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なぜ、つながりたいのか。:Anizine

ハッシュタグに、「サッカー好きな人とつながりたい」「アウトドア好きな人とつながりたい」「角刈り好きな人とつながりたい」などという表現をよく見かける。人々はなぜそんなに、つながりたいのか。

つながりの確認、というのは知的レベルで言えば最下位にあると思っている。集団への帰属意識は世界を広げているように見えて、実は排他的なゲートを作り出す結果になるほうが多い。集団を形成する願望は数的優位を維持したいという意識下の戦略に他ならない。あるグループの存在意義が共通の趣味だったとき、その趣味を理解しない人は排除される。

ソーシャルメディアにおいて「つながりたい」と表明しがちな人の特徴を見ていると、興味がない物には無反応、というのがあげられる。知的な態度というと大げさなうえに、お前ごときが言うな、と糾弾されそうだけど、知性は世界を広げる姿勢なのだと定義している。今まで知らなかったことを知って感動したりすることは豊かで、ゲートを設けるのとは正反対だ。

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Anizine

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。