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シンセについてきいてみよう その5~サンプラー編~

佐々木:はい、では続きましてサンプラーについて説明します!

南:はい、、あの、、佐々木さん、、、あの、本当に申し訳ないのですが、これいつまで続くのですか?あ、いや楽しくないわけじゃないんですよ、、、

佐々木:あ、いや、、あの、、ここからが本当に楽しくなってくるところなんですよ!
ここから現代の音楽がどうなっているのかとか、、そういう事がどんどん、、、

南:あ、そうですかぁ。。頑張ります。

佐々木:(こ、これはまずい、、、!)
よし!気をとりなおして今日のサンプラーの話に行きます!
ここ、シンセの世界でかなり重要なポイントです!

南:なるほど〜まず質問なのですが、サンプラーって一体なんなんですか?

佐々木:まず最初にどれがサンプラーなのか、ここが謎ですよね!
サンプラーの一般的なイメージは多分、AKAIから出ているMPCシリーズですね。

南:MPC、、、

佐々木:あのなんかゴムのパッド見たいのがあって、すごい体がでかいヒップホップの黒人がちっちゃいパッドを叩いているやつ、、見た事ない?

南:んーどうかな。

佐々木:そうか、、、今度機会があれば見せてあげる、なんか面白いから笑

南:はいw

佐々木:とりあえず、サンプラーを簡単に説明すると、何かの音をデジタル録音をして、それをパッドとか鍵盤で鳴らせる楽器の事です。

南:あれ、それって、、、

佐々木:はい、南さん!勘が鋭い!

南:いや、まだ何も言っていない。

佐々木:そうなんです。これって、PCMシンセサイザーと同じです。

南:え?、あれ?じゃサンプラーって何?笑

佐々木:はい、そうですね汗
もうちょっと詳しく言えば、そもそもサンプラーって実は結構古い電子楽器で、ご先祖は60年代くらいかな、に発売された、ちょっと奇妙な楽器メロトロンというものがありまして。多分聴いたことがありますよ。

南:目がトロン

佐々木:はい、寝ないでくださいね。
これはビートルズのストロベリーフィールズ フォーエバーという曲で使われて有名です。

南:あーあの音ですねえ。。。トロンとした音の、、

佐々木:はいはいw
これはストリングスとかフルートとかの音をアナログな磁気テープに録音して、鍵盤を押すとその音が再生するという、、アナログサンプラーだったわけです。すごい発明感のある楽器ですよね。

南:なんかアナログなハイテク

佐々木:これがある意味でPCMシンセサイザーのご先祖とも言えます。
メーカーが音源を用意してそれを押せば鳴るという意味で。

南:なるほどなるほど

佐々木:そしてその後、録音部分がデジタル化された時にPCMシンセサイザーが出てきた、、というわけです。

サンプラーというのはその同じ技術を使って、簡単に言えばその録音する部分が自分で出来ちゃうようにしたものがサンプラーです。PCMはメーカーが録音した波形が大量に最初から乗っているけど、サンプラーは基本的には自分でまず録音しないと何も音は出ない。
なので自分でマイクとか他のシンセサイザーとか、ターンテーブルとかラジオとかを繋いでサンプリングしなくてはいけないんですよね。

南:あーなるほど〜!

佐々木:ただ最近のサンプラーは最初から大量のサンプルが搭載されていて、自分で何もしなくても、ドラムの音とかピアノの音とかベースの音とかが最初から入っていたりします。。。。あれ?

南:あれ、、、?

佐々木:気づきましたか?、、そうなるともうPCMシンセとそんなに変わりないじゃないか?と思いません?

南:あ、、、そうですよね、、、え?笑

佐々木:そういう事です。昔はメモリがすごい少なかったので、サンプラーに大量の音源を乗せることは不可能だったのですが、今や、DAW中心になっきたので、メモリがほぼ無限になってきた。そうなるともはや、PCMシンセの意味もなくなってきます。

南:まさかのPCMシンセの没落ですか!?あの便利で私にも優しいPCMシンセちゃんが!!!

佐々木:そういうことになりますね、、、、。さようならPCMシンセサイザー、、

南:でもPCMシンセのストリングスとか、ブラスとか、自分でサンプリングできないものはどうなるのですか?

佐々木:はい、そこで登場するのが、プレイバックサンプラーと言われる類のものです。はい、言って見てください。

南:プレイバックサンプラー、、、

佐々木:はい、覚えましたねw
有名なのがNative instrumentsと言うメーカーが出している、ソフトウェアサンプラーのKONTAKTですね。

南:あー制作の時よく使ってますよね!

佐々木:はい、これが現代のPCMシンセとも言えます。
この中に大量の楽器のサンプルが入っていまして、それを鍵盤で演奏することで、本当にリアルな楽器の音が出せるようになります。
しかもメモリ(ストレージ)は無限に増やしていけるので、音源をどんどん追加していく事ができます。

南:ホォー!!

佐々木:なので、現代ではこのプレイバックサンプラー向けの音源(録音データ)が大量に世界中から発売されていて、幾らでもどんな音でも扱えるようになってきてしまいました。しかもハードウェアシンセのように実態のあるものを作らなくてもいいので、録音さえしてしまえば後は販売するだけ、と言う手軽さがあるので、素人の人でさえ、プレイバックサンプラー用のデータを売り出したり共有できるようになりました。

南:もう使えない音はない、、、

佐々木:そう言う事ですね、、、なんかでもこの状況って何かに似ていますよね。

南:この状況?

佐々木:最近よく話題になるのが、これってまるで課金ゲーじゃない?って言う。

南:あーそうですねぇ、、、

佐々木:もうお金があれば最高級の楽器をサンプリングした音源を幾らでも買えて、それでなんかピロピロ〜って鳴らせばなんかかっこいいんじゃんみたいな、、

南:幾らでもサンプルにつぎ込んでしまえる、、、、

佐々木:そうなんですよね、、、、しかも最近はサンプルのサブスクと言うものが始まりまして、これもなんと言うか、複雑な気持ちになる、、と言う。

南:そんなものまであるんですか!?今は定額で無限のサンプルが手に入る時代、、、!

佐々木:そんなこんなでサンプラーの現代的な形としてプレイバックサンプラーとそのデータが大量に出回っている、、と言う話でした。

南:あぁーなるほど理解しました!はい!今日もありがとうございました!

佐々木:いえ、ここで話が終わるわけではないのがサンプラーです。

南:なんだと!!!!

佐々木:サンプラーの登場というのは実はもっと大変な、世にも恐ろしい、音楽の世界に多大なる影響を及ぼしてしまった、しかし素晴らしい偉大な功績を残したとも言える、、、

南:なんですとー!!!!!


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