映画「君たちはどう生きるか」ひとくち感想メモ
宮崎駿の映画「君たちはどう生きるか」を観た感想を、ipadに向かって、心に浮かんだり消えたりすることを、とりとめもなく書きつけたものです。
1回しか観ていないので記憶が正確でないこともあるかもしれませんがあしからず。
○「君たちはどう生きるか」映画館の席を予約した。月曜日は割引デーだしね。自分のイメージだとさんざん飛行機を描いていたところから鳥を描いたことに深い意味があるような気がして。(ふわっとした憶測だけど
○観たあとに、子どもと話していたのは、映画の時間が3〜4時間あればもっと掘り下げられたんじゃないかなということ。本当はそれくらい時間が必要なテーマではないかということ。それを2時間程度に濃縮したのであればセリフにない描写から読み取るしかないのかなとも思う。
○これといったキャッチコピーが無いのがコピーとなった映画だろう。
○素晴らしいアニメーターが集結してこの映画ができたんだろうな。
◯見終わった後は、もの足りないというか、あと1時間くらいつづいてほしい、くらいの気持ちであった。エンドロールを見ながら名残惜しい気持ちがあふれてきた。
◯音響がよくできていた。 洞窟?などでの会話の反響音など。
◯不思議な青鷺の中身はおっさん。
ラピュタで言うところのドーラ的存在かな。
というか声優が菅田将暉ということに驚き。
◯水、森、空、全て網羅されていた。地上から下の異世界に入っていくんだけども、そこが海であった。宮崎駿の映画によくある地上から地下に行って、再び地上に戻ってくるという構成。
○この映画は宮崎駿の夢の話。ファンタジーである。
◯主人公は少年。おそらく宮崎駿の少年時代を投影したのだろう。
眞人が「君たちはどう生きるか」の書籍に出会った場面なんかそうだと思う。
◯眞人が寝巻きから普段着に着替えるシーンなんかは、服の皺の感じ、服がなめらかに動く感じ、どれもよくできている。こういうなんでもない、普通だったらサッと流してしまうような日常のシーンを丁寧に描くところが好きかも。
○汚いものをきちんと描く。
インコの鳥の糞が登場人物の肩にぼたぼた落ちるところとか。
○眞人がナイフを研いで竹で弓矢を作るシーンも動きが滑らかで手元を丁寧に映像化している。こというところに駿イズムを感じる。
○異世界にいた大叔父はナウシカでいうところの大ババ様かな。
衣装が同じような感じだった。
○大叔父がこだわって守っていた積み木は「創作」の比喩として描かれたのではないか。とすると、大叔父は亡き盟友である高畑勲を投影しているとも取れるし、高畑勲が居ない世界で創作を続けている今の自分を投影しているとも取れる。
○創作したファンタジーの世界で平和の大切さを唱えても、現実世界は変わらない。世界は相変わらず悪意に満ちあふれている。そんなことを描いたのではないか、とふと思った。
◯エンドロールで声優を担当した俳優はクレジットされていたけど、誰が何役をしたかはクレジットされていない
あと、宮崎駿が宮﨑駿とクレジットされていた。改名したのか。
◯劇伴は極力抑えていたように感じる。場面場面が心理的に印象に残るように仕掛けたのかも。久石譲のピアノのサウンドトラック良かったな。
○宮崎駿は「世界は美しい」ということと「世界は生きるに値する」ということを子ども達に伝えたたいのだと思う。または親に伝えることで子どもにもその思いは伝わるというかね。
○今回は飛行機が出て来なかったね。
一つ言うとすれば眞人の父が工場を経営し、戦闘機のキャノピーの製造に携わっていたということくらい。
○映画の細部まで全て分からなくても「何か」が残ればそれでいいのだと思う。
伏線回収も嫌いではないが、見てる自分の解像度を上げることが目的ではない。
全て分かってしまった途端、面白く無くなることもある。
○つまりはエンディング曲である米津玄師の『地球儀』の歌詞が映画の世界観をうまくまとめて言葉にしてくれていた。
○「わたしはこのように生きてきた」。では「君たちはどう生きるか」という視聴者に問いを投げかけてエンディング。だから、映画全体に過去作のエッセンスをたっぷり凝縮したのも納得できる。
○宮崎駿と鈴木敏夫の半生を凝縮した映画でもある、というのもそうなんだろう。
米津玄師の「地球儀」はこちら↓
「地球儀」のやさしくてオーガニックな音色はこのピアノが作り出していた。
米津玄師と菅田将暉の対談。2人は仕事上の仲間でもあり、よき友達でもあるんだな。
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