妊娠中の腰痛と臀部の痛み 解剖と治療

妊娠中はつわりやお腹の張りなど身体に様々な変化が起こります。
それに加えて腰痛や足のむくみなどを感じる方もいらっしゃいます。
今回は妊娠によっての身体の変化と妊娠中に多い腰痛が起こりやすいのかについて説明していきます。

妊娠中の変化についてお話しする前に、通常どのように身体が腰痛などの不具合が出ないようにしているかについて説明します。
身体を横からみた際に、仙骨(S3)・腹部(L3)・背中(Th7)の頂点を結ぶと三角形ができます。例えば猫背になってしまった場合、背中の頂点の位置が後方に移動するため腹部(L3)の位置を前方に移動させることでバランスを保とうとします。このように筋肉をうまく使い、三角形の位置関係が破綻しないようにバランスをとることで、痛みなどの症状が出ないようにしています。

これが妊娠中になるとどのような変化になるのかについてです。お腹が大きくなる妊娠中期〜後期では腹部(L3)の位置が前方に移動するため、背中(Th7)・仙骨(S3)の位置を後方に移動させることで、全体的なバランスを保ちます。しかし、後方に移動する仙骨・背中のどちらかに位置異常が起きると、腰痛や足のむくみなど様々な症状を引き起こします。
特に多い仙骨の位置異常について詳しく説明していきます。

仙骨はうなずき・起き上がりという動きができます。仙骨の上部が前方に倒れることを「うなずき」・仙骨の上部が後方に倒れる動作を「起き上がり」と言います。姿勢を正すときに「仙骨を立たせる」「骨盤を起こす」などの言葉を聞いた事がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?このどちらも仙骨のうなずき運動のことを指しています。

妊娠中の身体は、腹部が大きくなる影響で仙骨のうなずき運動が起こります。しかし、日常生活の姿勢の影響でどちらかに仙骨が回旋していたり、起き上がり(仙骨の上部が後方に移動する)運動をしてしまうと、腰の筋肉や腰から出ている神経が障害され、痛みを起こします。

妊娠中で腰痛を抱えている方に特に多いのが仙骨の回旋です。仙骨の回旋自体は珍しいものではなく、左右差のあるスポーツ(ゴルフや野球など)では多くみられます。反対側への回旋もできるのであれば痛みなどは起きませんが、症状のある方ほど回旋制限が強くある印象です。

妊娠中の腰痛や仙骨の痛みは骨盤・腰椎・股関節の位置関係を検査し、関節の隙間が狭くなっていることで起きている症状なのか、逆に隙間が広すぎることによって起きている症状なのかを判断します。
妊娠中の身体でも症状が起きていおる原因は必ず一人一人違うため、どこよりも細かく検査していきます。
妊娠前・妊娠中・産後の身体のことでお悩みの方はご相談ください。

さいたま市を中心に出張施術を行なっています。
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代表 石田 拓弥

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