リサイクル•アンティーク着物の次の難しさ （前編）
着物を着たいと思った人がリサイクルやアンティーク着物から入る方はかなり多いと思います。
以前の記事でアンティーク着物のメリットデメリットを書きましたがやはり圧倒的なメリットが『価格』です。
1000円とか2000円でそれなりな着物が手に入ります。
実際、着物のインフルエンサー的な人もアンティーク着物を着ている人は多いです。
確かに着物離れをした現代においてアンティーク着物をたくさんの方が着ている事実は喜ばしいことですが京都をはじめとする着物産地の職人達には身入りがありません。
かと言ってアンティーク着物のような価格で新品着物を提供する事はコスト面や流通面でどうやっても不可能です。
ではアンティーク着物から入った人をどうやって次の現代着物（新品）に興味を持って頂けるかが最重要項目になると思います。
あまりにも大きな壁があるので具体的な解決策は見えないんですが私なりの考えは以下のようになります。
価格の壁を崩せないにしても低くする
現代着物の価格も正直様々ですが品質やブランドを問わなければ5万円くらいから仕立てあげて買うことができます。
当然、上を見ればキリがないですが私の感覚で言えば平均30万円くらいに思えます。
これが大きいんです。日常生活の中で30万円のお買い物はかなり勇気がいるということを私達も知っています。
しかしこれをもっと下げるにはコストではなく流通を変えるしかありません。
この業界にいる人間なら誰でも考える事ですが一番シンプルな流通、それは‥
メーカーと消費者がダイレクトに繋がることです。
しかしながらこれにチャレンジして成功できたところはありません。理由は簡単です。
ものを作るのと、ものを売るとでは分野が違いすぎるということです。
しかし、もし売るノウハウを持っているメーカーが現れて、一番シンプルな流通を実現できるなら現代着物がアンティーク着物の次になり得る可能性はあります。
私の小売での経験とメーカーでの経験でこの道を開拓しようと思います。
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