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オールナイトタクシー:Anizine

タクシーは面白い話の宝庫。「オールナイトタクシー」の時間がやってきました。今日はリスナーから送られてきた「3300円」「芸能人」の2本をお送りします。まずは一曲聴いてください。中島みゆきさんで「タクシードライバー」です。

〜 曲終わって〜

1つ目は、東京都小平市にお住まいの「虹の忘れん坊さん、56歳の男性」からのお便りです。

先日、地方都市に出張に行きました。東京のタクシーではほぼすべて交通系のカード、クレジットカードなどが使えるので、何も考えずに駅前からタクシーに乗りました。会議をする目的地まで25分。周りにはお店もなく広々とした場所です。車を降りる時に「現金以外は使えないんです」と言われました。個人タクシーだったのでそういう対応はしていないのでしょう。

私はいつものくせで現金をまったく財布に入れていません。運転手さんは「コンビニかどこかのATMまで行きましょうか」というのですが、すでに待ち合わせの時間で、これからそんなことをしていたら間に合いません。料金は3300円だったんですが財布にあった2000円だけ渡して、残りは夕方、会議のあとで電話して払いますと伝えました。

会議が終わると取引先と食事をすることになり、20時になっていました。運転手さんに電話をすると「ああ、お昼のお客さん」と言われました。これから来てもらって残金を払いたいと言うと、「今日はもう仕事を終えて家に帰ってきちゃったんですよ」と言う。ホテルに泊まって帰るので明日の朝来て欲しいと提案すると、しばらく考えてから「2000円もらってるし、いいですよ。気にしないで」と言ってくれました。いい人でした。

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2つ目は、千葉県野田市の「醤油大好きさん、40歳の女性」からです。

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Anizine

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写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。