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はじまり5 2006年の出来事 意識の目覚め・変化


その日は本屋に行く前に、神社へ行きました。 

向かった理由は、……なんでだろう・・・
   
考える気力もよくよく乏しくなってたのかもしれません。 

のんびりと境内を歩いているなかで、
ぼんやりと脳内にひとつの文字が現れていました。 

〃シ…バー……バー……〃 

はっきりしない、
脳内に浮かぶ文字。 

その意味を解せないまま
神社を後にした私は
気の向くままに、
目的もなく本屋へと向かいました。 

とある書店へ着いた私は、店頭に並ぶ最新の本を時折手にとりながら
ぷらぷらしていました。
 
するとおもむろに、
大学生風の女の子に声を掛けられました。 

「芸能人のエッセイって何処にあるんですか?」 

大学生風の女の子に そう聞かれた私は、
芸能人のエッセイが並ぶ本棚まで案内しました。

案内を終え、
先程まで居た場所に戻ろうと歩きかけた時 

「ありがとうございます。
これをぜひ読んでください。」

先程私が案内した 大学生風の女の子に呼び止められ、
一冊の本を手渡されました。 


その時の本の題名は 

〃2012年 アセンション〇〇〃 
とかだったと思います。 

『???』


女の子の行動を不思議に思ったものの、 
私はたいして気にもせず、その本をパラパラと捲って軽く読んでみました。 

この本を渡し、
なにをこの子は伝えたいのだろう……と、
その意図を汲み取ろうとしました。 

少しの間パラパラとページを捲り
箇所箇所に目を通しながら、私の視線はある一点で留まりました。

やがて私のなかで、小さな驚きが発生しました。 

その本の一部箇所に、 
1ヶ月程前から突如沸き起こり、私を困惑させてきた『声』の内容と似た文章が…そこにありました。


たった1ページだけだったけれども、そこに確かに書かれてあったのです。

微妙な混乱を感じた私は、
女の子を視線で探しました。

けれども何処へ行ったのか…大学生風の女の子は
もう見つけることはできませんでした。

諦めて本を元の場所に戻そうと本棚を探し始めた私は、
今度は 2人組の若い女の子に声を掛けられました。 


「あの、わたし、わたし、どうしたらいいのでしょうか?」 

戸惑い気味に聞いてくる女の子に、私は戸惑いながら
 
「どうかしましたか?」

と聞き返すと 

「私、専門学校で心理学を専攻しています。あの、あの、……チャクラの本を読みたいんです。どこにあるのでしょうか?」

と聞き返されました。


この女の子達は、私を店員と誤解しているのだと思いました。

とはいえ、近くに店員もおらず…懇願するかの様な女の子を相手に無下にも断れず…
私は
<チャクラ>
という文字がつく本を一緒に探すことにしました。

<チャクラ>
なんて言葉も知らなかった私は多少時間が掛かったものの、少しして精神世界の欄にたどり着き、やっと目的の言葉を目にする事ができました。 

やっと目的の本を見つけた私は、その本をその子に渡すと、その場を離れようとしました。
 
すると、それまでずっと黙ってついてきていたもう一人の女の子が 

「あのっ!、まだだめですっ!」 

と勢いよく私に話かけてきたんです。
 
「あの…あの……」

やや苦しそうに一生懸命言葉を探している女の子。

私は 
その場を離れることもできずに、無言で女の子の言葉の続きを待ちました。 


しかし言葉に詰まったまま数秒が過ぎ、
結局その子は
そのまま背中を向けひとり歩き出し、私から離れて行ってしまいました。


私に背を向け歩き出し離れて行った女の子を数秒確認した私も、その場から離れようと歩き始めた途端です……
今度はその場に残されていたもう一人の女の子が、
チャクラの本を私へと差しだしながら、こう言ってきたのです。
 
「あの、あの、わからないんです。
あ……あの、これはどういう意味ですか?」
 

とても困った風に伝えてくるもうひとりの女の子。

けれど質問に答えてあげたくも、<チャクラ>という言葉をこの時生まれて初めて目にした私です。

当然なんの知識もなく、なにも答えてあげる事などできません。

丁重にお断りすると、女の子は特になにも言わずに、無言で私に背を向け
向こうへと行ってしまいました。

そして再び私が歩きだそうとした時、
どこから現れてたのか、
最初に私から離れて行ったあの女の子に、
またもや声を掛けられたのです。
 
「あの、あの……あの…」

続かない言葉を苦しそうに言う女の子。

それを繰り返すと……無言で私に背を向け歩いて行ってしまう。 


それがその場で
数回続きました。

 
しかし結局、学生二人の女の子は私にはっきりとした言葉を伝えないままに、
向こう側へと歩き去り 私の視界から消え去ってゆきました。

1分程その場に立ったまま、
学生の女の子ふたりが戻ってこないことを確認した私は、 
疑問の思いを抱えたまま
その場を去ろうと足を一歩踏み出しました。

その時、


頭上から一冊の本が墜ち

私に当たったのです。 

軽い衝撃を感じた私は、
棚から落ちて
当たってきた本を拾い、

本棚に戻そうとして 

本のタイトルに目をやりました。

……

……

……
 
タイトルに視線を向けたまま、私は固まっていまいました。
 

本のタイトルを凝視しました。 

〃シルバーバーチの〇〇〃 

そこにそう書いてあったからです。 

書店へ来る前に行っていた神社の境内を歩きながら、ぼんやりと頭の中に浮かんでいた文字と、今手にしている本のタイトルに、
動揺を隠せませんでした。


動揺を隠せないままに、
私は急ぐ手でページを捲りました。

1ページ目を捲り
2ページ目を捲り、
数ページを読んだ私は、
思わず手が震えてしまったのを覚えています。 

震える手でページを捲りながら、
一行一行を何度も何度も読み返し、言葉を確認していました。


そこには……
何度繰り返し読んでも……
 
私がこの半月あまり聞いてきたことが、
そのまま何ページも何ページも書いてあるのです。


驚き信じられない衝撃と
動揺と、困惑と……、

言葉には表せないような
様々な衝撃が、私のなかで渦巻いていました。

(シルバーバーチ(仮名)は英国にてモーリス・バーバネルを霊言霊媒とし1920年代からの60年間、霊訓を伝えるため通信してきた古代霊)

一行を何回も何回も読み返しながら、 
読み返す度に手足が震えて、自分に起きていることが信じられませんでした。 


自分が聞いてきた内容が、ここにある……


心臓は物凄いスピードで高鳴り、原因のわからない涙が頬を伝わっていました。

原因のわからないいとおしさと、喜びに、抵抗する隙間も見つけられずのみ込まれてしまっていました。


妄想なんかではなかったんだ。

分裂症でも人格障害でもなかった。

私の聞いてきた内容が、
そのままここにある……。

……

……

それは、
私がはじめて
<私に降りかかる声>
に降伏をした瞬間でした。


そしてその後
<降りかかる声>
を受け入れた私は、
この声の主に対してハートを開き、
次の段階へと進んでいくことになったのです


おわり
【向き合い】へ続きます

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