高齢の親の移動手段を考えたい

高齢者運転のニュースがしょっちゅう流れているのを見ながら、その都度実家の両親に思いを馳せてしまう。

もともと私の父は不注意運転しがちな人だったけれど、最近それがもっとひどくなっていた。車のボディには傷や凹みが多数。この前も父の運転で私が後部座席に乗っていたら、右折先にあるお店の路肩のブロックにこすってたし、危険極まりない運転。怖かった。

だけど、頭ごなしに怒っても仕方がない。田舎なのでどこにいくにも足が必要なのだ。街なかのマンション住まいならいざしらず、実家は地図上ではわりと市内中心部に位置しているのだけど、低い山間部で山沿いの急な坂道を登った先に家が建っている団地地帯。若い頃ならまだしも、高齢者には坂道が厳しいし、お金のある高齢者はみな山を下りてマンション住まいだそうだ。

母はいつも「山を降りたい」と口にするけれど、そう簡単に引っ越すこともできず、私の家に来ては「ここは平たくてなんでも徒歩圏内にあっていいね」と羨む。そのくらい実家の山道はキツいし、車がないと不便極まりない。

実家には弟たちが2人もいてそれぞれ車所有しているけど、両親がでかけたいときには不在だし、生活時間がまったく合わないため役に立たない。ましてや、娘の私もいつも足になってあげることも難しい。そういう事情を考えると、両親ともに用事や買い物、通院の頻度を考えるとどんだけ危険と感じても本人は免許返納なんて考えられないし、家族としても強く勧められないなと思う気持ちと、父の運転からしたらいつ大きな事故を起こすかわからないため、なんとか運転しないでもいい方法がないか考えている。

これから高齢者が人口の4割になる時代がまもなくやってくる。私だってあと10年もしたら立派な高齢者の仲間入り。私も年齢とともに不注意が増えているのを実感するし、ブレーキとアクセル踏み間違いをやりかけたことがあるので、加齢による認知機能の低下は他人事ではない。

運転できないと行動範囲が狭まるのは必至。実際、私自身も認知機能低下を自覚しているのであまり運転したくない→でかけたくない、になっているので、運転できなくなったら、バス停や駅が遠いというだけででかけたくなくなる高齢者の気持ちがよーーーくわかる。

なんかいい方法ないのかなと調べてみると、既にタクシーの定期券のようなものとか、週数回の定期送迎とか行っているタクシー会社が存在することを発見。いいサービスだなぁ。

とはいえ、タクシーは基本的に高いので、もっとこうサブスクとか携帯の定額サービスみたいにして、絶妙な料金設定にしてくれたらぜひとも高齢の親に勧めたいと思うのだけど、地元のタクシー会社考えてくれないかな?

車を所有して保険や税金、ガソリン代の年間費用と、外出頻度を比較計算したら、意外とサブスク方式にしたほうが安いと感じるかもしれないよね。

田舎の交通事情、親のためにも自分のためにも、ほんと、どうにかしたい。自動車メーカーからはよく思われないかもしれないけど、どう考えたって高齢者はもう車買えないし、買っても運転できなくなる。引きこもる高齢者になるよりも、移動手段を確保してお金を使って経済を回すようにしたほうが建設的だと思うんだよなぁ。



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