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麻雀推し:黒沢咲著『渚のリーチ!』


#全力で推したいゲーム

推しゲー特集というなので、麻雀を推します。

麻雀とは、不完全情報ゲームで・・・という難しいことばは抜きにして、オンライン麻雀の実際の画面をみてみましょう。

これは、最近私が打った時のスタート画面です。

こっちは、別なときのスタート画面です。


以上から分かるように、麻雀は毎回毎回、ガラガラ混ぜた牌がくるので、スタートの手(配牌という)が違います。

ちょうど、人間が金持ちの家に生まれるか貧乏な家に生まれるか、スタt-と地点が違うように。

そして、そのあとで持ってくる牌(ツモという)も違います。

宝くじに当たるか、人に騙されてひどい目に合うか、ここも人生と同じです。

このように、麻雀は運の要素があり、そこが麻雀の不条理なところでもあり、面白い所でもあります。

そこが、毎回同じ状態からスタートする将棋やチェスなどの盤上ゲームとの違いです。

この麻雀のおもしろさ、奥の深さ、そして不条理さを、伝える画期的な本が最近出版されました。


『渚のリーチ!』(河出書房新社)です。

著者は、Mリーグ(麻雀のプロリーグのひとつ)・チーム雷電で活躍している黒沢咲プロです。


下の私のnoteにくわしい紹介があります。

上の記事は麻雀ルールを知っている前提で書きましたが、本書は麻雀のルールを知らない人でもわかるように書かれています。

例えば、第1章の最初のページはこう記されています。

麻雀のルールはポーカーに似ている。最初に13枚の配牌が与えられて山(伏せて2段に積まれている牌)から1枚を引き、かわりに不要な牌を河(捨て牌を並べる場所)に1枚切りながら、役を作っていく。ポーカーは5枚のカードで勝負するけれど、麻雀の和了り形は14牌。枚数が多い分、役のレパートリーはポーカーより多い。

(『渚のリーチ!』7ページ)


本書は、黒沢プロの青春麻雀小説でもあります。

エピローグには、麻雀への思いがこう記されています。

麻雀は人生と同じ。最短の道が必ずしも正解とは限らないし、目に見えるものだけが全てじゃない。・・・人間はどんな時だって失敗していいのだ。失敗した時こそチャンスが訪れるということもあれば、どん底の経験が成長へと導いてくれることもある。麻雀は私にそう教えてくれた。

同書199ページ

麻雀を知らない人もぜひ『渚のリーチ!』を読んでみてください!

『渚のリーチ!』で麻雀に興味を持ってくれる人が1人でも増えるといいな。


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