木原浩一プロからDMをもらって計算
1.木原プロからDM
こんにちは、アンモナイトです。
3月9日(火)の午前中、3月末締め切りの論文がなかなか進まないなー、と一休みしながらTwitterをみていました(あくまで休憩で、さぼっていたわけではありません!)。
すると、メッセージ(DM)のところにDMが来ているというマークが出るではありませんか。ここは、めったにサインが出ないのに。
日本プロ麻雀協会の木原浩一プロからでした。
木原プロといえば、協会の中でかなりの実力派。ふだんからブログやYoutubeをみて勉強させてもらっていますが、面識はありません。
あれ、これってだれかと間違えて私に送ってきたのかな?とドキッとしました。
が、2分くらいして表示された
をみて、あっそういうことかと納得しました。
おそらく先週末にアップした拙稿
をご覧になってDMされたのかな、と。
2.依頼の中身
結局、DM全体を示すと、
ということでした。
Mリーグ3月4日第2試合で、近藤誠一プロがバイマン一発ツモという印象的な和了りで大逆転をとげました。その試合についてでした。
https://abema.tv/video/episode/444-7_s30_p424
近藤 プロの倍満ツモは Twitter で知っていましたが、試合自体は見ていませんでした。安易に引き受けて計算できないと困るので、 上の動画を見て、どういう場面の話なのかを確認して(この場面ですね)
からお引き受けする返事をお出ししました。
3.作業
まず枚数を確認しました。
リーチ時点で近藤プロの視点から82枚の 未知の牌があります。
おっとここで、このnoteを書くために改めて確認すると枚数が1枚が違っているのを見つけて、計算し直しました( ;∀;)
(木原プロ、お手数をおかけして申し訳ないです)
4.考え方
話を問題の局面に戻します。
以下ではポン・チー・カン、自分→他家あるいは他家→自分の放銃、他家のツモ和了、途中流局がないという仮定を置いています。
82枚の 未知の牌のうち4m3枚と7m3枚が和了牌となります。 この6枚が他家の手牌と山(王牌含む)の82枚のどこかにあります。この6枚を一発でツモる確率はリーチ時点で6/82となります。今回はたまたま、4mと7mの残り枚数は同じなので、それぞれ3/82です。言うまでもなく7mの方だと イーペーコーがつきます。なので、一発ツモのときに7mだと裏ドラ1枚でもバイマンになりますね(メンタンピン一発ツモイーペーコー赤1裏1)。
5.7m一発ツモで裏ドラ2枚の確率
例として、7m一発ツモで裏ドラ2枚の確率の計算を説明しましょう。
一発ツモの確率は、教科書風に表せば次のような問題に置き換えることができます。
近藤プロが赤い玉が3個、青い玉が3個、白い玉が76個入った箱に手を入れて、中身を見ないで1個取り出すとします。それが赤または青の玉である確率が一発ツモの確率です。
7m一発ツモの確率は、上述のように3/82です。
ただそれだけではバイマンにならないので、赤あるいは青の玉を取り出したとしたら、次に裏ドラの抽選を受けなくてはなりません。ここで赤い玉(=4m)を取り出したとしましょう。
4mだと、イーペーコーがつかないのではバイマンになるためには、裏ドラが2枚乗らなければなりません。4m和了時に裏2になるようなドラ表示牌は、近藤プロの手牌に2枚ある牌(88p 5566m)のマイナス1の牌(7p45m)です。
4m和了時の裏ドラ2の抽選は、4mを引いて81枚になった未知牌から7p45mの合計6枚を引く抽選となります。これは、金色の当たりの玉が6個入った81個の玉から1個取る抽選に置き換えられます。
まとめると、こんなイメージです。
4m一発ツモかつ裏2の確率
=1つ目の壺から赤玉をとる確率×2つ目の壺から金色玉をとる確率
= 4m一発ツモ確率0.03659×(4m和了時)裏ドラ2の条件付き確率0.07407
=0.00271
となります。
このような計算をほかのケースについても計算して数字を積み上げていきます。
6.一発ツモでない和了確率
一発ツモでない和了確率については、一発を含む確率から一発ツモの確率を引いた数値に、裏ドラ2の条件付き確率をかけて求めます。この場合、上記の仮定の下では、8回のツモがあることになります。これは、
1つ目の壺から8個玉をとっていって、赤玉(4m)よりも先に青玉(7m)をつかんで、2つ目の壺から1個玉をとってそれが紫色の確率ということになります。
7.まとめ
以上をまとめてこうしてできたのが、下の表です。
和了確率の部分だけ抜き出すと
です。これらの数字の解釈は木原プロのYoutube動画にお任せしたいと思います。
8.おわりに
以上の記事は、木原プロのYoutube動画を見る前に書いています。私のつたない計算が木原プロの動画にお役に立てれば幸いです。
ここでは、計算の説明だけにとどめました。麻雀として説明は木原プロにお任せしたいと思います。
それでは、木原プロ、動画を楽しみにしています。
2021.3.19追記
木原プロの動画が公開されました。同じ局面を見ていても、さすがにプロは視点が違うと感じました。
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