見出し画像

助言する人が破綻:PDLB

興味深いニュースがありました。

2023年は10月までに経営コンサル会社の倒産が過去最多の116件に達した。同期間(1-10月)で最多だった2009年(109件)を大幅に上回る。経営のプロである「コンサル会社」の倒産の増加は何を示唆するのか。

経営を支援する会社の倒産という皮肉。こういったことを含めて「景気」という簡単な言葉では処理できないのですが、仕事場のある渋谷で日々感じていることをメモしておきます。

2019年あたりは渋谷を歩いていると、外国人観光客7割、日本人のほうが肩身が狭いくらいで、ニュースでインバウンドという言葉を聞かない日はありませんでした。それまで日本を訪れていた外国人はある程度日本文化に興味を持っている人々だった気がします。禅や歌舞伎やアニメの本場に行ってみたいと、京都、秋葉原、中野ブロードウェイに足を運んでいたのです。しかし、今年は明らかに様相が違っています。

よくない表現ですが、渋谷や銀座をぞろぞろと歩いているのは主に欧州諸国から来た「お上りさん」だらけなのです。観光バスから降り、先頭に折りたたみ傘を掲げた添乗員のあとについてそぞろ歩き、買い物をしています。アメリカ、日本、中国といった、経済発展が頂点に向かいつつある国民が順繰りに体験してきた、「経済が上向くと出現する、消費の人たち」です。

彼らは自国との為替や物価のギャップを原動力に世界中に出向くので、訪れる国の文化に特に興味があるわけではなく、物見遊山です。そこで観光客が増える目的地は、つまり「安上がりな国」という不名誉な称号であるとも言えます。我々がバブル期に感じていたタイやベトナムなどの驚くほど物価の安い国、という位置に、知らず知らずに自分たちがいることに否応なく気づかされつつあります。

ここから先は

533字

PDLB

¥5,400 / 月

PDLBについて。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。