの2人組が好き)、慈悲深いイメージのある仏像

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